私がラリーに興味を持ったきっかけはまさにこれでした。
ジルラレイ シリルヌブー ガストンライエ・・・・巨大なタンクを装着したマシンがサハラを疾走する映像を見ていつかは自分もと今に至ります。
おかげさまで、サハラも走り、さらにはワークスマシンのシートも手掛けられるまでになりました。
さて、今回の依頼は「NXRのようなシートにしたい」ということで、詳しい内容は記してありませんでしたが、添付されていた写真を見て「!」となりました。
なんだこれは?NXRそのままじゃないか。
本物?レプリカ?こんなキットが売っているのかなと調べたら出てきました。
そしてお客様の完成イメージはこれです。
先ずはお客様にシートベースとタンクとのクリアランスを少し広げてもらい、シートの高さのイメージを段ボールを重ねて作っていただきました。
これを参考にウレタンとT-NETを積層していきます。
一度お客様に送りフィッティングです。
シートの高さ、幅、装着した時の隙間等の確認です。
当時のファクトリーマシンは、シートのリアの小物入れ部分はウレタンを切っただけなので、形が綺麗に出ないため今回は小物入れ部分をFRPで増設して形を整えました。これによってシートの耐久性も上がります。
フロントとタンクに当たる部分がきつかったので削ります。
シートの高さも少し下げることにしました。
そして完成です。
ほぼ本物に近い出来となりました。
NXR開発奮戦記にはシートカバーの素材はカンガルーの革とかって書いてあったけど、今回はウルトラスエード(アルカンターラ)の紺色で張り込みました。
ご依頼ありがとうございました。