CABALLERO 500 Rally キャバレロのシート

キャバレロのシート依頼
ショップ様からの依頼で、お客様の依頼内容としてはこんな感じでした。

添付した写真1の左がノーマルで右がハイシートとなっておりまして
ハイシートを現在取り付けて乗っておられますがちょうど座面のアールがきつく長時間乗っていると股間部を圧迫してしまうのと
タンクの後ろ位に乗りたいのでもう少しハイシートにしてほしく、そちらを解消できないか?とのご依頼です

イメージとしてはお客様に書いて頂いたPDFの方をご参考にしていただければと思います。
表皮ですがノーマルと近いきりかえしで大丈夫です
座面をウルトラスエードのAP3 ダークグレー サイドをBK3 黒で
野口様のシートタグを右後ろ辺りに入れていただきたいとのことです
また座面はノーマルと同じようなタックロール加工も可能でしょうか?
シートの中身に関しても基本全て手を入れて頂きたいです。

打合せの結果以下の様にまとまりました。
シート形状はダカールスペック(衝撃吸収材+オリジナルウレタン)仕様にて、形状変更いたします、大幅なアンコ盛りとなりますのでシート前方サイドシェ
イプ・角丸目がお勧めです。カバー表皮は、ウルトラスエード仕様にて、デザインはノーマル同じとし、布タグ取付。ウェルダータグへの変更も可能です

【加工内容】
ハイシート加工
衝撃吸収材T-NET
アンコ盛り・サイドシェイプ
ウルトラスエード AP3/BK3
タックロール加工
布タグ(ウエルダータグに変更可)

そして完成した写真がこれです。

ショップ様とお客様より

お忙しい中早々の作成をありがとうございます。
お客様大喜びです。
ノグチさんにお願いして間違いなかった!と嬉しい言葉と笑顔をいただきました!!
また、別車両もお願いしたいとのお言葉も頂いておりますので近くお願いしたいと思っております。。
 
以下簡単ではありますがお客様から頂いた感想です。
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お世話になります。

シートの件では大変お世話になりました。

ありがとうございます。

シートの感想ですが、純正のハイシートでもシート前端部ではシートの取り付けのための差し込みの都合上スポンジの厚みは無く、ハンドル、ステップの位置から座りたいシートの前方に座るとどうしても振動やシートベースの堅さをもろに感じてしまう状況でした。今回、ノグチシート様に作成していただいたものは理想通り、タンクからシート後端までがほぼ平らになる使用のため純正ハイシートよりさらに前にも座れるようにもなり、スポンジの厚みもとれるようになりました。

シート高は上がりましたが、座面の工夫により足つきについてはハイシートと比べて悪くなる感じもありませんでした。シートのスポンジもただ厚みが増しただけでなく、コシもあり座って沈みすぎることもなく好感触でした。

また生地についても、見た目の良さだけではなく、滑ることがないため余計な疲れがなくなりました。

見栄えも、所有する喜びも格段に上がる機能美は最高です!!


ご満足いただけたようで安心しました。

今後ともよろしくお願い申し上げます。

ロゴプリント素材

 

バイクシートにロゴのプリントをすることは多いのですが、ちょうど1年前に展示会で見つけた素材が求めていた性能にかなり近かったのでテストを重ねておりました。
自分のシートに施工したり
ダカールラリーの本番やテストにおいてもプリント素材の剥がれやこすれなど、今までの素材よりも数段上という事が分かり、今では全てこれに切り替えました。
ダカールラリー本番車。カバーの表面模様にしっかり食い込んでいます。
ウルトラスエードへのプリントもしっかりしています。





たぶんいいでしょ。ではなくて、これでもかと言うくらいのテストをしないとお客様のシートに使うことができません。
安心した素材と言っても、すべての素材が永遠にその性能を維持するわけではないので、より長く!を目指していきたいと思います。
世の中にはこれより良い素材やプリント方法があると思いますが、それを求めて日々情報収集できたらいいなと思っています。

 

 

何かの加工をしたシートの再改造

バイクシートの改造には張替から、アンコ抜き、アンコ盛り、お尻の痛みの改善など様々な加工プランがあります。

いろんな加工屋さんがいろんな方法で加工されて、それぞれお店の特徴があってよいとは思うのですが・・・
たとえば中古のバイクを買って、破れてる、汚れてる、乗り心地に満足できないという事で当社にご依頼をしてくださる時に
「ノーマルシートなんですけど」
という事で見積りをして、いざシートが届いたら中がこんな風になっていた。
たまにこんなことがあります。

よくあるのがゲル素材をウレタンに乗せた改造シートの再改造です。
これはゲル素材からオイルがしみ出たりしていることが多く、それがねばねばとして加工ができなくなっている場合があります。

本来ならば以前ブログで紹介したように、段差もなく座る場所で違和感を感じないようにと言うのが基本なのですが、予算の関係でこのまま張替となると、仕上がりに問題が生じてしまいます。

なので、シートの再改造をする場合は当社で受け付けできない場合もあり、もしくは相当の加工費が発生してしまします。

古くてもできるだけノーマル無加工のシートの改造が良いと考えます。

 

プリント素材 6か月のテスト

今年のミシンショーで見つけたプリント素材。
ほったらかしで約半年が過ぎました。
いわゆる暴露試験的なやつです。

毎日のように乗っている軽トラの背もたれに、いろんなプリントをしたクッションを設置。
これが設置後すぐの写真。
比較しようにも何処も問題がない。
色褪せ、汚れ、剥がれ等ありません。

こっちは会社の花壇に置いたもの。
たまに表面をガシガシといじめたりしましたが、暑い岐阜の日差しや雨等にも負けずしっかりついています。

最初の写真はというと
同じように比較にならないレベルの耐久性かなと思います。
赤色は飛びやすい色なのですが、毎日紫外線にさらされても色はほぼ保っています。

そしてテストはこれだけではありません。
私自身のシートでも使用しておりますし、
2023ダカールに向けたHRCのCRF450RALLYでも同じ素材でHONDAロゴのプリントをしております。


ワークスライダーの激しいライディングテストでも剥がれはなく良いコンディションという評価を得ております。

全ての材料が完全で完ぺきではありませんが、こういった実験を行うことで、安心してお客様のシートに使用できます。製作者が「大丈夫かな?」と思うものを一般に使用することはありません。

実験は続けていきます。