同級生のGASGAS EC250

私の同級生にバイクレースを続けている男がいます。
オフロードではなくロードレースで筑波などのレースに参戦しています。

怪我をしたり、なんやかんや、この年までやってられるのはお互い幸せだなと思うところです。
そんな彼が私のラリー参戦前に川や山などの練習に付き合ってくれたんですが、ノーマルシートの高さが邪魔をしてキック始動に手こずることが多く、特に平地ではない場所の始動は、困難極まりないという事でアンコ抜きを頼まれていたのですが、ラリーも終わって3ヶ月が経とうとしてる今頃になってやっと手をかけました。
もうすっかり見なくなった2000EC250です。この頃からエアクリーナーの容量を多くとるためにシートの見た目の厚さとは違って、上げ底のシートベースでウレタンは着座位置で30-35mm程度しかありません。黄色いラインがウレタン部分です。なので大きく下げることができません。
したがって、高さは10mm程度下げてサイドのウレタンをできるだけそぎ落とす方法で対処しようと思います。
この方法は現行モデルでもよく行う方法で、やみくもに座面を下げるとシートベースの幅が邪魔をして、低くなったのに足が出しにくくなってしまいます。
余談ですが、全てとは言いませんが、幅が広く薄いシートは少し盛ることで足が出しやすくなって足つきの向上を図ることも可能です。
こんな感じに形状変更です。
こんなに薄いなら衝撃吸収材T-NETを入れたほうが良いのではないかと言われそうですが、目的が長時間ライドではないので、衝撃吸収材T-NETは挿入していません。もう一つの理由が、この薄さだと厚みを増さないと挿入が出来ないという事もあります。
この頃のシートはKTMなども断面形状がカマボコのように丸いものが多かったですね。
このシートは10数年前に一度当社で張替をして、防水コーティングがしてあります。
カバーをはがして防水はどうなっているか確認しましたが、剥がれもなく水の侵入もありませんでした。なので、ウレタンの劣化も通常より遅く、まだしっかりしています。
防水コーティングを全て削ります。
その後、足つき良くなれと、どんどん削ります。
形が出来たら、カバーの型取りをして縫製です。
そうそう、年には勝てません。すっかりメガネが手放せなくなりました・・・。サイドがかなりシェイプされ、矢印で示したように一番低い位置も少し下げることが出来て、アンコ抜きにありがちな「すっぽりはまってしまう」シートではなく、低くなっても前後移動しやすい自由度の高いシートになったと思います。
ウレタンが薄くて高さを大きく下げられなかったからですけどね。

跨った感じそれほど大きく足つきが改善したわけではありませんが、サイドのシェイプをしたおかげで、格段にキックが踏みやすくなったようです。

また、一緒に山で練習しましょう。