BMW R1200GSのシート改造

友人から預かったBMW R1200GS 30アニバーサリーモデルのシートを自分の好みに改造しました。
ノーマルのシートは赤色でビニールレザーです。
先日このシートで、1日で350kmほど走ってきました。
やはり広い座面とポジションの良さ、マイルドなエンジン特性から、ほとんど疲れを感じさせない良いバイクなのは分かりました。
しかし、
限定モデルのこの赤がなんとなくしっくりこないのです。
これはこれでありなのは分かります。しかし、黒いシートも付けてみたい。
ウルトラスエード(アルカンターラ)の適度なすべり止めも欲しい。
フロントシートの尖った先端がちょうどニーグリップの位置なので、ホールドしやすいウルトラスエードなら余計にいいのではと思うとすぐに張替したくて仕方がないです。
形状も若干股間に圧迫感があったのと、若干前下がりなのでシート前部のアンコ盛りとシェイプをすることでより、ポジションが安定して快適になるはずです。
もちろん中身は衝撃吸収材T-NETとオリジナルウレタンのミディアムの積層仕様です。
作業途中の写真です。
ノーマルウレタンを削って衝撃吸収材T-NETを積層。
ここから、削っては重ねてとそれなりにノウハウの詰まった加工が進みます。
前後のシート形状ができたら防水コーティングをして装着確認。ラインを引いたりして、カバーのデザインを考えます。
今回は比較がたくさんできるようにノーマルのシートはそのままとってあります。
シート前部のくびれがノーマルよりも大きくなって、細身になっています。
こうすることで、この部分が高くなっても足つきに影響はありません。
あんこ盛りなのに、足つきが変わらないのは理想のシートの一つだと思ってます。
カバー地の型取りです。
あーでもないこーでもないと、ラインをたくさん引いてデザインの微調整の跡が見えます。ミミズが這ったようなラインで大丈夫なのかと思われるかもしれませんが、そこは職人なんです。完成写真をご覧ください。

黒のウルトラスエードに入れた黒糸のGSの刺繍が正解でした。大きく目立たず、でも光の当たり加減でキラッと光るロゴになっています。
座面にはパンチングのウルトラスエードを使用して、黒一色だけどアクセントになっています。
フロントからリアシートへの縫製ラインのつながりもいい感じです。どの角度からも違和感なくつながりを感じる切替だと自己満足です。
皆さんはどちらが好みでしょうか。
赤か黒。
赤/黒のツートンカラーにするのもいいかなと思いましたが、私はやはり真っ黒が好きです。
こうして並べるとシート形状の違いが分かるでしょうか。
赤のノーマルと比べて、黒はシート先端の立ち上がり部分のカーブが緩やかになっています。新作のシートは着座面が10mmほど上がり前部は15-20mm上がっています。赤いシートはビニールレザーが着座部分で浮いているので、写真では同じ高さに見えますが、実際には10mm以上低いです。
足つき性の比較です。
新作の黒は、停車時のポジションにおいて足が出しやすいように幅が狭くしてあるので、高くなっているのにノーマルと足つきは変わりません。
少し話がそれますが、この理屈から、現在足つきがギリギリでシートを薄くして足つき性を確保しようと考えている方は、やみくもに削ってクッション性を悪くするより、着座部の厚みは確保したまま、停車時に足を出す部分、前方のシート幅をシェイプして細くするだけで足つき性が確保できます。(但し、全ての車種に有効な方法ではないので、アンコ抜きをお考えの方はメールか電話でご相談ください)
話を戻します。ライディング時に気になっていた股間(内股)への圧迫がかなり軽減されています。
着座部の幅は十分に確保してるので長距離が楽しみです。

 

 

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