CRF450L ジョニーキャンベルレーシング JCR Graphics

いつまで続くか分かりませんが、空前のブームが来ている450Lネタです。
一人でブームって言うのもなんですが、マイブームって言葉があるくらいなのでよしとして下さい。

CRF450Lのカラーリングは、そのままでも真っ赤でTHE・ホンダな感じなのでカッコいいんですが、これを買うと決めた時点でジョニーキャンベルレーシングのカラーリングにしようと決めていました。
バイクを予約して間もなくグラフィックキットをアメリカに発注して、先日届いたので早速貼り付けました。

ジョニーキャンベルというライダーはオフロード乗りなら結構な数の人が知っているかと思います。
バハ1000を11回優勝したスーパースターです。

ジョニーキャンベルのことは私もずいぶん前から知っていましたが、まさか自分が本人に会って、更にシートを作るなんて夢にも思っていませんでした。

2012年 当社がシートを提供していたジョニーキャンベルレーシング(JCR-HONDA)から、BAJA1000のチェイスカー(最前線のサポートカーでスタートからゴールまでライダーと一緒に猛スピードでゴールを目指します)に乗りませんかというお誘いに二つ返事で飛びついて、レースの邪魔にならないようにしながら、優勝の瞬間を見ることが出来ました。
バハ1000のスタート前日は、現役ライダーと同じくらい、いやそれ以上ジョニーキャンベルにサインを求める人が多いです。

この時、監督のジョニーは走りませんでしたが、もし走っているライダーに何かあった時に交代して、すぐ走れるように装備しています。そして背中には栄光のゼッケン11

この先に見える街の灯りは、ゴールのラパス。
時間は夜中の1時か2時だったかな。
チェイスカーの中から奇跡的に撮れた写真です。
もうすぐライダーが抜かしていくよって聞いて、カメラを構えた瞬間、ライダーのティミーがウイリーで僕らを抜かして走り去っていきました。
この光景を見て鳥肌が立つというか、血が沸騰するというか、何とも言えない興奮を味わった瞬間でした。

さらに、目の前ではノグチシートを付けたマシンと一緒に優勝インタビューが行われている。まさに夢のような光景でした。

その後、ダカールラリーのHRCへのシートのサポートや、JCRへのシートサポートを経て2015年。
ダカールラリーのマシンテストをアメリカで行う時に、シートの担当としてテストに参加しました。
そのダカールマシンのテストの後に、発売されたばかりのアフリカツインでジョニーがレースに出るという事だったので、シート持参でJCRのガレージ伺いました。
見られながらのシート製作は緊張しましたが、シビアな要求に現場で応えながら作ったことはいい経験になりました。
さらに、この時はとっても素敵な自宅も案内してもらいました。
テレビで観るようなスーパースターのお宅訪問です。自分のイメージするスーパースターらしからぬ、丁寧で気の利く素晴らしい人なのでファンにならないほうがおかしいって感じです。

という事で、憧れのジョニーキャンベルのようにかっこよく速く走れるようにと、おまじないの意味も込めてJCRのデカールを貼った次第です。
バイクの服も変わったので、自分も勢いでレプリカになってみようとジョニーからプレゼントされたこの家宝のジャージと一緒に記念撮影のつもりが雨・・・
良いロケーションでジョニー気分で走っているところを撮影と思ったけど、更に台風・・

うっかり転んだら、ご利益すべてパーなので綺麗にたたんで、また何かの機会に引っ張り出そう。

当分ブームは続きそうです。
おかげさまで早速何件かCRF450Lのシートの問合せ、注文をいただいております。450Lに限らず皆様からの問い合わせお待ちしております。

 

 

 

 

 

 

 

ドゥカティ ムルティストラーダのシート DUCATI Multistrada

以前このブログに投稿した記事を見られて問い合わせをいただきました。
”・・、私も足つき改善のため、同様に着座部前方の両側面をできるだけ削っていただきたいと思います。シート高870mmの標準シートですが、高さはそのままになるようにT-NET挿入をお願いします。標準の表皮はシートとタンデム部ともに側面が黒、中心部がグレーのツートンになっていますが、側面をB-36の赤で、中心部をB-33の黒で張替えお願いします”

ビニールレザーのサンプルはこちらからご覧になれます。

そして完成したシートがこちら
先日お客様からインプレをいただきましたので、同車種及びこれからシート改造をお考えの方の参考になれば幸いです。

第一の目的でありました足つきの改善は、見た目以上にありました。
一見、それほど形状が以前と変わらないかなとは思いました。
身長180cmですが、停車時には減速中から前もってすこし前乗りになり、
片足を意図的に伸ばして注意深く足を着いていましたが、それでも踵が着かなかったのが、
自然に伸ばして着くようになりました。
停車時の安心感が絶大で、ストップアンドゴーの多い街中も、
気負わず乗れるようになりました。
あとT-NETですが、これも第一印象以上の効果がありました。
最初はやや硬めでクッション性は乏しいかなと思いましたが、
高速道路を500km走り、その後も全くお尻の痛みを感じませんでした。
Multistradaなので前傾姿勢ではなくどっしりと椅子に座るようにシートに体重を預けた状態で、コーナリングの体重移動もほとんどしなかったのにもかかわらずです。
だいたいその位の距離を走ると翌日もお尻が痛いのですが、全くそれがありませんでした。
因みに、今まではXXXX(座布団)を使用していました。


こうして当社を選んでいただき、シート改造の結果が良かったという連絡をいただくことは製作側としてはこんなにうれしいことはありません。
一人でも多くのお客様に同じような結果が得られるようにこれからも研究を続けていきたいと思います。

CRF450L シート加工しました。

連休の半分乗ったところでシートについて思うことが多く出てきたので、早速自分に合わせるための改造を施してみました。
会社が営業している時は、私よりも数倍腕が立つ職人がバイクシート製作の専用ブースで、お客様のシートを日々作っています。
なので、自分のシートは自分で、と言うか職人の邪魔をしない休日をフルに使って一気に仕上げてみました。
一番左がCRF450L、真ん中がCRF450Rのシートです。
ネット情報では日本仕様は海外仕様よりも10mm低いと書いてありました。
という事は、レーサーは95mmで各国の450Lは85mmで日本仕様は75mmという事なのだろうか。うーん、なんだろう。
日本仕様と海外仕様の写真を見ても、10mmの差とは言い難いです。
日本仕様と海外仕様、そしてレーサーの450Rのシートを並べてまたの機会に検証してみます。

さて、日本仕様のシートはウレタンの厚みが一番厚いところで約30mmでした。
そして、私が着座する中央から少し後ろ部分は約20mm。ある程度の硬さとクッション性を持たせたノーマルシートですが、気温の高い今の時期に2時間も乗っていると底つき感を感じます。
なので、とりあえず衝撃吸収材とオリジナルウレタンでRのシートと同じ高さまでアンコ盛りをすることにしました。

ちなみに高さだけならレーサーの450Rのシートをそのままつければよいのですが、ウレタンが一般仕様に向いていません。「硬いだけ」なのです。
硬さと弾力、底付き感のないバランスの良いシートが一般には必要と考えます。構成の簡単な説明です。
ノーマルウレタンを半分ほど削り込み衝撃吸収材を前後に長く敷きます。
その上にオリジナルウレタンを積層して成形します。

この状態は、衝撃吸収材T-NETを張り付け、その後全体にオリジナルウレタンを巻き付けているのでボッテリしただらしない感じになっています。
ここから削り出しとなります。ノグチシートはこういった塊の状態から削り出しをしています。シートの寿命と乗り心地を考えると材料のロスは多いですが、この方法がベストと考えています。
ダカールラリーのシートも同じ構成です。
いわゆる「ダカールスペック」のシートがこれです。シートの幅をノーマルと同じにしたいので、先ずは幅を決めます。
アンコを盛った分、サイドも盛る必要があるため先に述べたように全体にウレタンを貼り付ける必要があります。
座面を削るのですが、この部分もフラットではなく若干Rをつけます。
お尻にフィットさせるための重要な形状です。
一旦取り付けて眺めてみます。
タンク部分に立ち上がる位置を変えています。
ノーマルよりも若干ですが立ち上がりを後ろにずらしています。また、中央より少し後ろの着座部は快適性を求め、見た目におかしくない程度に厚みを増しています。
余談ですがノグチシートのオリジナルウレタンは削った面をとてもきれいに仕上げることができます。ホームセンターで用意できる道具でもここまで仕上げることは可能です。

取り付け確認でポジションは問題なかったのですが、気になった部分があったので追加加工をします。
ノーマルシートはシートの角をRで落とすのではなく、Rも付いていますが面取りする感じに仕上げてあります。赤い三角の部分です。
面を取るより大きくRを付けたほうが内股にやさしいでしょうが、見た目のシャープさは崩したくないので同じように加工してみます。
凄い職人なら他のウレタンでもやってしまうのでしょうが、ノグチシートのウレタンだと、こうした細かい削りが割と容易にできます。
これで、ウレタンは理想の形になりました。
そして完成。

よくある赤黒のパターンですが、先ずは冒険しないでオーソドックスなデザインとしました。サイドに白のレザーもいいかなとも思います。それらは追々やっていきます。
シートの角の面取り部分は、サイドのビニールレザーの厚みで多少ぼけてしまったけれど、写真でもわかる程度に良いラインで影が出ていると思います。
写真並べると、作ったシートは後ろの厚みを増した分よりフラットに見えます。

ちなみに足つきはこんな感じです。
両方のかかとが30mm程度浮く感じです。
ブーツを履けば踵の浮きはもう少し少なくなるでしょう。
このくらいの足つきが好きです。

今回のシートは形状はノーマルに近く、かつ快適性を持たせて近場の林道ツーリングを楽しめるシートがコンセプトでした。
ちなみにあんこ盛りしかできないわけではなく、ノーマル形状で乗り心地を良くすることを考えての改造です。
ラリーであれば座面をワイド化してみたり、しばらくはこれで乗り込んで見て、これからもいろんなバリエーションのシートを作ってみようと思います。
皆様のお問い合わせお待ちしております。

 

 

HONDA CRF450L が来ました。

予約をしてから首を長くして発売日が来るのを待っていたCRF450Lが私のガレージにやってきました。
引取当日も翌日もザンザンと雨が降っていたので、初乗りはお預けでポジション決めたり、各部のグリスアップをしていました。
そして3日目、気持ちよく晴れたので早速初乗り。
私が感じたCRF450Lのお話です。
私のオフロードバイクの使い方は、自宅から自走で山や河原に行き、走りまわって帰ってくるというパターンです。
なので、移動と航続距離は運動性能同様に重要なんです。
山が多いところに住んでいますが、気持ちよく走れる場所まで行くのに20-30kmはあります。都会の人からすればたったそれだけですが、この距離も快適に走りたいんです。その点、CRF450Lは間違いなく快適です。
オフロードバイクなのに舗装道路の快適性を言ってどうするの、と言われそうですが、ナンバー付きである以上ここは重要だと思っています。
公道を走ってきてわき道にそれて、こうした綺麗な場所まで来れるのも公道オフロードバイクと言うか、アドベンチャーバイクでは躊躇するところまで行けるというのが魅力でしょう。
山の方に行くと、土日休みのガソリンスタンドが多く、林道走りながらもう少し先までという時にガソリンが心配という事もあります。
2日で200kmほど走りましたが、100km超えてもガソリンマークは点灯せず、航続距離は結構伸びそうです。
ちなみに燃料はガレージにストックしてある携行缶から入れてるので燃費計算はしていません。
ダートでの走りはどんなものかと、いつも走っていた場所で今まで乗ってきたバイクと比べてみました。


いたるところで台風の爪痕が残っていましたが、ガレた道から、倒木超えたり、深い轍を走り、急坂登ったり、バイクを倒せばその重さはずっしり来ると思いますが、どの場面でも気にならないし、カタログデータの馬力に関してはいろいろネット言われていたけれど、私がいつも走っているどの場面でも不足感は無しでしたね。サスのおかげか、前より上手に走れる気すらします。
まぁ欲を言えば、ダカールマシンのエンジンに近かったらと考えなくはなくはないけど、まぁ不足感が出てきたらいろいろいじってみよう。
ストックのままだとリアの高さが見た目にルーズな感じだったので、リアのスプリング調整をして、サグを110にしたらテールがシュッと上がってかっこいい。
やはりかっこいいと言うのは一番重要ですね。
これで、ツールドブルーアイランドや北海道4デイズのような国内のラリーに出たらめちゃくちゃ楽しいだろうなと言うのが一番の感想です。

しかし、そう、これが本題です。
200kmも乗ればシートの事も気になります。
国内ラリーに使うならなおさら重要なことかなと。いや、私のように自走で山を駆け巡る人たちにも重要かと思います。
CRF450Lは、日本仕様だけ他国のと違って低い設定にしてあります。ウレタンが薄いです。薄くて柔らかめの設定なので(硬さはレーサーのシートに比べての話です)まだ暑いこの季節しばらく乗り続けると熱を持ったウレタンがへこたれてきます・・
モトクロッサーレプリカに快適性を求めるのはナンセンスだと言われそうですが、そうは言っても快適に越したことはりません。
なので、早速製作に入ります。
次回はCRF450Lシート改造編です。

 

ZX-6R 2009 KAWASAKI

>乗り心地改善についてです。サーキット走行はしません。峠巡りのツーリング、メインです。2時間くらいで尻が痛くなります。加速時の1万回転くらいからシートに伝わるエンジンの振動も不快です。SSバイクに相反していますがコンフォートよりで絶妙なセッティングはございますか?

お客様からは上記のような質問をいただきましたので、衝撃吸収材T-NETの挿入をお勧めしました。

衝撃吸収材T-NETについて
当社が独自に開発した衝撃吸収材T-NETはダカールラリーなどの長距離で過酷なラリーや、ツーリングシーンなどでお尻の痛みが改善された快適性が上がったと、多くのプロや一般ライダーから評価を得ている衝撃吸収材です。ノグチシートの代表も自ら2012.2014トゥアレグラリーで使用し、バイクからの振動吸収、座圧の分散によって痛みや疲労の軽減を実際に体験し、そのおかげで好成績を収めることが出来ました。
T-NETは2013から現在もダカールラリーを走るHRCのワークスマシンに正式採用されています。
しかし、痛みや疲労の軽減効果につきましては個人差がありますので、効果を保証するものではない事を予めご理解ください。

シートカバーのデザインの打ち合わせも完了し出来上がったシートがこちらです。
形状はそのままに衝撃吸収材T-NETを挿入。
カバーはカーボン調Y-03+B-40 ステッチはシルバー色としました。

お脚様より
感想です。200km程走ってみてですが、ほぼ尻の痛みは無いです。車体からの振動も明らかに軽減されてました。素晴らしいの一言です。シート表皮も、先日まではブラックの車体でライムグリーンのシートでしたが、車体を白にフルラッピングしたのであのデザインシートでバッチリ、イメージ通りです!

ご希望通りのシートに仕上がったようで安心いたしました。
お尻の痛みは人それぞれですが、こうして痛みが改善されたという報告を受けるたびに嬉しくなります。
より多くのお客様に良い効果が出る改造が出来るように更に改良を重ねていこうと思います。