桑沢デザイン研究所の椅子 kuwasawa design school Chair

桑沢デザイン研究所という学校がある。卒業生もそうそうたる面々がいる。そんな名門の学校の椅子と机がなんと野口装美製なのです。
数年前ここの卒業生である友人のデザイナーから新校舎の椅子と机を頼まれた。もちろんデザインはその友人。椅子の条件は4脚のスタッキング。もちろんコストも考えなければならない。机もスタッキングできるんだけど机についてはまたの機会に書くね。
椅子を作るに当たって既存の金型の中から使えそうなものを選び、成型後穴を開けたりいろんな大きさの座面を作ったり。形をデザインする人と、製品を作る人がワイワイやりながら出来た椅子がこれ。

荒く使うと壊れることは誰もが分かっていたことで、壊れることでクレームになることも無かったが、さすがに追加注文時には「やっぱり強度を上げて・・」となった。
座板を12mmから15mmに変更。しかし、3mm厚くなった座板のせいで繊細さがなくなってしまった。気がする。
それから数年後。
「もっと強度上げて!!!」
と言うことでこんな仕様に・・
座面にナットが付きました。今までの埋め込みナットの数倍の強度だと思います。が・・。
色もアイボリーとなって形状は同じながらもなんか印象が変わった。
これに座っての授業はお尻にやさしくは無いと思うけど、この形は桑沢オリジナルとしてここでしか座れない椅子なんです。この椅子に座って学んだ人といつか仕事がしてみたいですね。