ソファ製作

おかげさまで年末まで沢山仕事をいただいております。
その中の一つに特注ソファの製作もあります。
別々のお客様から、仕様用途がそれぞれ違うソファの依頼を受けました。

写真を見て分かるように、大きさも違えば座り心地も違います。
硬いウレタンで構成して、かっちりしたすわり心地。
薄いけど、適度な沈み込みと底付き感のないすわり心地。
座った瞬間にフワーーーっと沈んで包まれるようなすわり心地。
使用する材料は、数種類のウレタンであったり、樹脂の綿であったり、スモールフェザーだったりします。
作る前に依頼者に実際座ってもらって座り心地決めたり、コンセプトを伝えてもらってこちらで材料を決めることもあります。
張りこむ布地でも感触が大きく変わりますので、ビニールレザー、布、革などで完成時の座り心地がイメージできるような提案をしないと、「打ち合わせとなんか違う物」になってしまうので注意が必要です。

当社は張り込みの会社ではありますが、信頼の置ける確かな技術を持った木工職人さんや金属加工職人さん、FRPなどの樹脂加工職人さんが沢山協力してくれます。なので、ゼロから完成品まで請け負いますので、気軽にご相談ください。

FRAGILE 取扱注意のステッカー

当社の製品を発送する時(主にバイクシートやカーシートなど)今まではダンボールにゴム印でロゴマークをスタンプしていた。
取扱注意などはパソコンから出力される送り状で印刷されていたり、運送会社からいただいた専用のシールをぺたぺた貼っていました。
が、なんとなくかっこ悪い。
プラのステッカーではなくても、紙のステッカーで、しかも大判で、かっこいい取扱注意のステッカーが欲しくなって友人にお願いをした。
友人いわく「海外から届く荷物って、大きなステッカーがペタペタ貼ってあってなんとなくかっこいいやん」
「そんなイメージで野口のステッカー作ってやるよ」
と言うことで、細かなことは言わずお任せでできてきた物がこれ。

おぉぉーー
かっこいい。エマージェンシーオレンジで大判でダンボール箱に貼るのは惜しいくらい。
あーだこ-だ打ち合わせしなくても、任せとけ!の一言でこんな物を作ってしまう友人がかっこよく羨ましくもあります。
信頼関係の仕事って、やっているようでなかなか難しいものです。
見習ってもっとガンバろ!

面ファスナー

材料のお話
面ファスナーと言ってもピンと来ない人もいるかと思いますが、マジックテープなら聞いたことがあると思います。
マジックテープはクラレの登録商標です。
ベルクロってのも聞いたことがあると思いますが、これはベルクロ社の登録商標。(だったと思う)
YKKならクイックロンだし、マジクロスと言うのもあったりします。
当社の仕事では様々な場所でこの面ファスナーを使用します。
袋の閉じはもちろんですが、カバーの固定や、椅子の固定など用途は無限にあります。
また、無限ではありませんが、用途によって様々な種類の面ファスナーがあるので、用途に応じた面ファスナーの選定も大事なことです。
基本的に面ファスナーはA面(フック)とB面(パイル)の2種類からなっています。

上から柔らかいタイプ(服などに使う)から、下に行くにつれて硬く接合強度も上がっていきます。
柔らかいだけではなく、制音タイプと言う物もあり、あのバリバリーという音を小さくしたものもあります。
接合強度の高い物はマッシュルームタイプとか、モールドタイプと呼ばれます。
写真にあるノーマルタイプと言う物が広く一般的に使用されているものです。
手芸屋さんで手にはいる物はこれが多いですね。

マッシュルームは横から見るとA面となるほうがマッシュルームの形をしていて、B面のループ上になった生地に引っかかります。B面の選定を誤ると剥がれなくなる恐れがあるほど強力です。
取り付け方法が見つからない店舗の壁に、背もたれを取り付けるときなどに使用したりします。

これはモールド品。なんとなく強そうなフックが見えませんか?

これは伸縮する面ファスナー。テンションをかけたい場所にゴムバンドを使用することがありますが、これを使えばゴムバンドの面ファスナーを縫製しなくても、これ一つで事足ります。

これはデイバッグやウエストバッグなどによく使われているPPテープに面ファスナーが一体となったもの。

これはA面とB面が裏表にある物です。結束バンドなどで見た人もいるのではないでしょうか。
1本で事足りるので、カバーの固定などによく使用します。

これは面ファスナーと呼んでいいのか分かりませんが、マッシュルーム面同士を合わせることで金属リベットのような強度を生む物です。ボードの裏に貼り付けて、プラハンマーで叩きながら付けます。一旦付いたら二度とはがれないですね。こういった接合強度の高い面ファスナーを使用する場合は、それの固定方法に気を使わなければなりません。強度にあわせた縫製や固定方法ですね。

少し分かりづらい写真ですが、これはセラミック繊維でできたカバーです。宇宙に飛んでいく際のロケットエンジンの高温から部品を守るためのカバーです。使用しているのは、セラミックの繊維と同程度の耐熱面ファスナーです。何でできているのかわかりませんでしたが、全て金属だったことと、ものすごく高額だった事は覚えています。
色も白と黒だけではなく様々なカラーがありますし、幅も16-20-25-38-50-100・・・とあります。
まだまだ、面ファスナーについてはこれでもごく一部しか紹介できてません。
いろんな材料を沢山知っていると作る幅も広がりますね。料理人と一緒で、後はその素材を生かすことができるかどうかです。
「これしか方法がない」と言う先入観や固定観念をなるべく持たずに「これしか方法がないの?」と決める前に一回でも考えて、新しい技術や発想で皆さんに喜ばれる会社になればと思っています。

メッセンジャーバッグと小さめバッグの新作です。

10月に販売したメッセンジャーバッグ。
おかげさまで直ぐに完売してしまいました。
ご購入いただいたお客様ありがとうございました。
材料が限られるので沢山作ることができませんが、まだ残っていたロゴつき中古カバーで何点か作ってみました。
発売は12/1からです。
問い合わせは当社HPよりお願いいたします。






メッセンジャーバッグは、いつも通りバイクシートのカバーロゴを利用したフラップが付いております。
全体はバイク用ビニールレザーで作られているので、多少のこすれでは破れることがありません。
完全防水ではありませんが、素材に保水はしません。
なので、汚れてもふき取り掃除が楽です。
ショルダーベルトは短めに設定してあります。
小さなバッグ




古い椅子張り用のビニールレザーを知り合いの張り業者からいただいた。
№25の波波模様のそれです。かわいい柄です。
椅子に使う前に色々試してきたくてバッグにもしてみました。
№27
古い椅子に張ってあった本皮。オイルを塗りなおして磨いて再利用してみた。


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よろしくお願いいたします。

籐張りの椅子

椅子の張替業務をしているとたまに珍しい椅子が入ってきます。
先日のクッカプーロもそうですね。
これはイタリアで購入されたというアンティーク椅子。
背が籐で編みこまれた椅子です。


手で一本一本編みこまれています。
しかも、真ん中には籐で木が浮かせてあります。
初めて見るデザインです。
裏を見ると
???
??


編みこむ場合、裏側で縛ったりするのですがそれがありません。
これ、いったいどうやって編んであるのでしょうか。
穴が開くほど眺めましたが結局分からずじまいでした。
もっと不思議だったのが、背がこれほど手の込んだ作業がしてあるのに、座面の籐は現代の張りになっていた事です。よくわかりません・・
まだまだ、修行は続きます。