マジェスティックホテル 103号室

5月の連休にアンコールワットに行き、帰りの乗り継ぎがスムーズではなかったのでホーチミンに一泊しました。
その時取ったホテルの隣が「マジェスティックホテル」でした。
何も考えずに現地で一泊のつもりだったけど、マジェスティックホテルの名前を見て、記憶が戻ってきました。
作家 開高健
この人の本の最初は「オーパ」でした。高校1年の時に半年ほど入院することがあり、病院の院長が「釣りが好きなら、この本大きくて重いけど読んでみたら?」と貸してくれたのがきっかけです。
それから開高健のファンとなって、何年もかけて殆どの本を読みました。まぁ理解したかどうかは置いといてです。
そして、開高健のベトナム関連の本を読むと出てくるのがこのホテルなんです。
ただそれだけと言えばそれだけなんですけど、年甲斐もなく聖地巡礼というか、同じ部屋に泊まってみたいという、それだけでもう一度「サイゴン」にやってきました。
60年前とは風景も何もかも違うんですが、それでもいいんです。
憧れていた場所に行きたいという気持ちがあるうちはどんどん行こうと思っています。
約100年前に建てられたこのホテルは、リノベーションされたとはいえ至る所に当時の面影がまだ残っています。
こうしてこの部屋をオーダーしてくるのは僕だけではなくて、多くのファンが訪れるためにこのような説明も貼ってありました。
部屋の中には開高健の写真がたくさんありました。
ここに来るまでにこの本をもう一度読み直し。
今回の旅はこれで目的完了です。
やっと泊まれた。それだけで良いんです。まだまだ、行きたい所に行って、やりたいことやって、食べたいものリストは頭の隅っこにぎっしり詰まっているのでこれからも続けたいです。

さて、そうは言っても、部屋に引きこもって、たまにプールでのんびりしながらビールでも飲んでというわけにもいかず
ホテルの近くにレンタルバイク屋さんを見つけたので、問い合わせたら「スクーターなら1日1500円だよ。ヘルメットも貸してやるよ。」というので早速借りて、市内の恐ろしい交通渋滞から離れて海までツーリングしてみました。
マップホルダー(スマホホルダー)も装備されたバイクなので怖いものなしです。
保証金の代わりにパスポートを人質に取られたり、店のあんちゃんの恐ろしいほど無愛想なのも、いったんバイクに乗ってしまえば気分はいい。市内を走る時は最初戸惑ったけど、5分も走ればなんとなくこの土地の暗黙のルールというか、その辺りの走り方も分かるのでそれほど問題はありませんでした。
途中大きな川があるから、どんな橋がかかってるんだろうと想像していたけど、橋なんてあるはずもなくナビに誘導されてそのまま吸い込まれるようにフェリー乗り場へ。
なんか書いてあるけど読めません。
でも、みんなフェリーに乗るのは間違いないのでついていきます。
基本何かをするときには必ずお金が要ります。
しかも、それが必要な時は急に訪れます。
だから、僕はいつもバッグに財布をしまいつつ、ポケットには裸でお金をいくらか入れています。
フェリー乗り場は流れ作業的に、バイクに乗ったまま係員にお金を払う、そして乗船するためのカードを貰う、そのカードを次の係員に渡すというのが見えたので、いくらか分からないけどポケットに入ったお札を握って係員に差し出すと、めんどくさそうに必要な料金分を取ってくれた。
これで乗船できる。
料金所はボトルネックになているので1列になるけれど、お金払った後はまた市内渋滞のごとく我先に乗船します。ぎっちぎちになるまで乗ります。
乗るとこんな人もいます。
肩にインコ乗せたままの人もいた。色々カオスで楽しい。
これ以外にも色々なものを満載したバイク多数でした。
フェリーを降りて1時間ほど、市内とはうってかわって何もない誰もいない道をひたすら1時間。
海は期待した海ではなく、眺めることも無く直ぐ近くの海鮮市場へ。
貝貝貝 カニエビカニエビ これどれも美味そうです。
当然英語は通じません。そもそも僕の英語もガタガタなので相手が喋っても分からないことが多いです。
良く分からないけどこれとこれください。
と言ってカニと貝を注文。
ビール飲みたいけど、バイクなのでここはコーラで我慢です。
頼んだカニは甘辛いソースで炒めて出てきました。
当然手づかみでわしわし食べるんですが、どうしたらこんなネトネトになるんだっていうくらい手がネトネトになります。
味は良い。もうお構いなしにしゃぶる感じです。
なかなかのビジュアルの貝も来た。
こちらはあっさり塩茹でって感じ。こりっこりで、あー-ビール欲しい。
食べたら帰ります。
海までの道は1本しかないので、来た道を帰るのですがその時に見たこれが気になって帰りに寄ってみました。
道路端にこれを並べて、ひたすら鉈のようなものでこの実を割っているんです。
割った殻が山のようになってるので、中身が気になって仕方がなかったんです。
なので、お茶もできそうなところでバイクを止めて、これなんですか?って聞いたら、おねーさんがアイスボックスを開けてこれだよって。
桃くらいトゥルンとしてるかと思ったら、ガジガジで噛めないくらい硬いのもあったり、熟れて柔らかくて甘い物もあり、氷を入れてジュースと一緒に食べたらまぁそれなりでした。聞いて食べて、なんだろうの謎が解けるのはうれしい。

バイクを返した翌日は街をぶらつくのですが、やっぱり行くのはこんな場所。

日本で言えばウーバーイーツですね。
バインミーがおいしい店なんでしょう。左右に同じ店があるのですが、ここだけGrabfoodのデリバリーが行列してました。なので、美味しいお店はこういった感じで探しても楽しいです。
たまにはと、ちょっとサンダルでは入れないようなレストランに行ったり、ベトナム戦争の記念館で少し勉強し直したりと今回も良い旅でした。

旅の仕方は人それぞれであって、こうあるべきとかは無いと思っています。綿密な予定立てるのもいいし、行き当たりばったりも良い。せっかく行くならあれもこれもという気持ちもありつつ、僕の場合はそれをやってると疲れちゃうからやり残したらまたこればいいかなという感じ。今回の旅もそう。2回来たホーチミンは隅から隅まで見たわけじゃないけど、それなりに分かったからしばらくは良いかな。
高校出たての頃に友人たちとテレビを見ていた時に、芸能人が香港で昼食を食べるだけの企画をやっていたんです。一般庶民にはできないようなセレブな企画でした。その時にいつかフラッと「ちょっと昼ご飯でも食べに香港で行くか」ってやりたいなって言ったことが忘れられずにいます。まぁそれが仕事の原動力になっているのかもしれません。
海外ラリーもそう。あの砂漠に行きたい、あの国を走ってみたいと思いながら今年55歳で30か国ほど旅をして、バイクレースは6か国を走ったかな。まだまだ増やしていきたいなと思います。

さー-次の旅までまたがんばろー。

 

 

冷え冷えマフラータオル

昨年九州に行った時。あまりの暑さに頭がくらくらしてきたのでコンビニで凍ったジュースを買って、それを首に巻いて炎天下の中700km一気に走りました。

それまでも、夏の暑い日に走る時は小さな保冷剤をタオルに巻いて走っていました。
先日現場のパートさんがマフラータオルに刺繍を入れて遊んでいるのを見て、マフラータオルで保冷剤を固定出来たらいい感じになるのではと、早速作ってみました。
市販のマフラータオルに保冷剤のポケット付けただけです。
なるべく冷え冷え時間が長持ちするようにポケットはネオプレンです。
首に当たる部分はタオル地なので肌触りは良いです。ポケットをネオプレンにすることで外気で保冷剤が早く暖かくなるのを抑えます。
赤いテープはネクタイ通しのようなもので、ここに反対側のタオルを刺すことで首に巻けます。
こんな感じですね。
なんかね、首にタオルを結ぶとあまりかっこいいものではないし、何とかスマートにしてみたいんです。
後ろから見るとコルセットつけてるみたいだな・・。
でも2部屋に分けて保冷剤を入れているので、首にフィットしていい感じで冷やしてくれます。冷え過ぎの場合は首と保冷材の間に何か1枚入れれば温度調整も可能です。
自分で欲しかった物なので結構気に入っています。
これもまた売るかどうか決めていませんが、タオルのロゴ入れて売るよりは良いかなと思うので、少し考えてみようかな。

 

 

梅雨入り前に

20代のように、雨の日だろうがお構いなしに乗ることは無くなりました。
なので、梅雨入り前の、そして灼熱になる前の今の一番良い時にバイクに乗らずにはいられません。
バイクに乗り始めて40年近く経つけど、飽きるどころかブームは過熱するばかりです。

とりあえず晴れれば乗ってます。
一人で行くことが多いけど、友人に誘われたり、誘ったり、山で朝ごはんしたり。

4年前に思いついて始めた朝ごはんツーリング。
ラーメン作ったり、ご飯炊いたり。
失敗もあるけど、それも含めて楽しい。
友人たちと山奥まで探検に行く。
走る時間より喋ってる時間が長くなることもあるけど、それも楽しいんです。


シート屋だから乗らなきゃと思うことも最近はなくなりました。
義務感に苛まれて乗っていたこともあったけど(というかシート屋なら乗りまくって研究しなきゃダメという考えで生きてきました)自分が作るシートは乗ってて気分が良いので、余計に乗りたくなるんです。
たくさん乗ると気づくことも多くなるので、気になれば直ぐに対策するし、それが今のノグチシートを作っていると思っています。
ハードな道からロードツーリング、さわやかなオフロードツーリングと、いろんなところを走っていると自ずとシートのアイデアも浮かんできます。
数台バイクを所有するというのは贅沢な話ですが、僕の場合はそのおかげで余計にバイクが好きになってきた感じです。
そう、不具合が出ても、それはそれで楽しいものなんです。

 

 

 

ハイグリップシートカバーの開発

ふとした思い付きで製作に取り掛かったハイグリップシートカバー

このヒダヒダが付いたパッチを高周波ウエルダーでシートカバーに溶着して、超グリップいいシートカバーでハードエンデューロの、しかもマディーでツルンツルンするシートをこれでカバーするというもの。
当然自分のシートでもテストはしているけど、CGCのような国内ハードエンデューロには出ていない。
なので、それに出ている友人に人柱になってもらって耐久性やグリップ性を確認してもらっています。
ちなみに練習走行では上々な感触でした。

ドロドロになろうが高圧洗車しようが、まだグリップ部は壊れていない。
なので、そのまま5/25の大町でのCGCに参戦してもらいました。





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今回はシートのテストをかねてたから体力温存作戦でシッティングで走ってたけどダウンヒルもヒルクライムもグリッパーにケツ置いて全く滑らんから腰が安定してステップに常に入力されて安定して走れた。
ケツがずれないと腰でバイク扱いやすいから腕に余計な力が入らないし腕上がりもいつもよりないね。
長丁場のハードエンデューロにはベストシートです。
ひとつ難点というか。 グリップ良すぎてモトパンがグリッパーに食ってズリ下がってくる。ストレートで何回もモトパン上げた。🤣🤣
100分でグリッパーの欠けもなく耐久性も問題ないでした。

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少し前まで魂の1周が目標だったのに、今回は一桁に入るんじゃないかというところまで善戦しました。もちろん本人の練習の成果ではあるけれど、それの補助としてシートカバーも貢献できたと思っています。
特に腰が安定することで、常にステップに入力できることはとても良いと思います。
ちなみに、練習に使い、レースも終えたシートを確認。

汚れは別にして(たいして汚れも付いていませんが)グリップパッチの剥がれや欠損、摩耗等まだ新品に近い状況なのでどこまで使用できるか引き続きテストです。次回は夏のレースだそうです。
すべり止めとは関係ないのですが、両サイドの大きめのノグチロゴも溶着でついているのですが、これも問題は全くないとのことでした。

さらに、このグリップシートをインスタで見たという韓国のリュウさん
彼はダカールの完走もしており、韓国ではハードエンデュ―ロとそのインストラクターまでやっているとの事。
カバーを売って欲しいと言われたけど、一度試してよと送らせていただいた。
早速、綺麗に張りこんで使ってもらっています。

さらに
今年のダカールで15位という成績を残し、ルーマニアクスでは2位などとハードエンデューロでもトップライダーのトニーさん。
先日、これも今年のダカールを完走した旧友の池町に連れられて当社を訪問してくれました。
ハードエンデューロで使ってみてよ。インプレとか要らないから、遊びで使って。と言ったのに・・

いきなりギリシャのヘラスラリーで使ってる!
長丁場のラリーではこのグリップが仇となるかもしれないのにと思いつつ、こんなトップライダーがこうした場所で使ってくれることはめったにないので、ノグチシートとしてはありがたいです。
だってね、見てこのタイヤ。
プロローグランだってのに、センターのブロックが全部ぶっ飛ぶほどの走り。

いずれにしても、まだ販売とか全然考えていないけど、こうしたテストの結果が積み重なっていくのは楽しいです。
いずれは何らかの方法で売りたいな。

 

 

 

 

レッドブルフライトデイ神戸に参加してきました。

レッドブルフライトに参加してきました。

いやー何から何まで楽しかったです。


このチームに誘ってくれた「お米食べて―TEAM」の服部さん。
そして、チーム員の皆さんありがとうございました。
期待の問題を指摘されて、あわやDNSという事態でしたが、開始5分前までに仕上げる機動力とか、飛ぶだけではなくてパフォーマンスの調整とか、衣装合わせとか、もうね全部楽しいの。

詳細は以下のリンクを是非ご覧ください。

「お米食べて―!」TEAM

ヤフーニュース