小さなショルダーバッグ

普段バッグを持って歩くことがありません。
セカンドバッグを小脇に抱えてなんて怖くてできません。
仕事は別として、毎日持ち歩くものと言えば携帯電話と財布ぐらいなものです。
なので、パンツのポケットに入れれば済むのですが、バイクや自転車で出かけるときや少し持ち物が増えたときは、やはりバッグがあると便利ですね。
ずいぶん前に友人から「古いバイクシートや椅子の革を使ってバッグできない?」と言われ、作ったのがこれ。

MVアグスタF4HONDA XRBOSS HOSSKTM 640ADVの4台のシート生地から出来てます。
関係ないけど、車体価格の総額はゆうに1千万円は超えますね。
今でも愛用しています。
それまで、シート表皮の返却の要望があれば返却して、それ以外は廃棄処分していました。
その友人のアイデアをいただいてからは、ロゴが付いたものを中心にシワを伸ばす加工を施して保管しています。
ビニールレザーの硬化や汚れや破れはありますが、それはそれでこのバッグの味となります。
それから、古い本皮で張られた椅子の表皮も保管しています。
人工では出せないひび割れた革、焼けて色あせた革など、これもいい感じです。
友人の依頼ついでに何個か作って、おかげさまでほとんど売れました。
その時製作のバッグはこちら
素材がたまってきたので、新作に取り掛かっています。
携帯と財布とあと少し入ればいい小さなショルダーバッグです。
と言うか、ほかに何かいい呼び方はないものかな。
試作なのか本番なのか、色々組み合わせて実験的に何種類か作ってみました。


1.640ADV

2.XLR

3.OLD CHAIR

4.660RALLY
いくら小さなバッグでも、物を3つ4つ入れると携帯が直ぐに出せないときがあるので携帯専用ポケットをつけました。

フラップはバッグ用のマグネットでとまります。
さらに何個か作ってみようと思います。
もちろん販売もします。
メッセンジャーバッグも、一回り小さなもので日帰りツーリング程度の持ち物を入れる大きさで製作中です。

型紙です。
近いうちにここで発表しますね。

古いカメラ AIRES 35-ⅢB

古くから付き合いのある協力会社で、作業を手伝っていたときの事。
カッターナイフの刃を探して棚を除くと、埃の塊になったこのカメラを見つけた。
埃は付いているが、錆はほとんどない。
各部は動くが、こういったものは触った事がないので、果たしてそれが正常なのかどうかが分からない。
とりあえず、これは使う事もないと言う事なので預かる事にした。

AIRES 35-ⅢB
アイレス??
聞いたことがないメーカーです。
調べてみると・・・
アイレス写真機製作所
へー、このモデルは1957年製なのか。
53年も前のカメラ。
そういえば、僕が子供の頃にも革のケースの入ったこんな感じのカメラがあったな。
とりあえず、外は磨いてみた。
磨いては見たものの、カタカタ音がするし、シャッターの切れも悪そうに思える。
なにより、レンズの内側が汚れているのがどうしても納得いかない。
机の引き出しを開けると、精密ドライバーセットがあるじゃないか。
さて、



向きがありそうな部品は片っ端から撮影。
カタカタ行っていたのは、のぞき窓のガラスの接着剤がはがれでした。
肝心のシャッター部分までは結局たどり着けず・・・
まったく分解の仕方が分かりません。
内部を見れば見るほど、精密なギアの組み合わせや絶妙なクリアランスにワクワクしながらの分解掃除でした。

レンズ部分の分解は、これ以上やると力ずくでの破壊行為になる可能性があるので、ぐっと我慢して再組み立て。
なんだか分からないが、この1枚の紙だけ余りました・・。

偶然、机の中にあった24枚取りのフィルムを装填して、外に出てみた。
シャッターが、カシャッ!では無く
ニィィィーーーーカッッチャ・・
とねばっこい動きです。
やはり分解しなきゃです。
レンズやシャッターは、もう少し調べてから手を出そうと思う。
落ち着いた気持ちで集中してやる時間を作らなければいけません。
こういうときに限って、あれもこれもと忙しかったりするんです。
おそらく30年以上は寝たままだった機械を、力技でいきなり起こせばへそ曲げるのは確かな事ですからね。
少しの時間、このままで眺めていよう。

写真が取れたらまた報告します。

ロゴマーク  Logo

それまでは会社のロゴマークというものが無かったのですが、張り替えたバイクシートにロゴがないと、どうもしっくりこないと言うことでロゴを作ったのが17年ほど前。

作っては見たものの、車体に貼るだけでシートにはペイントできませんでした。
それと、当時の流行がこのようなデザインであったために、しばらくすると飽きてしまいました。
そして、私を良く知っているデザイナーの友人にロゴ製作を依頼しして、新しくできたロゴがこれ。

それから小変更を繰り返しつつ

現在のこのロゴとなっています。
さて、バイクや車関係にはこれでいいのですが、オリジナルの家具関係にこのロゴは少しきついかなと言うことで、新しくロゴを検討中です。

家具や張り込み関係のHPに使っている、イラストでかわいい椅子のロゴを作ってみようかと思ってます。
いろいろ、イロイロ・・・並べたり・・・

どんなロゴが出来上がるかな。
楽しい仕事です。

高周波ウエルダー

高周波ウエルダー機を、たまたま縁があって手に入れました。
2テーブルあって、それぞれが作業できます。

上と下に真鍮が付いています。下は真鍮のテーブルです。

ビニールとビニール、ビニールとウレタンなどをギューって挟んで、高周波によって素材同士が融合します。



溶けているのが分かるでしょうか。一旦くっついた素材同士は、その部分以外のところで材料破壊を起こして破れるくらい強く溶着されています。
しかし、高周波のかけ方で強度も変わりますね。
トラックの幌や倉庫などのテント。パスケースなど、高周波ウエルダーを使って製造された製品は思ったよりも身近にたくさんあります。
さて、当社では機械導入後、真鍮で当社のロゴ刻印を作ってビニールや革に刻印を押してキーホルダーにしたり、

ナイロンターポリンを溶着してドライバッグの製作をしたりしています。

それと、最近の市販車ではあまり見かけなくなりましたが、座面にウエルダーで模様がつけてあるシートはまだまだ多く見かけます。



これらはすべて、模様の金型を製作して1回で模様付けがされています。
とりあえず、イメージを作るためにフラットバーを使って色々やってみました。


まぁまぁ、これならシートの座面に使えそうです。
ここまでなら、いろんな業者さんがやっているのですが、せっかくやるのであれば乗り心地もと考えたくなります。
一般的なクッション材で溶着しても面白くありません。
少し前にある会社から提案を受けていた材料で試しております。
柔らかくてもっちりしていて、それでいて密度があるので底付きしにくい。などなど
これを使って、座り心地の良いカバーを考えていこうかと思います。
また追って報告しますね。
こんなもの作れないか?と言う内容の問い合わせもお待ちしております。

ISDE  シートのサポート

ISDEと言えば、オフロードレースをやっている人や興味がある人なら聞いたことがあると思うけれど、そうでない人は???な単語ですね。
ISDEとは。
アイ・エス・ディー・イーと発音します。
インターナショナル・シックス・デイズ・エンデューロの略です。
とにかく6日間、オフロードバイクに乗って、コースと時間と競技者達と戦う競技です。
国対抗でもあり、いわばバイクのオリンピックのようなものです。
そんな競技に日本も出場していたと言うことを知っていましたか?
今年はメキシコでその大会が行われます。
今年のチーム員の一人に内山祐太郎さんがいます。
今回はその内山さんのシートをサポートさせていただきました。
ノーマルシートでも問題はないが、いまひとつ、ほんの些細なことだけど気になる点があるので改修して欲しいとのことでした。

試乗はまずまずとのことでしたので、後は本番でシートがその性能を発揮して本人のゴールドメダル獲得に向けて力添えができればなと期待しています。
また、日本チームの活躍も同時に願うところです。
つきなみですが
ガンバレ 日本!!!

ちなみに、バイクシートだけではなく、自らトランポを運転して全国を転戦している内山さんの座席も当社でチューニングさせてもらってます。座面のウレタンを交換して、背面部にも加工を施してあります。
長距離が楽になるとレースもより一層楽しくなりますもんね。