イラスト Illustration

毎日新聞に連載されていた「マチネの終わりに」という小説の挿絵を友人が描いていた。
307回休みなく。
まだ連載も序盤のころ、彼の描いている途中の絵を見せてもらったんだけど、あまりの細かさと、細かさだけではなく彼がしてることを聞いて、これをずっと続けるわけ?と、あまりに遠いゴールに少し気の毒になるくらいだった。

無題

詳しくはWIREDの記事をご覧ください。

連載中、彼の上司から、絵が気持ち良く描けるようにスペシャルな座布団を作って欲しいという依頼があったので作らせてもらった。
13020573_1093289750733498_1695277836_n12992878_1093289747400165_1956111250_nアーロンチェアと野口オリジナル座布団
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ことの大変さも知らずに「完投祈願」なんて刺繍なんぞ入れてみたり。
写真を見る限り、型崩れもなく、カバー地のこすれもなく、まだまだこれに座って素敵な作品を生み出せそうです。

そして、無事連載も終了してしばらくしたらこんなものが石井さんから届いた。

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座布団ありがとうというお手紙が添えられたイラスト。

見た瞬間分からなかったけど、眺めているうちに

あれ?
誰の顔かと思ったら自分じゃないか!しかも、かなり盛ってかっこ良く描いてもらってる。そして隅々を眺めてると、バイクやヘルメットとかも描いてある。

いやーーー これは嬉しい! 鳥肌立ったよ。
石井さんありがとうございました。

たぶんこの座布団に座って絵を描いたり、文を書いたりすると集中力が1.3倍くらいになるんだと思う(当社勝手な想像)なので、これを見たクリエイターの皆さん、ぜひご購入お願いしますw  あっ あと、どこかのプロメカニックなどは、この座布団があるとよく寝れるよ。とも言ってました。

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このイラストは4/18までですけど以下でご覧になれます。
10人の現代美術作家 × 平野啓一郎「マチネの終わりに」作品展
開催日程
2016年4月8日(金)ー4月18日(月) 11:00〜20:00
開催場所
渋谷ヒカリエ 8/ CUBE 1、2、3(渋谷ヒカリエ8F)

 

ロケット Rocket

先日ニュースでスペースXのロケットが洋上に着陸する映像を観た。
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なんか発射の巻き戻しみたいな映像だけどすごいなこれ。
スペースX社のロケット着陸は、成功も失敗もその都度世界的ニュースになって見てるほうもこれからどうなっていくんだろうとワクワクする。
社長のイーロンマスクという人物にも興味があるしね。これから、すごく楽しみ。

で、これを見て思い出した。と同時に、WEBニュースで日本も12年前に同じ実験をして成功させてたという記事を書いていた。
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これ。
これ当社も少しかかわっていたんです。
20031112_rvt_pic10飛び立つときの噴射熱でロケットの裏側や脚が焦げたり傷がつくため、矢印の部分に断熱クッションを取り付けた。
その素材は、未来からやってきたかのような素材でした。セラミック繊維、セラミック糸、超耐熱ポリエステル、耐熱1000度のベルクロ・・・・2000度に耐える繊維とか、もう何がなんやらで、その加工も大変でした。
縫製はできるんだけど縫製する糸が普通のハサミで切れない。
逆にセラミック糸で縫うところは、ミシンに通すと糸が切れるのはなく折れてしまい縫えない。
どこもできないと言って当社に回ってきたこの仕事は、材料は最先端だけど、加工はとても原始的な方法で作ることができた。

しかし、この計画は今どうなったんだろう。
これ以外にも国産スペースシャトルのホープ計画とかあったよなぁ。
そういえば、H2ロケットの一部の部品はまだ作ってるな。
うちは椅子の張り屋さんなんだけどね。
日本がダメなんて全然思っていないけれど、こういった実験も、もっとエンターテイメント性を持たせてさ、どんどんメディアで流してほしいね。

 

 

 

 

フェラーリのシート張替 Ferrari 348Challenge

このシートの依頼は何度目だろう。
今回、張替ブログを見たお客様から348チャレンジのフルバケットシートの張替依頼でした。
背面のカーボン+ケブラーのシェルが白くぼけてきたということで、再塗装してから送られてきました。
12963822_567753026734245_8105158313897398294_nこのシートはもともとシェルに接着してあるウレタンがごく薄く、経年劣化でクッション性がないどころかウレタン本体が加水分解しているものが多いです。
ちなみにシェルだけでも張替はできるのですが、型取りのコストがかなりかかるので剥がしたカバーを一緒に送ってもらいました。
12923320_567753040067577_254644896873900520_n新品のウレタンをシェルに貼り付けます。
座面のウレタンも衝撃吸収材T-NETを使い、薄いながらも長距離走行ができるようにしました。
背もたれのスペーサーこのウレタンは背もたれクッションの裏側に入れるサポートクッションです。
これを自分の背中のRに合うところに設置すると、より高いフィット感が得られます。
ベルト保護今回のお客様は3点式シートベルトを使用するので、ベルトが当たる部分に補強を付けてほしいと言われたので、ベルトホールを利用して取り外しができる補強布を付けました。

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ということで完成です。張替た生地はウルトラスエード。
12932546_567753063400908_2752626826970223627_n新車時よりも程度の良いシートになったと思います。

張替だけではなく、オリジナルウレタンを使用してお客様に合わせたクッションのセッティングが可能です。