BMW 1000S 前下がりの解消など

tall_screen1205843442

 

お客様からの要望は以下の通りでした

現在使用している純正シートはすべるため、すべらない材質の表皮に張替と、ポジションが前下がりになっているのを補正したい。また衝撃吸収剤を挿入することで長距離が楽になるのであれば試してみたい・・・

何度かメールでのやり取りを重ねて、以下のように内容が決定しました。
1.前下がりの対策としてシート前部を盛り前への体のズレを防止。盛る量についてはシート先端から緩やかなカーブでライダー部後部に繋ぐ感じ(+30-40mm)
2.盛った部分を両サイドシェイプして足つき性は現状もしくは極力足つきが悪くならないようにする。
3.衝撃吸収材T-NET挿入
4.張替のカバー地 ライダー部 B-33 タンデムC-01 間に赤のパイピング

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

 

シートが完成し、届いて直ぐのインプレがお客様から届いたので転載させていただきます。

本日シートを受け取りました。
早速取り付けて、一時間程度走行しました。
正直な感想としてブレーキ及びシフトペダル、ブレーキ、クラッチレバーの調整が必要、またアンコを追加したことによるポジションの変化についてある程度の慣れが必要かと思いました。
ただ、慣れが必要なほどシート高が増しているのにもかかわらず、足つき性について
はビックリするほど、変わりがありませんでした。
サイドをシェイプするだけでこれ程効果があるとは思っていませんでした。
懸案だったシートのすべりも解消されました。
スタイリングについては大変満足しています。赤色のストライプもアクセントになって結構良かったと思っております。思い切って赤色のシートも考えたのですがパイピングで止めて正解でした。あえて難を云うなら少し表皮が浮いているかな・・・、しかし形状的に無理があるので全面接着なら対応できるかもしれませんが、まあ変に縫い代があるより良かったです。
新車から購入して、14年も経過しているので、本当は乗り換えを考えた時期もありま
したが、シートを変えてますます愛着がわいてきました、乗り換えはしばらく先になりそうです。今度車両を入れ替えたら早い時期にお世話になろうと思います。

よく質問されるシートカバーの浮きについて。
成型されたシートウレタンに綺麗にカバーが密着していることが理想ですが、そり上がりがきつい場合などはカバーを張ることにより少し浮く場合がございます。
浮きを防止するために接着剤で固定してから張りこむこともありますが(現にBMWなどでは座面部分のみ接着されたシートが多いです)やがてはがれが発生し、くっついている所とはがれた所ができて見苦しくなる場合があります。また、接着する部分が硬くなってしまうという弊害もあります。なので、当社では出来るだけ浮かないような型取りをし、適正な引っ張りで張り込んで、それでも浮く分に関しては許容しております。浮いていてもそれがシワになったり乗り心地に影響がないからです。浮いた部分には常にテンションがかかっているからです。

アンコ盛で乗車姿勢も変わったにもかかわらずサイドシェイプで足つきに変化がなかったということで安心しました。この辺りのシェイプが当社の得意とするところです。

長く付き合った愛車が、シートを換えた事で更に愛着がわいてきたというお話をいただき、そういった感想がいただけると製作者冥利に尽きるなと思う次第です。ありがとうございました。