アフリカツイン1100 ダカールスペックシート CRF1100L AfricaTwin

排気量が1100ccにアップされただけではなく、広範囲にアップデートされたCRF1100L アフリカツイン。


今年、これに乗って全国のイベントなどを回るラリーストの三橋さんからシートの依頼受けました。
タイヤもオフロード用で、ダートフリークのパーツがふんだんに使われて、ラリー車っぽくなっています。
シート改造をしてさらにラリー車に近づけたいと思います。
何故ラリーにこだわるかと言うと、だってこのバイクは「アフリカツイン」だからです。

アフリカツインの原点はここです。
Vツインではないですが、CRF1100Lとなった今でもアフリカツインの名を冠しているのであれば、やはりラリー車としてのカッコよさを求めたいです。
ヨーロッパでは実際に、シートを含めキットが出ていますが、即ラリーに出場と言うわけでもないのであくまでもラリー風に。

さて、ノーマルの足つきですが三橋さんと背がほぼ同じの私が乗ると膝に余裕が出るくらいの足つき性です。贅沢な話ですが、脚が付きすぎて少々窮屈さを感じます。内腿に対するシートの幅も少し気になります。
当社のシート職人(174cm/67kg)が跨るとこんな感じです。ワークブーツで両かかとが付きます。まだ膝の余裕もあります。

とりあえずこの状態で乗ってみます。


このアフリカツインはDCTなのでシフトペダルはありません。オートマチック変速です。ダートやサンドでは最初走りづらさを感じたのですが、走るところによってモードを変えれば、ハンドシフトでクラッチ付きのような走りもできるんだなとしばらく乗って分かってきた。これならガレた山道も何とかなりそうだなと思いました。
今回は私基準で考えたシートを三橋さんに試していただくことにしました。
そして先ずは机上で考える。

色々考えてみる。
私用(185cm/75kg)に作ったシートが付いているR1200GSと乗り比べもしました。

だいたいの高さが決まったので製作に入ります。
改造内容を文字にするとこうなります。
1. 高さをノーマルから60mmアップする。
2. シート前部はノーマルより細くして、60mm上げても足つき性をある程度確保する。
3. 60mmアップするとクッション性は良くなるが、沈み込みは極力抑えたいので、ハードウレタンをベースに衝撃吸収材T-NET、上層部にミディアムウレタンと言う積層構造にした。
4. シート前部の立ち上がりを手前に持ってくるのと、シートの角度を地面に平行にすることで、シート後部に固定して座れるように調整。
5. 今後このようなお客様からの要望も考えて、タンデムシートは張替のみ。
6. 張替のカバー地はウルトラスエード(アルカンターラ)

厚みこそ違いますが、ウレタンのカスタム内容はダカールスペックそのものです。

そしてこれか完成したシートです。
比較すると分かりやすいです。

足つきはこんな感じです。
どうでしょうか。
上が60mm盛ったシートです。
モデルは174cm/67kgです。製作途中にも何度か試走してもらいましたが、シート前部が細くしてあるので足が出しやすいので不安はない。高くなったことでより軽く感じるし、操縦がしやすいとのことでした。
私(185/75)がまたがるとこんな感じです。
ブーツを履いて両かかとが付きます。シートを上げたおかげで、ステップに足を乗せた時の膝の曲がりは100度以上になっているので、長時間でも膝への負担はかなり抑えられると思います。
私の好みに合わせたシートなので、三橋さんの評価がどうなるか分かりませんが、良い評価が貰いたいなと・。

WEBオートバイに三橋さんの連載があります。

アフリカツイン(CRF1000L)のシートは今までに数多くカスタムの依頼を受けてきております。
アンコ抜き、アンコ盛り、乗り心地の改善など様々な加工実績がありますので1100になった新型も、シートのご相談をいただければより良い提案ができると思います。
ダカールスペックのシートを一度お試しいただければ幸いです。
皆様からの問合せお待ちしております。