なんでもはるよと言ったものの・・・

椅子のデザインは好みだから、その話題は置いといてと。

この椅子。フィリップスタルクのデザイン。どこの国かわからないけどRoyal Monceau Hotelと言うホテルのために作られた椅子のようです。詳しくはここ→

革で張ってある。
しかも総包みである。
各部のRがきつく、なおかつレーシングシートのフルバケットのようになっている。
Rがきついと言うことはシワの逃げも少ないし、フルバケットであるため窪んだ部分はミリ単位の正確さでノリ付けが必要。 もちろん張り込みに関してもそう。革の繋ぎの少なさが、型取りの難しさを語っている。

画像クリックで動画サイトへ飛びます。

珍しくこの椅子の張りこみ作業の一部がビデオで紹介されていた。淡々と進んでいる作業だけど、正直これを真似しろと言われても今の当社ではできない。でも、やってることは同じなんだ。なでてなでて、ひたすらなでて、引張り、叩いて、革をなじませていく・・・この繰り返し。何喋っているかわからないけど、職人たちの目を見ていると自信に満ちていてかっこいい。

このホテルに行って椅子には座らずに、裏から下からとにかくこの椅子を一日眺めていたいです。こんな仕事がしたい。