CRM250ARのレストア

友人から、ほったらかしにしているCRM250ARのレストアを頼まれました。
レストアと言っても、それほど大げさなものではなく、よくあるしばらく乗らないうちにキャブが詰まり、ブレーキが固着したという簡単な修理で直りそうな状態です。
いままで乗ったことがないモタード仕様のCRM250AR。

ガレージに入れていろいろ外していく。
タンクの中のガソリンは既に腐った匂いがしていて、スロットルが固着しているキャブの中は想像通りな状況でした。
とは言え、洗えば綺麗になる程度だったので、最新のケミカルを買って掃除。
しかし、最近のケミカルってすごい。あっという間に汚れが落ちてしまう。無理やり擦らなくても良いって言うのが本当に素晴らしい。
キャブと同時進行で、前後のブレーキのオーバーホール。
キャリパーのピストンが固着していてどうしても動かない。
会社のエアコンプレッサーでピストンを強制的に出そうとしたけど、あまりの固着ぶりにまったく動かず。そうこうしてるうちに、うっかり入れてはいけない場所に指を置いていて、そういう時に限ってピストンが急発射!
瞬間でキャリパーに食われた指はびくともしない。冷や汗とあまりの痛さに涙も出てきた。動けないので大声を出す。
離れた場所で仕事していた職人に「助けてーー 指がぁー たぶん折れてるぅー」と叫ぶ。
職人は半笑いで、何やってんですかねぇとピストンをこじってくれて指脱出。
久しぶりにあんな痛い思いをした。
キャリパー側だけではなく、マスター側もダメで部品交換。
やはり、ブレーキは即命にかかわるのでちゃんとしないといけません。
だましだまし部品の再利用はしないことにします。
ステムやリンク部のグリス確認をしたら、こっちは錆びもなくすべて新しいグリス注入でいけました。室内保管と低走行が良かったんだろうと思います。
タンクもワックスをかけたらとてもきれいになりました。
とにかくどこを磨いてもオフロードを走った形跡がない、傷が全く無いと言っていいほどの状態です。
一通り組み上げて試走です。
このお盆休みに急にブームが来た「ラーツー」を兼ねて試走です。
涼しい山に行って、バイク眺めながらラーメンと数年ぶりに動いたCRMをお祝いして赤飯のおにぎりも追加です。
スポークも黒にしてみました。
モタード仕様って初めて乗ったけど、これはこれで楽しい。
ワインディングが気持ち良くて、あとエンジンの調子もすごく良くて試走と言いながら150km走ってきました。
気になるところがあれば、直ぐに止めて調整です。

アイドリングの調整が調整ネジで出来ないのはなんでだろう。
ワイヤーの引っ張りで調整したけど、それだと遊びがなくて好みじゃない。
キャブの調整ネジをどちらに回してもアイドリングは変わらず・・・
半透明スモークのスロットルカバーから奥に見える部品が何か小刻みに動いているのは見えたけどよくわからない。ネットで勉強しなきゃ。
試走中、やっと2,000kmのこの車体。
そりゃ綺麗なわけで、エンジンの調子もいいわけです。
スプロケがモタード用なんだろうけど、少し小さい気がするので1枚2枚歯を増やしてみよう。
いずれにしてももうしばらく楽しませてもらいます。