ワッペン製作  Embroidery patch

刺しゅう機が新しくなって、と言っても、すでに廃盤商品で10年落ちなのですが、それでも新しい機械は楽しい。分からないことが多いから気になって気になって仕方がない。だから、時間さえあれば刺しゅう機のことを考えている。
日本のWEBには刺しゅう機について詳しく情報公開しているところが少ないので、海外のサイトで情報を集めていたら、検索キーワードで英単語がいろいろ覚えられて一石二鳥です。
Embroidery (刺しゅう)この単語は何百回とキーボードたたくうちに覚えてしまった。
書かなくても打つだけで英単語の練習です。

あと、へーそうなんだ。という知識も入ってきます。今まで刺しゅうする機会ののことを刺しゅうミシンと言っていましたが、ミシンは2枚を縫い合わせるもので、それに刺しゅう機能が付属したものを刺しゅうミシン。私が購入したものは刺しゅう専用なので刺しゅう機と呼ぶそうです。知っていなくても全く問題ないことなのですが、なるほどねと。

さて、使い方や分解掃除ばかりでは意味がないので更なる腕の向上を目指してワッペンを作ってみました。
IMG_1231当社の釣り名人に頼まれて釣り仲間に配るワッペンを作りました。
これからシーズンに入る長良川のサツキマスです。

ちなみにこれが刺しゅうの初心者だった時にとても頑張って作ったワッペン。
IMG_12218これでも、当時は おぉぉーーー!いいねー!なんて言ってた。
今回は、刺しゅうのプログラムもだいぶ使い慣れてきたことだし、もっといいのができるでしょ?的な感じで釣り名人から「新しいの頼みますよ」と言われたので、少し頑張ってできるところを見せないといけません。

しかし、魚ってなかなか手ごわい。

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先ず右下を打ってみた。なんか違う。ブリのようだ。輪郭はいいが、とにかく違う。やはり全体に色が入ったほうがいいと、上の3匹を色変えしながら打ってみたけど何かが違う。何かが違うどころか、何の魚だよ!
刺しゅうは絵を描くことに近い物だから、ベタで糸を打つだけではなく糸の方向を変えてみたらどうだろうとプログラムとにらめっこ。
1グリット線は10mmなので、赤の点などは0.5mm 針にして3針打つだけの細かな作業。でも、サツキマスの体を4-5ブロックに分けて糸の方向を変えたり、ひれなどは2色でグラデーションを付けたりとやっているうちに体長80mmのサツキマスの刺しゅうに5000針も打つデータになってしまった。それでも、糸がスカスカにならない程度にずいぶん間引いたんですけどね。

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これ、現物見るとすごく立体感が出ていて良い感じなんです。他にもまだまだやり方はあるんだろうけど、やっただけ成果が出るのは嬉しいね。
新しい機械は前回の機械比べて刺しゅう機につきものの「糸切れ」が極端に少ないのがありがたい。音も静かで作業のストレスはかなり少なくなった。でも、安心して目を離すと、その途端に止まったりするんですけどね。

Gebrauchtmaschine-SWF-DM-WH-1212-65[1]こうした多頭刺しゅう機で作れば大量生産は可能なんだけど、ワッペン屋さんになるつもりもないしな。

 

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とにかく、仕事における自己満足というものはすごく大事なことだと、下手なワッペンと並べて見て感じています。