新色追加です。 New cover materials.

バイク用ビニールレザーに新色追加です。

今までB-40として当社ビニールレザーカタログに載せていた物が廃盤となりましたが、新たに同じようなスエード調ビニールレザーでブラックとネイビーが加わりました。
適度なすべり止め効果があり、座り心地もスエードのような起毛感があります。ビニールレザーなので当然水の浸み込みはありません。

オン/オフ問わず、このマットな感じを生かしたカバーデザインが出来たらいいなと思います。

さて、世の中にはビニールレザーは様々なところで使用されています。
しかし、全てのビニールレザーがバイクシートに適しているとは言えません。
当社が使用するバイク用ビニールレザーは非発泡レザーと呼ばれるものが殆どです(例外もあります)
非発泡があれば発泡レザーがあるわけで、その違いが以下の図です。
一般的に家具用レザーはトップ層(厚み数十ミクロン)の下に発泡層と呼ばれるスポンジ状の層があります。これがあることで年中、温度に関係なく柔らかな風合いを保つことができます。
家具用ビニールレザーは色も豊富で、表面の柄も様々です。
ちょっとわかりづらいですが、黒いトップ層と白い基布に挟まれて厚みの大部分を占めるグレー部分が発泡層です。

一方、バイク用レザーは家具用ビニールレザーと同じ厚みだった場合、トップから底に貼り付けてある補強用の基布までが全てPVC(塩ビ)です。なので、家具用に比べたら柔らかさは劣りますが、厚み全てが塩ビなので、家具用と違いひっかきによって表層が直ぐに破れてしまうことがありません。
色のバリエーションはそれほど多くありません。
底の白い基布から上がソリッドなPVC(塩ビ)です。

家具用ビニールレザーを爪でひっかいてみると割と簡単に削れてしまいます。
もちろん椅子などに使用する場合、通常の仕様であればそう簡単に破れる物ではありません。実験なので必要以上に力を込めてやってます。
このように表面の皮が破れれると、中間の発泡層には強度が殆どないので直ぐに底の基布まで穴が到達してしまいます。

一方バイク用シートだと
ペーパーナイフの先で強く擦っても、塩ビが削れますがなかなか底の基布までは辿り着きません。もちろん、突き刺せば簡単に破れてしまいます。

バイクシートは家具に比べて摩擦が大きく、特にオフロードの場合、泥などがついたままライディングを続けるとヤスリでカバーを削る行為と同じになります。
なので、当社では非発泡レザーを基本にラインナップしています。
ビニールレザー全体の厚みではなく、表面層の厚みが重要なのです。
また、基布については今回触れませんでしたが、この基布も様々な種類があり基布によって仕上がりや強度が変わってきます。
なので、当社では発泡レザーでもバイクに適したものは使用しています。あくまでも適材適所という考えです。

ショーモデルであれば耐久性より色や模様が重要なので、材料を選ぶ場合は目的に合ったものを選びたいと思います。

その為にも、お客様にご提案できる知識をより多く持って、臨機応変に材料提案が出来たらいいなと思います。

450ラリーレプリカ?? CRF450RALLY Replica

イタリアのミラノで始まったEICMA2018
ホンダブースに展示されている1台のマシン
CRF450Lをベースに製作されたプロトタイプCRF450RALLY レプリカ。

このシートをノグチシートが製作しました。
シートは製作しましたが、このシートを製作する段階でもこんなマシンとは知らず・・
シートの図面に基づいて製作したのみなので、このマシンの詳細は何も分かりません。
どんな架装がされていて、発売するのかどうかなど分かりません。
先日写真をFBやインスタに上げたら、思った以上に海外から問い合わせが来て、いつ発売なんだ? 誰が作ったんだ? などなど。
ありがたいことにCRF450Lのシートの依頼もちらほらあって嬉しいです。
それとシートにノグチロゴを添付させてくれたHONDAの懐の深さにも感謝します。



一緒に展示されている本物のCRF450RALLYと並べてみました。


こうした写真が直ぐにイタリアから届くというのも時代だなぁと思うし、「野口のシートが付いてるの?じゃぁ写真撮ってくるよとイタリア在住の友人が撮って送ってくれるっていうのもありがたいです。

気になる人もいると思うので書いておくと、と言うか自分が一番気になって仕方がないんですが、シート先端右側に皺が出ているんです。
椅子の張り屋において皺というものは恥でしかありません。
わざわざ皺を作って出荷するなんてことはなく、何らかの要因で発生したんだろうと思うのですが、こういった皺が出ないためにもあらゆることを想定してシートを作らなければといつも思っています。いつも思っていても、こうした問題は出てしまうものです。毎回反省しながら前進するしかないですね。

実際に発売された嬉しいなぁ。ノグチシート付きで!

 

 

ノグチシート工具巻き Tool Roll

ブログでは何度も書いていますが、ラリーシーズン真っただ中という事で宣伝させていただきます。
 そもそもこの工具巻きはHRCがダカールに戻ってきたことをきっかけに、メカから依頼され、毎年改良を重ねて今に至ります。
チームやメカが持つ工具は同じように見えても微妙に違います。
それぞれすべてのニーズに合わせることは難しいですが、持ちたいものがちゃんと入るようにポケットの大きさなどかなり変更を重ねました。
ただ仕切りがあるだけでは上手く使えないという事も、現場の声で分かってきました。
使いやすさと同時に強度も必要なので、見えない部分の補強などで数年使っても縫製がほどけるなどの報告はまだ受けておりません。
もうすぐ始まるISDEでも日本チームのメカが携行しております。写真は昨年の物です。
バイクに限らず、オリンピックのチェアスキーのメカも使用してくれています。工具巻きを広げて広げたうえで作業できるのも利点です。
雪の上や砂や土の上では部品の紛失が怖いので、工具巻きのフラップが良い作業マットになります。

工具巻きには通常のサイズと半分の大きさのミニがあります。

どちらかと言うとミニサイズは国内需要があり、通常サイズは海外からの注文が多いです。
ダカールが近づいてきたのもあるし、世界各地のラリーの現場で当社の工具巻きを見て問い合わせをしてくれる方が増えてきました。
ここ2ヶ月で、アメリカ、ポルトガル、フランス、インドから購入いただきました。



在庫が乏しくなったので、両サイズ共に在庫しました。

ご注文お待ちしています。
We are looking forward to your order.