超音波ミシン Ultrasonic wave sewing machine

超音波ミシン
なかなか手強いです。
ネットで調べると、とにかく溶着するためのローラーを手に入れる必要がある。
基本的には縫製に近いことをやりたいので、こんなローラーかなと写真を眺めて観察する。
roller_sample_002レースなどを作るならこんなローラーもあるよと中国のサイトにあった写真
ultrasonic_sewing_machine_roller
これらは私が手に入れた時に付いていたローラーと同じ類のもです。
IMG_8575

長年使われたミシンだったので、超音波を発するホーンと呼ばれる部品が磨耗して段が付いてしまっていたので、金型の世界では有名なシバ金型さんにお手伝いいただきました。
fcrde0pmqt16sこの丸い部分が
10846571_624028134389483_1275843652_nIMG_8619ツルンツルン☆ です。
そして、更にお願いを聞いていただき
IMG_8686こんなローラーを作ってもらいました。
そして
キャプチャ会社にある様々な生地を、いろんな条件で溶着テスト
付かないもの  しっかり付くもの  溶けすぎてしまうもの なかなか思うように溶着できません。
溶けすぎるということは、溶けすぎないようにもできるはずだ。
要は調整が上手くいっていないと解釈しています。

そんな時は根を詰めすぎず、ちょっと変わったことしてみるのが一番で、昔なにかのカタログで見たものを作れないか試してみました。アルミの板を切って治具を作ってミシンに取り付けました。
IMG_8687ホーンとアルミの板でPPのテープを挟んで超音波を当てると、1秒足らずで溶着!

その強度は縫製に匹敵するほどでした。
しかし、喜んだのもつかの間、25mmのテープは付くけれど、50mmの幅になると全く溶着できません。
なにが問題なのか全く分かりません。なぜできないのか聞く人もいません。想像しながら試して答えを探していくしかありません。
でも、25mmのテープが付いた以上、薄いプラスチックの部品ならこれで付けれるのではと思います。
さて、芝さんに作っていただいたローレット模様のローラーでいけるのもあれば、いけないものもある。
ビニールレザーなどはとろとろに溶けてしまう。
ナイロン生地などは、溶着した部分が溶けて硬くなってしまう。

では、点で溶着してはどうだろう。一番上のローラーの写真を見るとギザギザの模様がついたローラーがある。これだと点で付いていく。溶けた部分も点だから硬くならないだろう。
さて、これを一から製作するとなると大変な作業になるな。
かといって当社に金属加工の技術はない・・・
ローラーの写真を眺める・・・

いいこと思いついた。
ギザギザといえば歯車
既成の平歯車を使えばいい。
歯車のシャフトはなんとでもなる。
と言う事で
10872482_878610258855851_1107963286_nイイっ!
不織布ならこれで完璧。
でも、ビニールレザーは相変わらずドロドロに溶けてしまう。
やはり、いろんなローラーとその他条件をもっと試さないといけないなぁ。
こうやって色々やって、回り道を沢山すればしただけ賢くなって、そのうちこれを使った素敵な製品を作ることができるでしょう  タブン・・