パリダカマシン HONDA XR500Paris-Dakar

あるお客様からこんなバイクのシートの依頼を受けた。
XR500Paris-Dakar と同じシートが欲しい。
知らない人が見れば、なんかでっかいタンクが付いた古いバイクだけれど、古くからのパリダカファンが見ると、おぉーと声が出るくらい懐かしく、かっこいいバイクなんです。
IMG_8895正式には、XR500paris-dakarというバイクは市販されていません。
市販のXR500を改造しパリダカ専用車に仕立た物がそれになります。

当時のファクトリーマシンを再現するためにXR500に市販のタンクをつけただけじゃないの?と思う人もいるかもしれませんが、このマシンそうじゃないんです。
タンクを見れば一目瞭然。
xl250pari_1680_01 市販車のXL250R Paris-Dakarのタンクではないし
5b7966d54d6f0d4668799f6422f520bfXL600ファラオのタンクとも違う。
6c10f6812f2abd37bdd49de5787759eaまさにこのホンダファクトリーマシンのタンク。お客様がどうやってファクトリーのしかも新品のタンクを30年経った今手に入れたのか興味は尽きないけれど、そんなことよりもあのマシンが目の前にあることで興奮しきりです。
しかも、お客様は憧れていた当時のこのマシンでサハラを走るだけではなく、ラリーに出場するということなのでシート製作も慎重に進めなければなりません。
と言っても、見本となる資料は沢山あるので。それをもとに新素材も使用しつつ製作しました。
シート完成の写真は最後にお見せしますが、シートを作るに当たって、この年代のマシンについて調べたくなって家の片隅にしまってあった雑誌を引っ張り出してみました。
懐かしい雑誌や写真が出てきたので少し紹介します。
IMG_89361982ライディングスポーツ創刊号だって!33年前だよ・・・中一でこんな雑誌買ってたんだ。
IMG_8939そして月間第1号 第5回パリダカの特集も組まれてる。
IMG_8941クーーーッ。かっこいい!背景からするとパリのコンコルド広場かな。
シートのリアには小物入れが付いていますね。この頃のパリダカはまだまだライダーの持ち物が多く、背中に背負うと疲れるからシートやその他細かく分けて装備していました。
IMG_8943 古い雑誌を見てると、ついついいろんな所にも目が言ってしまう。
チェコで開催されたISDEの特集もあった。この頃のISDEと言ったらトシニシヤマだったなぁ。
IMG_8937IMG_8938特集ページが切り取られていた。ここにあった写真はかすかに覚えている。中学生のときにバイク雑誌の写真を切り取っては部屋にいっぱい貼っていた。
IMG_8946ライディングスポーツの表紙かっこいい。カジバエレファントはオリオールかな。マルボロカラーのBMWはライエだね。しかし、すさまじいでかさのタンクだ。
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今は見なくなったけれど、この頃はタバコ会社のスポンサー真っ盛りだったな。マルボロ ラッキーストライク ロスマンズ ゴロワーズはもう少し後かな。
IMG_8944サイクルワールドもパリダカ特集していて何冊か出てきた。表紙は汚れた英雄だね。ローズマリーバトラー♪
懐かしい雑誌に混じって自分の写真も出てきた
IMG_8947初の海外、初の海外ツーリング。オーストラリアンサファリラリーに同行するツーリングツアーに参加したときの写真。オーストラリアのアウトバックでテネレ600に乗る私。1989か・・20歳だよ・・ 砂丘はなかったけれど気分はすっかりパリダカで、自分が巻き上げる砂塵を何度も振り返って見ては、パリダカをいつか走るぞと想っていたのを覚えています。
IMG_8948かなり色褪せちゃってるけど、これは何度も読み返したな。
そして、これも懐かしい写真集。
IMG_89491978年にパリダカをスタートさせたティエリーサビーネ(37歳)がヘリコプターの事故で亡くなった第8回パリダカの写真集。
これは高校2年のとき、鈴鹿8時間耐久レースの会場で売っていた。
この本のレポートを書いた中村洋さんがその場にいたのでサインを貰いました。
IMG_8950この時の事は今もはっきりと思えてる。「僕もパリダカ行きます」なんて生意気に言った記憶があり、サインしてもらった後にがっちり握手してもらったなぁ。
中村さんはプロのライダーではなかったけれど、当時はパリダカに出ている人は僕にとって全て憧れの人でした。

と、XR500の話からどんどんずれてしまいすみません。
パリダカの記事読んだり写真集見てると、誰かに話したくなることばかりで、1人興奮してしまって収拾がつかなくなるので資料の閲覧はこの辺にしてと。

さて、肝心のお客様のシートはと言うと
IMG_8908ノーマルのウレタンはベース付近まで削ぎ落とし、T-NETオリジナルウレタンで整形。
お客様は足つきを心配される一方見た目がファクトリーマシンと異なることも嫌われたので、シートの高さはギリギリまで落とし、シート前部の角を若干丸くして足付き性を確保しました。これで後は防水コーティングをして張り込みをします。

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座面にカンガルーの革を使いたいところだけど、入手困難なうえに今ではそれほど高性能とは私は思わない。オリジナルにこだわればそれなんだけれども、そこは臨機応変に。
なので、座面はウルトラスエード(アルカンターラ)を使用し、サイドはビニールレザーではなく黒の本革。これで当時の雰囲気は出たと思います。
中身はもちろん現代のホンダワークスと同じスペック。

これからナビゲーション機器が装着されてラリーマシンになっていきます。

お客様にはこのバイクで冒険の扉を開けてもらい、素晴らしいラリーを体験していただきたいです。

“I will take you to the gates of Adventure
        but they are for you to open and defy fate”       Thierry Sabine

Good luck!!!!!!

ロゴプリント Color logo print

一般的なロゴはスクリーン印刷やマスキング塗装などの塗料で行なわれていますが、これも足との摩擦で文字やマークがかすれていきます。フィルムによるメリットは、ウルトラスエード(アルカンターラ)素材にもロゴを印字でき、ビニールレザーへの印字も摩擦で消えることはありません。また、滑り止め素材など表面が凸凹した所への印字は塗料では出来ないので、この点でもフィルムが良いのです。

ロゴのプリントは少し前からフィルムの接着で行なっているけれど、まだまだ途上な技術なので展示会などがあれば新しい素材やその技術がないか探しています。

途上な物をお客様に提供しているの?と誰かに言われる前に言わせて貰うと、ノグチシートは現在当社が知りうる一番良い物をいつも提供していますが、更に良い物をと研究しておりますので材料や工法はどんどん変わっていきます。そういった意味合いでの途上ですね。プリントに限らず当社の仕事全てにおいて当てはまることではあります。

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新しいフィルムは薄く密着性が良いので、貼り付けた後に硬く尖ったものでこすっても写真のように欠けるだけでめくれません。

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これは以前行なった違うメーカーのフィルムの実験結果ですが、最初はしっかり接着強度もあったのですが、多分ビニールレザーの可塑剤に侵されたのでしょう、ペロンとめくれてしまいました。こうなるとロゴには向きません。

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新しいフィルムは印刷も出来ます。
IMG_8911ビニールレザーの表面模様にしっかり密着しています。
IMG_8921こちらもビニールレザー表面に施された革シボ模様にしっかり密着しています。印刷の発色もいいですね。

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いかに密着させて耐久性を上げるかが課題なんです。
IMG_8909密着させるために単純に圧力を上げたり、温度を上げるとビニールレザーなどの対象物が変色や変質を起こしてしまうのです。
その辺りのバランスを見極めるのが実験のきもですね。

そしていつもの実験
IMG_8925* ビニールレザー 表面模様各種
* ウルトラスエード(アルカンターラ)
* エクセーヌ
* ナイロンオックス
* テント生地
これらにフィルムを転写して、生地をつなぎ合わせてクッションを作り、車や事務椅子で毎日使って耐久試験。洗濯試験も同時に行ないます。
これが一番早いんです。
カタログデータも必要だけど、やはり使った結果が一番説得力があるし、自信を持ってお客様にもご提案できます。

小さな会社でも地道な開発を積み重ねることで大きな結果を生み出すことは可能だと思っています。
今日も明日も実験 実験♪ です。

 

 

facebook

ブログの更新が少なく失礼しております。

ネタがあるとインスタグラムやfacebookで情報発信をしてしまうため、ある程度のまとめが必要となるブログがおろそかになっています。
更新の義務はないにせよ、会社の情報発信の場としている以上放置というのもお客様に失礼ですね。
言い訳のようですが、ノグチシートはfacebookページでも情報発信をしております。
facebookページは友達申請せずに見ることが可能です。
無題https://www.facebook.com/kingofseat

バイクシートやカーシート、野口装美の業務など最新の情報はここからでも確認できます。

宜しくお願いいたします。

シートカバー素材のサンプル帳 Samples of seat cover.

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バイクシート用生地のサンプル帳は以前から販売しておりましたが、定番品以外のビニールレザーは動きが早く、廃盤になったりもします。
今回はそういった廃盤になった商品や在庫が少ないレザーを廃し、新色や滑り止めレザーなども増やしました。

エクセーヌやウルトラスエード(アルカンターラ)もサンプルに加わっております。

バイク用生地とはどんなものかは、以前のブログをご一読ください。

サンプル帳に載せていない生地もございますので、当社webも合わせてご覧ください。
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サンプル帳は販売しておりますので、色々な生地からゆっくり選んでみたいという方はご購入をお勧めします。

1部 ¥1,350  税 送料 代引手数料込み
代引での発送となります。

以上、よろしくお願い申し上げます。