ノグチシート座布団の作り方。

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以上、宜しくお願い申し上げます。

以下本題です。

大きく宣伝してないけれど、口コミだけでボチボチ売れ続けているノグチシートのオリジナル座布団。
手間をかければいいってものでは無いけれど、性能を求めるためには結局こんな方法で作るしかないという結論に至り、ずっと材料も製法もかえずに製作しています。
では作り方。
表面の立体メッシュ生地に糊をスプレーガンで均一に塗布します。

高硬度の低反発ウレタンと衝撃吸収材T-NETを組み合わせた芯材にも接着剤を塗布します。

バイクシートには使わない低反発ウレタンをなぜ座布団には使うのか。
バイクのシートには低反発ウレタンが向いていないのは以前のブログにも書きましたが、座布団に低反発が必要な理由はその使用方法にあります。
この座布団は車のシートに置いたり、会社の事務仕事で使うことが多いです。もともとクッションがあるところにこの座布団を敷くことで、T-NETは沈み込みを抑え、上面の低反発がお尻全体を包んで座圧を分散します。バイクの座席とは座る面積が違うためにこの組み合わせが有効なんです。座りっぱなしの姿勢が長く続く場面で使用されるため、反発は必要ないと考えています。その代わりに低反発のデメリットである座るとつぶれ切ってしまう特性を衝撃吸収材T-NETで補っています。

立体メッシュ生地を側面まで接着します。しわが出ないようにしっかり貼ります。
芯材に表面生地がしっかり接着されることで生地の伸びと低反発ウレタンの沈み込みがしっとりとしたものになります。袋状のカバーにスポンジを入れただけの座布団とは座り心地に雲泥の差があります。

裏地はビニールレザーで滑り止め効果の高いもの使用します。
裏面もしっかり接着します。これで芯材が全面生地で接着されました。
全周をトリミングします。

ネームを取り付けます。

縁巻きテープを巻きます。

余分なテープをヒートカットします。

完成です。

作る手間を考えると大量生産には向いていないので常に多くを在庫しないのですが、残り数枚になると重い腰を上げて10枚ほど製作するを繰り返しています。

と言うわけで在庫ができましたので皆様の注文お待ちしております。

オリジナル座布団 在庫あります。

定期的に宣伝しています。 
ノグチシートオリジナル座布団。
座布団はこれ以外に考えられません。と、ひとり呟いています。
腰痛が治るとか、疲れないとか、床ずれができないとかは言いません。
でもいいですよ。当社の車および社員全員使用してます。しかも10年以上使ってます。

製作工程の写真をパラパラと載せてみます。
先ずはウレタンを作ります。
衝撃吸収材T-NETをボトムに、低反発ウレタン+上部には防水EVA。
バイクシートには使用しない低反発ウレタンですが、車のシートやオフィスチェアなどに使う場合、既存のクッション+オリジナル座布団という構成になるため、低反発ウレタンの難点である温度依存性による弾力の変化が良い方向に働きます。
バイクシートに使わない理由はたくさんありますが、単純に入れても痛みや疲労の軽減効果がないと判断したからです。
さて、この低反発ウレタン。低反発と言っても様々な硬度、弾力のものが世の中にありますが、オリジナル座布団に使っているのは国内で手に入る最も高硬度の低反発となります。
これのみだと底付きしてしまうので衝撃吸収材T-NETとの組み合わせで座りの良いクッションになっています。
このウレタンに厚み3mmの立体メッシュ生地を糊付けします。
立体のメッシュは通気性もよく、適度なすべり止め効果があります。
裏地はビニールレザーの滑り止めを使用しています。
両面を完全に貼り付けたら、端面を揃えてカットします。

ネームを取り付け
全周を縁巻テープで巻きます。
巻き終わったら、余分なテープをヒートカットします。
完成です。
あとは裏表のミシン目などの検品をして梱包です。

当社の通販の一つとして販売してます。
在庫あります。
宜しくお願いします。

オリジナルウレタンの販売 For SALE! High-density urethane

オリジナルウレタンの販売は以前からしていましたが、この度、新規で金型を製作し価格は据え置きでサイズを大きくしました。

ミディアムウレタン、ハードウレタン共に

縦x横 1000x500(mm)

厚み  10mm/¥3,000  15mm/¥4,500  20mm/¥6,000

代引きでの取り扱いになります。
送料+代引き手数料 ¥1,500
表示価格は全て税抜きです。

その他、バイクシートに必要な材料の販売も行っています。

オリジナルウレタンはバイクや車などのカスタムに最適なウレタンに仕上がっています。これらは当社でしか購入が来ません。

家具用の高密度ウレタンとは全く違います。

カスタムシート加工をされている業者の方も一度お試しいただければ幸いです

 

フェラーリ チャレンジ仕様 Ferrari seat.

昨年末にF40のシートの張替をし、その後もフェラーリの問い合わせが数件。
今回は「御社のブログにある黒のアルカンターラで張替えた仕様と同じにして欲しい」という依頼でした。

届いたシートは今まで加工実績のない形状だったため、お客様に張り込み仕様変更を提案。

純正品は背もたれと座面部分がシェルのカバーと一体化していたため、伸びが極端に少ないウルトラスエード(アルカンターラ)では皺が取り切れません。
純正で張ってある生地はジャージにウレタンがラミネートされた、伸縮性のある生地なので同じデザインでの再現ができません。
なので、背、座、腿とクッションを3個製作し、シェルだけカバーする形としました。黄色い四角部分は[Ferrari Challenge]の刺繍を入れる位置です。

先ずはカバーを外します。
思った通り、カバー地にラミネートしてあるウレタンは加水分解して粉になっています。粉状になったウレタンは静電気で服に付いたり、車内を舞ったりして不快この上ないので、粉が出始めたシートカバーは早めの交換がお勧めです。
本体のウレタンも見た目には形状を保っていますが、寿命なのでウレタンを取り外します。カーボン/ケブラーのシェルは問題ありません。
ここに新品のウレタンを貼り付けていきます。
ウレタンの形状が出来上がったら、カバーの型取りです。
先ずは仮縫いのようなもので張り込みます。
高価なウルトラスエード(アルカンターラ)の一発勝負ではなく、似たような生地で一度カバーを製作し、張り具合を確かめ、型紙を微調整します。
微調整が終わったら本番です。
クッション部分はパンチングメッシュのウルトラスエード(アルカンターラ)。

シェル部分はパンチング無しで張り替えました。
フェラーリチャレンジの刺繍も自社での刺繍なので問題ありません。

新しいウレタンとウルトラスエード(アルカンターラ)の質感が相まって、パリッと仕上がりました。
ご依頼ありがとうございました。

 

 

 

フェラーリF40LMシートのレストア Ferrari F40LM Seat repair 

1989_Ferrari_F40LM11

説明が要らないスーパーカーF40LM(LMはLe Mans耐久レースバージョン)
最近では車というより、美術品としての扱いの方に世間の目がいっている気がします。

そんな車のシートが入ってきました。
キャプチャウレタンはキルティング部分以外はそれほど傷んでいるわけでは無かったので、ウレタンは補修などでいかがですかという提案をしましたが、全張替でという要望でシェル以外新品にすることになりました。
サイド削る前シェルのサイドがコンソールに当たっているという事だったので、シェルを削ります。
サイド削り後

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次にシェルのウレタンを貼り付けていきます。
新品ウレタン貼り付け新品ウレタン貼り付け2薄いウレタンでも快適なドライブが出来るように衝撃吸収材T-NETも挿入してウレタンを貼り付けていきます。

完成シート

張替後 (1)

張替後 (2)

張替後 (3)

 

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お客様からは装着写真も送っていただき、仕上がりには大変満足しましたとご連絡を頂きました。

喜んでいただけて良かったです。ありがとうございました。