ノーデン901エクスペディションの発表試乗会

ノーデン901エクスペディションの発表試乗会があるので御嶽にこれませんか?

と頼まれて、なんで僕?もっとちゃんとしたインプレができて絵になるライダーたくさんいるでしょ?
いや、野口さんは普段大きなバイク乗ってるし、経験もあるし、何より御嶽まで近いし!と説得され、確かにこうした業界のイベントには興味があったので行ってきました。
場所は今年オープンしたクシタニが運営する御嶽エクスプローラーパーク。
資料を貰って新型の説明を聞く。
とりあえず、厳しめなルートは封鎖してあるので無理やり入るなという事でした。
ゲレンデの脇を通る舗装道路も眺めがよくて、先ずは舗装道路での撮影。
八月の初旬に撮影したんだけど、下界は30度後半なのにここは気持ちいい風が吹いていました。
カメラマンと僕の二人体制なのでレフ板持って撮影のお手伝いしたりもしました。
ゲレンデに作られたコースは初心者でも走りやすいコースで、そうは言っても結構な斜度があるところがあったり、アドベンチャーバイクでそれなりに走るには体力もいる。そんなに一生懸命はしらなくてもいいんだけど、このノーデン901が見た目以上に軽く扱えて、少しくらいのガレたところでも結構軽快に走れたので、ついついグルグルと周回を重ねてました。
用意されていた食事も、魚と肉から選べて写真の通り豪華でおいしくてとても満足でした。
インプレの記事はここから

内容はまぁお察しください。
普通にダートで楽しめるバイクなんだけど、それを伝える語彙が自分には少なくて、その場で語ったことを読んでいただく方に分かるように通訳を通して書いてもらっています。
僕のプロフィールもかなりなものになってますけど、ラリーが趣味でそれが高じてシートを作っている感じにただの人です。

色々良い経験させていただきありがとうございました。

ウルトラスエードのシートの洗い方

今年はいつになく暑さが続いた夏でした。
あまりに暑くてツーリングに出たけどすぐに帰ってきたり、少しは涼しいかなと山に行ってもやっぱり暑くて殆ど乗らなかったです。

そして長い夏も終わりやっと涼しくなってきました。

ジャケット1枚羽織って出かける心地よい季節になりました。

嬉しくて晴れれば乗っています。

朝ラーも再開です。もうすぐ新米が出てくるので、朝のご飯部も楽しみです。

バイクに乗ればメンテナンスもついてくるのですが、特にウルトラスエードのシートに関してはどうやってメンテナンスすればいいのかと言う質問をよく受けます。
基本的にメンテナンスフリーと考えて良いのですが、極細繊維の集まりであるウルトラスエードは埃や汚れがビニールレザーに比べてつきやすいので、乗車の度とは言いませんが、シーズン初めや終わりなどに洗ってやると良い状態を維持できます。

乗車皺や汚れが付いたシート。

バイクに装着した状態でもかまいません。
こうして水をかけて、洗剤で泡立ててウルトラスエードを洗います。
ブラシなどでも良いのですが、あまり強くブラシでゴシゴシしないほうが良いです。

次に洗剤を良く流します。ノグチシートのシートスポンジには防水コーティング加工が施してあるので、こうして水浸しにしてもシートスポンジに水がしみ込むことはありません。

乾いたウエスで水分を拭き取ります。
水分を拭き取り時に先ずはシート前方から後ろに向かってウエスで拭いてください。そうすると毛足が逆立って起きてくるのが確認できます。
前後にウエスを動かして毛足を立ててやると良いです。
最後にシートの後ろから前へ毛並みをそろえるように拭き上げます。

生乾き状態で、日陰で乾燥するのを待ちます。
日に当てれば早く乾きますが、紫外線で退色が進む可能性があります。
一気に色あせることはありませんが、少しでも長くという事でしたらこの方法が良いです。

バイクもシートも綺麗な状態でツーリングに出かけると余計に楽しくなりますね。

 

 

R100GSパリダカでツーリング

梅雨はまだ明けないけれどたぶんいける。
という事で3連休をツーリングで楽しむことにしました。
僕にとっての旅と言えば「フェリー」なので宮崎行のチケットを予約。
昔、パリダカがヨーロッパをスタートしてた頃、フェリーに乗ってアフリカに渡り、アフリカに着いたフェリーから続々とパリダカマシン立ちたちが出てくるイメージ。いよいよ始まるぞ!ってあのシーンです。

神戸のフェリー乗り場でノグチシートに出会いました。
R100GSのお客様。シートの感想を聞くのは怖いけど、同じR100GSという事もあり声をかけてみました。
直ぐに野口と気づいていただきいろいろお話を聞かせてもらいました。
このGSは20万キロを超えて走っている。シートは8年前に作った。このシートにしてから夏場は蒸れないし、とても快適です。と。経年で色褪せてきたけど、破れの心配はまだないのでしばらくはいけそうです。ウレタンも触らせてもらったけど、変形もなく、へたりもなし。防水の剥がれもないので、張替えをしたら、また10年は使えそうです。
旅の始まりからこんなうれしい話が聞けて幸先がいいです。

バイクでフェリーに乗ると、昔はラッシングベルトでシートをギューーって締めて固定されていたけれど(今もやってるところはあると思う)今回乗ったフェリーも別のフェリーで旅をしている友人からもらった写真を見ても、シートを締め上げることはなさそうです。


これならシートが壊れることも無い。
今回対策を考えて行ったので、写真に撮ってブログネタにしようと思ったけど、その必要はもうなさそうです。

参考までに。こうしてシート締めあげてしまうとシートが即死する場合があります。改造シートでなくてもノーマルでも同じです。

 

フェリーは新造船の「たかちほ」という船で、船内は綺麗でシングルルームも快適なものでした。
13時間の船旅を終えて宮崎に到着。
今回の目的の一つに、大分の友人に会いに行くと言うというのがあり、観光は特になし。友人はちょっと体の調子を崩したので、会ってバカ話でもして来ようかなと。元気ない人に元気出せと言っても無理があるんだけど、少しの時間ラリーの話で笑えたらいいなと思って、少し寄るよと言ったら「昼めし食っていけ」となり、九時着のフェリーで大分まで行くとなると、まぁまぁ距離があるので、必然的に観光時間はなくなります。
フェリー乗り場からほど近いところにある、これもラリーの友人のベトナム料理屋さん。今日は博多で祭り見てる・・という連絡があり、今度来た時にスムーズにお店に行けるように場所の確認。

その後、東九州道(これが1車線でなかなかスピードが乗らない)を走って大分。
着くなり「おー食え!、肉一杯あるけん」てすっかり始まっていた。
食べて笑ってあっという間に時間は過ぎて、また遊びに来るよと言って今日のお宿へ。
ホテルの前のマンホールもこれなんだ。
やっぱり、押さえておかないといけない。

一人なので、話し相手はカウンターに座った一人旅の隣の女子ではなく、もっぱら携帯だったりします。岐阜の友人がソロツーリングで近くにいることが分かり、翌朝ごはんを一緒にすることになった。

朝5時50分 すでに暑い。
このドライブインみちしお。二十歳の頃軽自動車で九州1周した時の帰り道に寄ったんです。通りを挟んだ反対側の大きな駐車場にトラックが並んでいて、そこに岐阜ナンバーの軽自動車が偉そうにトラックに並んで駐車してるもんだから、警ら中のパトカーから警官が下りてきて職質された。それだけの事なんだけど、懐かしくて寄ってみたくなったんです。最近減ったドライブインだけど、ここは純ドライブインですね。24時間営業ってのもいい。
そして美味い!!!貝汁はもちろんホルモンうどんも最高。

朝ごはんに満足してから、お互いどこに行くのという話になり、僕は2号線を走りつつ思いついたところに寄ろうかなと言ったら、友人が「ここまで来たら 角島です! 絶対角島!」ここから約60キロほどあるけど、そこまで言われるならと向かいました。

これはいいわ。朝早いので誰もいないし、何より天気も良いし、この橋かっこいい。
ここは来てよかった。
海岸沿いを萩まで来た辺りで・・・暑い  暑すぎる・・
うどん県行こうかなと思ったけど、暑い
だいたいの目的は果たしたので、帰ろかな。帰ろう!
と、地図見ると
本州半分あるね。
ハートマークだらけですみません。美味しいお店などをピン立ててたらこんな風になってしまった。
走ったルートを地図に落としてみたら800kMだった。
帰りはひたすら高速を走りました。
暑くて気が遠くなりそうだったのでコレ
凍ったジュースをバンダナに巻いて首に巻く。
溶けたころに飲んで、また買って首に巻く。
これ物凄く効きます。嘘みたいだけどエアコン付けたくらいの快適さ。
でもこういうのが売ってないところもあり
さすがにこれを首に巻くことはできなかった。
ジャケットには脊椎パッドを入れるポケットがあったので、そこにこの凍ったペットボトルを投入。
とにかく脊椎冷やすと頑張れます。少し前にバリ島で熱中症になったときに、友人が冷たい水を買ってきてくれて脊椎にかけてくれて、割と早く復活できた経験からやってます。
朝5時から行動開始して夕方6時に岐阜着。
このGSパリダカ、暑い中でもずっと元気だった。フェリーで出会った20万キロのGSのようにずっとこれで旅ができるといいなと思います。
毎度のことながら自画自賛ですけど。
800km 丸一日座りっぱなしで、しわもなくパリとした状態なまま、暑いとか肩がこるとかあるけど、お尻の苦痛だけは無しで運んでくれるこのシートを作っている事が一番の幸せです。

一日余った3連休の今日は洗濯と整備とお仕事だな。

 

 

BMW R100RSのシート 3個目

 

自分のバイクシートを作るのは試作でもあるし、確認でもあるんだけど、同じもの作るのは面白くないし、なにより面白くないと手も頭も動きません。
それと自分で作るモノが欲しいと思えるのはすごく幸せだと思ってます。

RSを購入して3年目となり、今まで作ったアンコ盛りシートではなくてノーマル形状のシートだとポジションが低くなって乗りにくくなるかの検証をしてみようと思いました。

今乗っている15mmアンコ盛りのシートは乗り心地やポジション違和感はないのですが、厚みが増した分やはり厚ぼったさは否めない。
前に作った記事もあるので良かった見てください。
気になることは検証しないといけないので早速開始。
ヤフオクで落としたけど
結構腐ってる・・
ネジが生きているのが唯一の救い。

さびさびです・・
シートウレタンは2層構造になってるのですが、ボトム部のウレタンは柔らかい発泡ゴムなので撤去。

ちなみに、こんな感じのシートの改造依頼が来たら、それなりのコストがかかるので程度の良い中古を探すことをまずお勧めします。
もしくは社外品でも良いものがあるので、その新品を付けてもいいかと思います。

その部分に衝撃吸収材T-NETとオリジナルウレタンを充填。
と言う加工写真があったはずなのに全部消えてる。
結構しつこく撮ったはずなのになぜないんだろう。
鉄のシートベースは歪んでいるし、凹んでいるし、腐って欠落してるので修正と板金加工。

いきなり防水コートの写真でごめんなさい。
シートベースは再塗装して、ウレタンはリフレッシュ。
形状はノーマルと同じ。
ライダー部とタンデム部の境もはっきり、タンデム後部の反り上がりもしっかり出ています。

デザインどうしようかなと、いつも通り線引いてばかりで進まない。
ノーマル形状だからノーマルの模様の再現でもいいけど、結局ノーマル風タックロールにしました。

タックロールを座面の7割くらいまでにしたけど、これでよかった。
タックロールは5mmの低いタイプで、ウエルダーで模様を付けました。
ミシンでタックロールを入れる方法が一般的ですが、フラットバーで溶着するタックロールもかっこいいです。

テールカウルとシートのくびれ部分の流れが綺麗に出ているので気持ちがいい。

生地はウルトラスエードにサイドは定番のB-08。半艶の革シボでごくごく普通のビニールレザーです。最近はウルトラスエードとビニールレザーのコンビがかっこ良く見えるので、そうしています。

このバイクは長距離を座ったまま走る事が多いので、これからの季節は特にウルトラスエードの蒸れ防止がありがたいです。水のしみ込みを心配する方は多いと思いますが、ウレタンには防水コーティングが施してあるので、表面が濡れるだけで思いのほか早く乾きます。

シートベースの板金修理のおかげで、タンクとのチリもきれいに収まってる。


こうして見るとノーマル形状もいいですね。
あとは乗り心地ですけど、長年の経験でまたがった感触から15mmアンコ盛りシートとさほど変わらない気がします。
メリハリのある形状は良いですね。
ベースはボロボロでしたが、10年以上は問題なく使えるシートに生まれ変わりました。

という事で走ってきました。
横から見るとタンクからテールかけての形状がかっこいいです。
やはり今までより低くなったので膝の窮屈さはあるけれど、直ぐに膝が痛くなるようなレベルではないかな。
タンデム部の立ち上がりにシートストッパーとなる部分が、私の身長だとちょうどいい場所になりお尻の収まりもいい。
アンコ盛ったシートの乗り心地は捨てがたいけど、ノーマルの厚みでも問題なさそうなのと、何よりこっちの方がかっこ良く見えます。

山の家の風景にも合うR100RS

今のシートで満足なら何個も要らないんじゃ?と言われたことがあるんだけど、1個作ってそれで満足してたらなんの発展もないんです。
疲れる、お尻が痛い、窮屈、色が変、カバーの切り替えがおかしい、などと満足しない経験をたくさんしないと良いものは作れないと思っています。

最近はたくさん自分用の思い切った失敗作を作ってきたおかげで、作ってからモヤモヤすることは少なくなってきましたが、それでも作るたびに「もう少し」が現れます。

その繰り返しによってノグチシートの精度が上がってきたのではないかと思っています。お客様に基本的な仕上がりの指摘を受けることはここ数年ありません。
乗り心地についてはやってみないとわからないのですが、概ね良い評価をいただいています。せっかくノグチシートに依頼してもらったんだから、その期待には高いレベルで応えたいと思っています。

ベスパP200Eの旅 

ノグチシートのバイクシート職人が愛車のベスパP200Eに乗って旅をしてきました。行った先は四国。

出発初日から土砂降りのスタート。そしていきなりカッパ全損で途中ワークマンで新調しての旅の幕開けだったそう。
職人の愛車 ベスパP200Eのシートは、ウレタンがダカールスペック、カバーはウルトラスエード。
5日間で約1,500km走破して、バイクシートが職人自ら乗ることで色々感じることができたようです。
やはり、疲れないことを自ら体験するというのは、ユーザーに対してもより良い提案の一つにつながるのではないかと思います。

なにより気の合う友人と旅ができると言うのは良いものです。
口ではいいねと言うものの、実際に旅に出る人は少ないと思っています。
たまたま計画した日程が天気が悪くても、それはそれで楽しいことはあります。
毎日の宿に着く日々の達成感はラリーに似てるものがあると思う。
小排気量車でトコトコ進む旅も写真を見ていいなと思ったり
そして旅と言えば
その土地のご飯


美味しそう・・僕もまた四国に行きたくなってきました。

四国と言えば国道439!
昔四国のラリーに出た時はこの国道に随分苦しめられました。
とにかく楽しい旅だったという報告が聞けて良かったです。