シート加工依頼についてのお願いです。

ノグチシートのブログをご覧いただきありがとうございます。

GW前にシートが欲しいというお客様には大変申し訳ありませんが、4/6到着分をもって連休前納期の受け付けは終了となります。

納期については加工内容にもよりますが現在2-3週間いただいております。
それらは到着順に進めております。
メールなどで見積を受け取り、依頼しようとお考えの方でGW明けでも構わないというお客様はメールでその旨をご連絡いただいてから発送をお願いします。

問合せのメールは随時受け付けておりますので、質問など遠慮なくお送りください。

直接、当社で打ち合わせを希望されるお客様は、事前に予約をお願いします。

 

 

 

アフリカツイン1100 ダカールスペックシート CRF1100L AfricaTwin

排気量が1100ccにアップされただけではなく、広範囲にアップデートされたCRF1100L アフリカツイン。


今年、これに乗って全国のイベントなどを回るラリーストの三橋さんからシートの依頼受けました。
タイヤもオフロード用で、ダートフリークのパーツがふんだんに使われて、ラリー車っぽくなっています。
シート改造をしてさらにラリー車に近づけたいと思います。
何故ラリーにこだわるかと言うと、だってこのバイクは「アフリカツイン」だからです。

アフリカツインの原点はここです。
Vツインではないですが、CRF1100Lとなった今でもアフリカツインの名を冠しているのであれば、やはりラリー車としてのカッコよさを求めたいです。
ヨーロッパでは実際に、シートを含めキットが出ていますが、即ラリーに出場と言うわけでもないのであくまでもラリー風に。

さて、ノーマルの足つきですが三橋さんと背がほぼ同じの私が乗ると膝に余裕が出るくらいの足つき性です。贅沢な話ですが、脚が付きすぎて少々窮屈さを感じます。内腿に対するシートの幅も少し気になります。
当社のシート職人(174cm/67kg)が跨るとこんな感じです。ワークブーツで両かかとが付きます。まだ膝の余裕もあります。

とりあえずこの状態で乗ってみます。


このアフリカツインはDCTなのでシフトペダルはありません。オートマチック変速です。ダートやサンドでは最初走りづらさを感じたのですが、走るところによってモードを変えれば、ハンドシフトでクラッチ付きのような走りもできるんだなとしばらく乗って分かってきた。これならガレた山道も何とかなりそうだなと思いました。
今回は私基準で考えたシートを三橋さんに試していただくことにしました。
そして先ずは机上で考える。

色々考えてみる。
私用(185cm/75kg)に作ったシートが付いているR1200GSと乗り比べもしました。

だいたいの高さが決まったので製作に入ります。
改造内容を文字にするとこうなります。
1. 高さをノーマルから60mmアップする。
2. シート前部はノーマルより細くして、60mm上げても足つき性をある程度確保する。
3. 60mmアップするとクッション性は良くなるが、沈み込みは極力抑えたいので、ハードウレタンをベースに衝撃吸収材T-NET、上層部にミディアムウレタンと言う積層構造にした。
4. シート前部の立ち上がりを手前に持ってくるのと、シートの角度を地面に平行にすることで、シート後部に固定して座れるように調整。
5. 今後このようなお客様からの要望も考えて、タンデムシートは張替のみ。
6. 張替のカバー地はウルトラスエード(アルカンターラ)

厚みこそ違いますが、ウレタンのカスタム内容はダカールスペックそのものです。

そしてこれか完成したシートです。
比較すると分かりやすいです。

足つきはこんな感じです。
どうでしょうか。
上が60mm盛ったシートです。
モデルは174cm/67kgです。製作途中にも何度か試走してもらいましたが、シート前部が細くしてあるので足が出しやすいので不安はない。高くなったことでより軽く感じるし、操縦がしやすいとのことでした。
私(185/75)がまたがるとこんな感じです。
ブーツを履いて両かかとが付きます。シートを上げたおかげで、ステップに足を乗せた時の膝の曲がりは100度以上になっているので、長時間でも膝への負担はかなり抑えられると思います。
私の好みに合わせたシートなので、三橋さんの評価がどうなるか分かりませんが、良い評価が貰いたいなと・。

WEBオートバイに三橋さんの連載があります。

アフリカツイン(CRF1000L)のシートは今までに数多くカスタムの依頼を受けてきております。
アンコ抜き、アンコ盛り、乗り心地の改善など様々な加工実績がありますので1100になった新型も、シートのご相談をいただければより良い提案ができると思います。
ダカールスペックのシートを一度お試しいただければ幸いです。
皆様からの問合せお待ちしております。

 

 

クロスカブとCRF110のシート

かなり手を入れられたクロスカブのシートの張替えと、奥様が乗られるCRF110のシートのアンコ盛りを承りました。

クロスカブのシートは社外品が既に取り付けられており、今以上にグリップが良く、赤いシートにして欲しいとの要望でした。


CRF110は膝が窮屈という事で、25mmほどアンコ盛りを施し、クロスカブと同じくグリップの良いビニールレザーで張替えました。
両方共にご満足いただけて安心いたしました。

ありがとうございました。

 

 

ダカール用シート。SEAT of CRF450RALLY

シートの協力をしたホンダのダカール優勝があまりにも嬉しいので、ダカール用シートについて、書ける範囲で書いてみました。

CRF450RALLYのシートは特別ではあるものの、使用している材料は一般のお客様のシートに使用しているもの変わりません。
長距離を快適に移動するための衝撃吸収材T-NETをはじめ、ノグチシートオリジナルウレタンなど全て同じです。
基本的にはこんな構成です。
世界一過酷なダカールラリーで証明された耐久性や快適性は、そのまま一般のお客様にフィードバックしています。
想像ではなく実際の体験やデータに基づいたノグチシートが多くのお客様に喜んでいただけている理由がここにあると信じています。

前置きが長くなりました。

2013復帰第一戦のマシンはCRF450Xの改造車でした。
ホンダワークスがダカールラリーに復帰するマシンのシートに、ノグチシートを選んでくれたホンダは凄いなと思いました。
だって、従業員10人以下の小さな会社が、ワークスマシンのシートの担当ができるのかと言う意見もあったと思います。
この時から、各ライダーに合わせた形状に作っております。
ダカール本番前のモロッコのラリーや、テストなどでマシンのセッティングが煮詰まっていく中で次々とシートへの要望が変わっていきます。
こうした流れは今でも同じです。

2014はいよいよ本格的なラリーマシンが登場しました。
CRF450RALLYです。
全てが新設計のラリー専用マシン。
あまり欲を言ってはいけないと思いつつ、この時のシートのようにサイドにノグチのロゴが入った状態で優勝できれば・・

2015
そういえば、2015のこの年だけシートにロゴが入らなかったんです。
でも、シートはノグチシートです。
この年は女王ライアサンツも乗ったんだった。

20162016はシートの形状を大幅に変えた年でした。
上の2014の写真と比べてもその形状の違いが分かるかと思います。
そして、この年からロゴがシートに戻りました。

2016ダカールが終わった後、2017ダカールに向けてのテストに同行しました。
場所はアメリカからメキシコのソノラ砂漠でした

右下の麦藁帽を被ってる彼は、今年優勝したリッキーブラベックです。
リッキーとご飯食べている時に「野口はラリーやるのか?」とリッキーに聞かれて「1992オーストラリアンサファリでね・・」って言ったら「・・俺の生まれた年だよ」って。
ソノラ砂漠の灼熱の中、走るライダーたちを見ていて、自分と比べるには失礼なくらい、世界のトップの次元の違いを見ることができました。
ライダーの生の声を聴くのも重要なことなんです。

20172017は冠スポンサーにエナジードリンクのモンスターがつきました。
この年くらいから、ライダーのシートカバーの好みが分かれてきました。ウルトラスエードだったり、ハイグリップビニールレザーだったり、そこそこグリップするものだったり色々でした。
南米ダカールは年々雨の多さが目立ってきたのもあり、またレースのハイスピード化が主だった理由です。

ノグチシートはダカールのシートを作るだけではなく、使う側としてもテストをしてきました。



2012モロッコ 2014チュニジア 2019アルジェリアと、速度域もテクニックも全てのレベルはワークスライダーには及びもしませんが、自ら走ることで色んな事を感じることができました。自分なりにシートはこうしたらもっといいんじゃないかと考えるには、やはり現地で同じようなシチュエーションに身を置くことだと思っています。

2018-20192018 2019はライダーの好みも色々内容が細かくなり、カバーのグリップ力、ウレタンの硬度、角の丸み、シートの角度、幅などオーダーが細かくなってきました。それは、シートは色々改造できるんだという認識がライダーに理解してもらえた証拠だと思っています。

そして優勝した2020年ダカールラリー
今回は数回のテストシートを製作の後、最終的には全てのライダーが一番強いグリップのカバーを選び、優勝したリッキーブラベックからは、テスト段階から超ハイスピードに耐えうる形状のシートを求められ、大まかなイメージを貰い製作。テストを経て本番のダカール用の形が出来上がりました。変形シートは形を作るだけではなく、その形がもたらす効果が最大限に発揮できるような素材選びと工法が必要になります。
このシートが優勝に少しは貢献できたのではないかと思ってます。

 

こういう写真はシート屋冥利に尽きます。
写真を撮ってくれたスタッフや、シートをアピールしたポーズを取ってくれたライダー本当にありがとうございます。

こうして書くと8年はあっという間のようにも思えてきますが、シートひとつとっても様々な問題が起きるたびに解決をしてきました。
これがマシン全体となると、スタッフの皆さんは気が遠くなる作業だったと思います。
ノグチシートとしての夢の一つであった、ダカール優勝マシンのシートは成しえることができました。

Honda Dakar 2013-2020 from Sport Extra on Vimeo.

次の目標は連覇であることに違いはないのですが、ノグチシートは今以上にライダーたちに満足してもらえるものになるよう研究と開発、要はもっとたくさんいろんなところでバイクに乗ろうと思います。

そして一番大事なことを。
ダカールスペックのシートが欲しいというお客様はお気軽にお問い合わせください。
お客様に合わせたダカールスペックのシートをご提案させていただきます。

 

 

 

ダカールラリー優勝 DAKAR2020 WIN!!!! 

2013にダカールラリーに復帰したホンダ。

ダカールラリー総合優勝おめでとうございます。
優勝ライダーのRicky Brabec. そしてライダーを支えたスタッフの皆さん。お疲れ様でした。

復帰参戦が決まった時からシートの開発と製作に関わらせてもらい、8年目にして優勝をものにできました。
長かった。
長かった故に嬉しさもひとしおです。
オリジナルウレタンの開発や、ライダーの好みの変化への対応。
シートを試すためにアフリカのラリーへ自ら参戦、チームに帯同して砂漠でのシート調整、ライダーがシートの微妙な感覚について説明できない言葉を感じるためにラリーと深く関わってきました。
サポートする以上当たり前のことではありますが、試行錯誤の連続でした。

8年間で作ったシートの数なんて数えてはいないけれど、作った数だけの進歩があったと思います。
一流のチームと一流のライダーが勝つためのアイテムとして選ぶものなので、それに応える性能は常に期待以上を狙わなければなりません。
ライダーの”This is KING OF SEAT”という声が聞こえてきそうな写真です。
写真を見る限り、ウレタンの変形、カバーのヨレ、ロゴすべて問題ありません。


ダカール優勝車にノグチシートが付いてるなんて、まるで夢だった話が今ここにあります。
ラリーシートで世界一になりたいと半ば冗談で言っていましたが、歩んできた結果が出たので今日は本当にうれしい日です。


ダカールのシートだけが特別ではありません。
これらを通して得られたノウハウによって作るシートは現在オーダーを受けているシートでも同じ素材、同じ加工を施しています。

ダカールスペックのシートをたくさんの方々にこれからもお届けできればと思います。

HONDA KTM ハスク GASGAS トップチームがレースが終わった後に、お互いの健闘を称えあうこういう写真が好きです。だからラリーはやめられないんです。走るフィールドも重要だけど、何日も戦いを続けた後の達成感や安堵感がたまらなかったりします。
いろんな人がいろんな趣味を持っているけど、僕はこの趣味がまだ当分続きそうです。

 

これからも ノグチシート をよろしくお願いいたします。

代表取締役 野口英一