今回紹介するのはCRF450Xのシート
アメリカのデザートレースではまだまだ第一線で活躍しているマシンです。
ジョニーキャンベルレーシングのシートのサポートをして、バハ1000を優勝したのはもう6年も前の話だけど、でもそのおかげでいまだに現地から問い合わせをいただきます。
今回も同じシートが欲しいとアメリカから注文をいただきました。
高さは20mm上げて、ウルトラスエードで張込、シートにチームの刺繍を入れてほしいという事でした。
先ずは刺繍入れてるところから。
少し前に書いたアフリカツインのシート配達のブログ
アメリカで行われた「Vegas to Reno」 と言う2日間のレースで使われました。
ライダーはジョニーキャンベル、サイクルニュースのRennie Scaysbrookさん。
日本からRIDER誌編集長の三上さん、そしてアフリカツイン開発の一員である今井さん。
バハ1000と同じように途中でライダー交代しながら走ります。
シートの汚れ方を見たところ、やはりフラットにしたシートは正解だったようでです。実際ライダーからも「腰を引いたりしたときに、引っ掛かりがなくとても快適だった」と言う声をいただきました。
給油、交代地点の風景はまんまバハ1000ですね。
重量級マシンで無事ゴールおめでとうございます。
なによりライダー全員の顔がレースの楽しさを物語っています。
シート配達して、ほんとよかったと思う写真です。
FACEBOOKのサイクルニュースやJCRのタイムラインでたくさんアフリカツインの写真が流れたおかげで、5件も海外から問い合わせがありました。あのワンピースのシートは買えるのか?シートを高くしたいんだけど。ジョニーと同じのがいい。など、やはり注目度は高いようです。
さて、9/4はRIDE AFRICA TWIN
私も参加します。シート持って行きますので、現地で試乗いただければと思っています。
こちらも楽しみです。
今回のテストはラリーをしているような錯覚を覚えます。
テストは朝早くから始まり。
テストコースの途中で給油したり、ホテルに戻ると整備の時間。この繰り返し。
なかなか広い砂丘群です。モンゴルの砂漠やモロッコの砂漠を見てきたけれど、ここの砂丘もなかなか素敵です。
こんなところでライダーを待ち、マシンチェックと感想を聞きます。
シートの評価も様々。できることは限られるけど、なんとかしたい気持ちで常に考えているけれど、
とにかく暑すぎる!毎日40度!以上。ジリジリと焦げそうです。
暑すぎる時点でゲンナリするので、アイスでも^ ^
砂漠から出てきたところでジョニーと合流し、これをもらった。この地域では一般的な氷菓子だそうです。
今回、ライダーの生の声が聞けたのは本当によかった。どんな状況でそんな意見が出るのか現場に来ないとわからないことはたくさんあるからね。
100%には遠いかもしれないけど、この積み重ねは大事なことだと自分では思っています。
データと言うか、ライダーそれぞれの好みがわかると今後の進め方も少しは楽になるかな。
バレダとメッジには是非2人でポディウムに上がってもらいたいな。
最後にこれ。
20歳の時に初めての海外でオーストラリアに行って、バイクで追いかけながらラリーを観戦してラリーにとりつかれ、その時たまたま本屋で見つけて買ったこの本。
「HRCのNXR開発奮戦記」
当時はラリーマシンを自分で作って走るため、マシンのことやシートのことなどをよく知るため何度も読んだ本です。文中にたくさん出てくる 現適 正しくは現地適合テストだったでしょうか。その現適に27年後の今、自分が参加しているなんて夢にも思っていませんでした。そんな本と、今回のスタッフとライダーのサイン入りシャツと撮った一枚。
今回なんとなくバッグに忍ばせて持ってきました。帰りの飛行機でもう一度読み返そうと思います。
2017ダカール優勝に向けて、シートも今まで以上の仕上がりに持っていきたいと思います。
さて、砂漠でシートを作ってますもこれでおしまいです。読んでいただきありがとうございました。
テストのフィールドを変えてこんなところに来ました。
この場所。線路が地平線の果てまで真っすぐ。後ろを見ても真っすぐ。この小屋は何だったんだろう。家?駅?売店?この小屋以外に周りに建物はなし。街までは10数キロあります。この小屋以外、360度何にもありません。小屋の壁には銃弾の跡がたっぷり・・
ここで休憩をしてまだ走り出すのですが、こうした休憩時間にシートの評価を聞いたりします。
今回のテストのために様々な仕様のシートを持ち込みました。
ライダーの好みが優先されるシートは単に高さや座面の広さだけではなく、ライダーにとって最も心地よい感触、もしくは、座っていても違和感を感じ無いというか、シートのことを考えずただひたすら走ることに集中できるものが一番と考えています。
例えばライダーが硬いから柔らかくして欲しいと言ったから、そのまま柔らかくすると、柔らかくなった分沈み込みが大きくなるので、今度は低いと言い出す。そういった感じで、要望に対してしっかりした対応をしないと好みに合うシートが作れません。
又は、加速時にしっかりとお尻をホールドして体が遅れないシートであればいいんだけど、そうでない場合、ライダーからは「お尻が滑る」の一言だったりします。滑り止めのカバーに変えるか、少し沈み込みの良いウレタンに変えるか、その場でなければ伝わらない一言が重要だったりします。
とにかく目の前にライダーが居て、走ったすぐに感想が聞けるのはとても良いです。
サスペンションのようにシートのセッティングを変えて、シートの場合は交換したり、ウレタン足したり引いたりですが、ライダーが いやー、良くなった!これが好き、この感触この高さ!とか言ってくれると本当嬉しい。
とまぁちょっと真面目なこと言ってますが、美味しいもの食べて、楽しくやっています。
やっと食べることができたIN-N-OUTのハンバーガー。
基本のおつまみおにぎりせんべい。
昨日の夜みんなで食べたステーキの付け合わせで、白いピーマンの焼いたやつだと思って一気に丸かじりしたものがハラペーニョだったおかげで、僕のお尻はガンガン照りつける太陽より熱いです。
先日のジョニーキャンベル用のシートの続き。
直接ジョニーに座ってもらってセッティング。
バハ1000のレジェンドが目の前でシートに座って評価するってのはめちゃくちゃ緊張する。
で、うーーん、ここをもう少し丸くとか、微妙な段差をなんとかとか、当たり前だけどシビアな要求が出てきます。
そして、軒先を借りて作業開始。道具は全て持参。
とても気さくなジョニーだけど、シートにまたがって感触を確かめる時の目の怖いこと。
ひとまずこれでよかろうとなり、ひとまずホッ。
その後、ジョニーのとーーーっても広い敷地にある家やプールやガレージを見学して、ただただため息漏らしつつ、素敵な1日目を消化です。
さぁ明日から本番です。