ノグチシート オリジナルウレタン

ノグチシートのオリジナルウレタンを作り始めてちょうど10年になります。
オリジナルのウレタンを作るにあたって、先ず難しかったのが作ってくれるところがない。
当社が発注する量なんてメーカーにとっては利益のある仕事ではないので、それを見つけるのが大変でした。
大手のメーカーに問い合わせても返事すら来ないのはざらで、担当者に話ができても、私からの要望が多くて最後には「・・うちでは難しいですね・・」と話が終わるパターン。
いやいや、はっきりと「儲からないし、面倒だからやりたくないです」と言ってもらったほうが気が楽です。できないのではなくて、難しいならなんとかなるんじゃないですかねと思ってしまうのです。
あきらめが悪いので、いろいろ当たっているうちに今のメーカーに行き当たり製造をお願いしています。
当社専用の金型を作り、「難しい」薄物のスライスも工夫してやってもらっています。オリジナルウレタンは今までミディアムとハードと2種類の硬さで作っていました。
その使い分けは用途や好みにもよって様々ですが、この10年で自分自身で試してきた結果と、ダカールラリーや当社で改造したお客様の感想を踏まえて、オリジナルウレタンの硬さを1種類にしました。
いろんな硬さを用意できればいいのですが、たくさんあってもお客様が選ぶことはできないと思います。
今回1種類にしたこの硬さに関しては、私自身がラリーで使用したり、ロードバイクでロングツーリングしたり、プロライダーのハードな使用においての感想や劣化具合を総合して決定しました。
オリジナルウレタンで作ったシートで7日間毎日乗り続けるラリーや

のんびりと1500km程度ツーリングでシートを試したり・・。

ちなみに下の写真はダカールラリーで使用したシートを半分に切って、ウレタンや衝撃吸収材T-NETのへたりなどのチェックをした写真です。


ウレタンの接着面や、防水の接着面などを見るだけで貴重なデータがレース後のシートウレタンから得ることができます。
市販車のシートウレタンに硬度の違うウレタンを張り付けて改造するわけなので、硬度や密度の違いで接着面に問題が起きたり、素材そのものが破壊されることもしばしばあります。なので、世界一過酷なラリーで使用したシートの分解などは、普通では手に入らない貴重なデータとなります。

今までこのブログで何度も「シートは硬いほうが良いか、柔らかいほうが良いか」について書きましたが、結論は出ていません。
しかし、基本的にノグチシートが提供するシートは、私にとって一番具合のシートなのです。お客様に喜ばれるかどうかは、作ったものを乗ってもらわないとわからないというのが現状です。なので、先ずは私が快適だと思うシートを作ることが製作する上での最低条件だと思っています。
それが、今回の1種類に絞ったウレタンの硬さとなります。
あとは高さやカバーのデザインなどお客様の希望をつけ足していくことで、よりお客様にご満足いくシートになると思っています。

快適なシートについて考える
と、以前のブログにも書きましたので参考までにどうぞ。

自作される方も、このウレタンは材料販売していますので、ご注文いただければ1枚から販売します。

 

ビモータDB5Cのシート bimota DB5C

ビモータDB5Cに乗られるお客様からご相談を受けました。


〔バイク〕2005年型bimotaDB 5C
〔使用状況〕サーキット走行会に年3、4回。
日帰りツーリングに年3、4回。
〔相談内容〕サーキットでコーナー手前のブレーキング時、腰をずらし、タンクと接している外足内側で減速Gに耐えるようにしているのですが、シート幅が狭くあまり腰をずらせないため両腕に力が入ってしまいます。またシートスポンジが少し柔らか目なことも要因と思います。
①シート幅を拡げる方法として、ベースを造り直す、ベースを加工する方法もあるようですが、対応されていますか。又どのくらい費用がかかりますか。
② シート幅を拡げる方法として、ベースをいじらずスポンジだけで拡げる方法もあると思います。
私が見たところ、拡げたい範囲のベースの形状が比較的フラットになっており、ベース幅ギリギリまで座面を拡げると片側で最大15㎜位拡大できそうに思います(写真参照)。この拡大とスポンジを少し硬くする事によって、有効な効果は得られるでしょうか。費用対効果はどうでしょうか。
③スポンジは、日帰りツーリングもするため、スポーツ走行とツーリングを両立できるスポーツ走行よりの設定にしたいと思います。なおシート高は現状維持で。
④シートカバーですが、機能的には、グリップが良く(ビニール程度以上)かつ、あまり左右にお尻をずらしにくくならないものが良いです。
外観的には、通常時、オレンジのカウレザーのシートを使用しており(添付写真参照)、これがデザイン的に一番合っているのではと思うのですが、グリップの良いレザーにオレンジがない場合や、オレンジがあっても色合いが大きく違う場合などは、座面と周囲で分けツートンにするのも良いのではとも思います。
さらに質感的に座面はスエード調など表面感のあるものも良いなとも思います。色々ご相談しながら決めたいと思います。
⑤仕様が決まっていないので難しいとは思いますが、このベースをいじらない場合の、だいたいの費用と納期はどれくらいでしょうか。

添付写真について。
・黒レザーシート→加工対象
・オレンジのカウレザーシート→通常使用

このような要望をいただき、幅広可能な範囲や幅広にする限度寸法などメールで何度かやり取りをして、最終的にこのような内容でご連絡をいただきました。
オリジナルロゴの部分は刺繍で入れることにしました。

そして完成がこちらです。


お客様より感想をいただきました。(品番など加筆しています)

まず仕上がりですが、さすがに丁寧な仕上がりでした。バイクへ装着時に車体と当たる所へ当て皮がされていたことがとても嬉しかったです。
バイクへ装着した感想は、手前みそにもなりますが、デザイン、カラーがバッチリで予想以上のマッチング、高級感です。
そして座った感想は、まずグリップレザー(B-33黒)のグリップ感がすごく良い感じです。
次に少しの幅の拡大でしたが、スポンジの硬さがアップした事と相まって、左右へ荷重を掛けやすくなりました。
早くこれでツーリングへ、サーキットへ行きたいとワクワクしています。
今回、ありがとうございました。
こちらこそありがとうございました。

Norton Commando961 ノートンコマンド961の張替

ノートンコマンド961の張替のご紹介です。

ノーマルシートは下の写真のようにのっぺりとした感じです。

このシートをWEBのカラー見本には載っていませんが、黒のレザーで張替をしました。


艶を押さえた黒ビニールレザーです。

座面にラインを入れることで、車体に入っているピンストライプと相まって、より一体感が出たと思います。
お客様にも喜んでいただけて良かったです。

ありがとうございました。

ウルトラスエード(アルカンターラ)の洗い方


 ウルトラスエード(アルカンターラ)で張替を希望されるお客様からよく質問される、ウルトラスエードの洗い方やお手入れについて動画で説明します。
動画編集が全くダメダメで、雑音もたくさん入っているので無音の地味な動画ですが、これを見れば当社で張替たウルトラスエードは、特に気を使うことなくお使いいただけるとご理解いただけると思います。

1. 先ずはウルトラスエードに水をかけてください。
当社で張替える場合、ウレタンに防水コートを施します。なのでこのように水をかけてもウレタンに水が浸み込んで、いつまで経っても水がしみ出してくることはありません。

2.洗剤をつける
グリスを落とすような強力な洗剤ではなく、少し弱めの洗剤がお勧めです。

3.擦って汚れを落としてください。
ブラシやスポンジなどでかまいません。汚れがひどい場合は繰り返してください。

注意:高圧洗浄機でウルトラスエードを洗うことは絶対にしないでください。

4.汚れが落ちたら水でしっかり流してください。

5.乾いたタオルで水分を取ってください。
ウルトラスエードの起毛の流れは、後ろから前に流れるように裁断してあります。なので、水分を取る時は後ろから前に毛並を整えるようにお願いします。

6.ある程度水分が取れたら終わりです。生乾きのままでかまいません。
これ以上することはありません。防水スプレーやオイルの塗布なども必要ありません。

このように、ビニールレザーと同じとまではいきませんが、それに近いレベルで洗うことができ、本革のようなお手入れも必要ありません。

ウルトラスエードはシートの温度が上がらず、お尻が蒸れにくく、そして適度なすべり止め効果もあります。水を含むデメリットもありますが、それ以上にこの素材のメリットは大きいです。一度お試しいただければこの素材の良さが分かります。以上、宜しくお願い申し上げます。