イタリアの友人

まだまだラリーネタは尽きませんが、ラリー後に寄らせて貰ったイタリア在中の友人のことでも。
家に行くまでは全く知らなかったのですが、ガレージに入って驚いた。
古い自転車がたくさん。 

20年や30年前と言うものではなく、50-60-100年前の自転車まである。自転車の知識が乏しい僕にいろんな説明をしてくれるんだけど、これが聞けば聞くほど面白い。素材や機構とかね、すごく昔から様々な試みがされているだ。最近知った自転車の機構も実は60年前には開発されていたなんてね。
 

しかも、収集が目的ではなく実際にこれらの自転車に乗って通勤してるというので更に驚いた。この自転車に乗っているとね幸せな気分になるんですよ。平日は仕事に疲れて、土日の休みだけ自分の楽しみに耽ることより、毎日を楽しく幸せに過ごせるアイテムを色々作ってみたいと彼は言っていた。土日休めるだけいいじゃんと言う話は別ね。
グラッパ飲みながらそんな話を夜遅くまで・・
ハムもつまみに・・・
自転車に関する資料もたくさん持っている。これは1916の自転車雑誌。100年前だよ100年。イラストがすごくいい感じ。100年も前に雪の降る中、ストイックにペダルをこぐ姿が描かれている。中の広告には素敵なイラストで描かれたライトやホーンなど。
で、貰っちゃったんだこの雑誌。えーー??いいの?あのね、人に何かをプレゼントするときは、自分が一番気に入っている物を渡さないとね。と・・・負けたわ。かっこいいわ。
彼は今日これで通勤でした。
もちろん工具も当時の英国製。
同じ部品でも、30年代、40年代、50年代と時代が経つにつれ、同じところに使う部品のクオリティーがどんどん落ちていく過程を見せてもらった。なるほど並べるとよく分かる。今から60年前の50年代の部品でも、30年代の部品と比べればチープな作りになっている。いつの時代もそうなんだなぁ。50年代の部品のみを見れば、今より手がかけてあるんだけどね。
ランプの形もそうだけど、ギアチェンジのレバーやサドルの革。一つ一つの部品の美しさったらないね。ちなみにこれはオイルランプ。点けてもらったんだ。明るくはないが、当時だったら街灯も少なく、夜の走行ではこのライトで歩行者との接触は避けられる。でね、両サイドのダイヤカットされた緑のガラスからもれる淡いエメラルドの光がなんとも艶っぽいんだな。
 速いとか軽いとかではなくて上手く表現できないけれど、いい形なんだとにかく!スポーツカーじゃないけれど、服装にも気を使うね、こういった自転車だと。
だから楽しみも増えるんだ。

この自転車ではないけれど、彼の近所を自転車に乗って散歩してきた。場所はMONZA.そう、モータースポーツ好きなら聞いたことがあると思う。モンツァサーキットがある街だ。
でっかいジェラートは外せないでしょう。
町の中を自転車引いてブラブラ。彼の古い自転車がこうした場所だとよく似合うんだろうなぁ。
モンツァサーキットではフェラーリとランボルギーニが良い音させて走っていた。隣接する大きな公園ではジョギングに乗馬、日光浴に散歩、膝枕の若いカップル・・。それぞれが好きなことをしていた。 小川沿いのダートを走ったりして気持ちがよかった。