シートの断熱 Thermal insulation

オフロードバイクだとシートから伝わるエンジンの熱というものを感じることがないのですが、ロードバイクや一部のオフロードバイクでは「低温やけど」しそうなくらい熱いという話は昔から聞いていました。
特に夏場そんな相談を受け、苦肉の策で断熱マットをシートベースに貼り付けたりもしました。
最近では市販車でもその対策がされているものが見られます。
簡単ですがその紹介です。

ktm-duke-390KTM DUKE390 この排気量になってシートの形状はそのままに、熱対策がシートベースに施されています。
IMG_8042左がDUKE125  右がDUKE390 裏から見ると390のほうにブラインドリベットで何かが留めてあります。
IMG_8045重さも違います。こちらはDUKE125です。715gです。

一方 DUKE390というと・・
IMG_8046約300g重い 1056g。 リベットで止めてあるのは3mm程度の鉄板です。これによって熱が内股やお尻へ伝わりにくくしてあります。

次はBMW F800
01赤いラインがシートベースのボトムです。矢印で示す断熱材がシート上面より約20mmほど下に挿入されています。
IMG_8047裏側から見ると指で触ることもできます。こちらはKTMのように鉄板ではなく、分厚い硬質の発泡ポリエチレンが入っています。
ポリエチレンといえばキャンプマットなどにも使われていますね。断熱効果も高く軽い素材です。が、いかんせんクッション性はまったくなし。
そしてF800に入っている断熱材は分厚く、普通にアンコ抜きをすると硬くて座ってられません。
なので、当社ではT-NET挿入などでクッション性を残しつつ、断熱性能も維持するレベルでポリエチレンも同時に削り込みます。

これらのように熱対策がされたシートの加工は余計に手間がかかります。
見えない部分なので、こうして簡単な写真ではありますが皆様にお知らせできたらと思っています。

自分のシートが、希望の加工が可能かどうか知りたいというお客様も遠慮なくご相談ください。

シートの中を知っている当社がお答えいたします。