2024ダカールラリーのトロフィー

2024ダカールラリーで、ノグチシートがシートを提供しているホンダチームが優勝したことは先のブログにも書きました。
まだその余韻も冷めないうちにこんなものが届きました。

じゃーーーーーーん!!!

サウジアラビアの砂にまみれたままの、優勝したマシンから外したシート。
そこに、こんなメンバーが寄せ書きをしてくれました。


優勝したリッキー・ブラベック

3位のヴァン・ベバレン

ステージ優勝を何度か獲ったナチョ コルネホ

リッキーの親分であるジョニーキャンベル、チーフメカニックのしげさん。
マップマンのイシドロ サポートトラックドライバーのチコ
それらをまとめてくれた佐々木さん。
粋なことをしてくれるチームの方々に頭が下がります。
なんて贅沢なんでしょう。まぁ感無量ですよ。
皆さんありがとうございました。

1年ほど前にパーティーで会って話をしたこの二人が、1位と3位というのも良い。

このシートはノグチシートのダカール優勝トロフィーだと思っています。
2020 2021の優勝シート
これで3つ目のトロフィーです。

たぶん世界中のシート屋さん見ても、ダカールの優勝シートを3つも飾っているところは無いだろうなぁ。
と、勝手に世界一気分に浸っています。

今年で55周年のノグチシート(野口装美)にとっては、55年間もよく続きましたというトロフィーでもあります。

そうそう、大事なことを
シートを外から見た感じ、パリッと感は保ってるし、クッション性能も劣ってない。カバーのエッジは擦れがみられるけど、ロゴは強靭と言えるほどしっかり密着している。そして汚れ具合から運動域が分かるし、荷重が一番かかるところも分かります。いずれにしてもダカールスペックは運動性能と耐久性があると自信を持って言えるし、これで満足せずにさらに上を見たいと思います。

もう少し頑張ろうかなと思います。

 

 

 

友人のダカールラリー 

 

今回のダカールラリーは古い付き合いの友人がバイクで挑戦しました。


結果は無事完走。R2クラス44位、ベテランクラス6位でゴール
まぁ一言で完走と言ってしまえばそれまでなんだけど、これがどれほど凄いことかはいくら力説しても伝わらないかな。
とにかくかっこいいです。

そんな彼のライディングをノグチシートで支えることができたことは光栄です。
1994のオーストラリアのラリー用シートを作ったのが最初。
それから何度か作ったなぁ。今回で何個目かは忘れたけど、常に進化している今回のシートが一番いいはず。


シートのことは自分からは聞かなかったけど、最終日にこんなうれしい一言を貰った。
お願いしていたゴール後のシートの写真が送られてきた。
2週間彼を支えてきたシートはまだまだ行ける顔をしてる。
こうやって作ったシートを眺めていると、なんとなく、自分もいろいろ完走した気分になれたというわけです。
パリダカに出ようと一緒に視察に行って、このワインを一緒に買ってからもう30年。本人は「パリダカはこれで終わり」と言っているけれど、人生はまだ長いので、また面白いことを思いついて一緒に遊べたらいいなと思います。

お互い50を超えたけど、健康でまだラリーが好きでいられるというのは幸せなことだと思います。

戻ってきてからの話が楽しみです。

 

友人が2024ダカールに出場します。

先日、友人の壮行会に行ってきました。
池町佳生
彼と出会ったのは1993の四国のラリー。
当時、私も鼻息が荒かったので、そう簡単には負けないつもりでいたのですが、競技区間で彼に恐ろしいスピードで抜かれて一気にテンションが下がった記憶が昨日のようです。
以来30年の付き合いが続いていて、いまだに挑戦し続ける彼には憧れすらあります。
壮行会には彼の人柄から、遠方から多くの人が集まりました。
ゲストもなかなか豪華で、見てて楽しかったです。

彼のマシンも仕上がって、今はサウジアラビアに向けて移動中だそうです。

シートも作らせてもらいました。

HRCの活躍も期待なのですが、友人の活躍に大きな期待をしています。

 

 

2022HRC感謝の会

3年ぶりの2022HRC感謝の会にお招きいただき、ホンダウエルカムプラザへ伺いました。
HRCのレース活動を応援する国内の企業が集まってます。
チャンピオンマシンがずらりと並びます。
当然ですが、当社がお手伝いしているCRF450RALLYも。
お手伝いをして11年になると言うのに、やはりこういう舞台で見るとまた感慨深いです。

当然と言うか、こういう場所に来ても知り合いの企業は「ゼロ」なので話し相手もいません。
名刺交換もあまり好きではないので、同席した人たちとも挨拶程度で名刺交換もしません。
じゃぁ何しに行ったのかというとこれです。
このメンバー!ホンダの契約ライダー及びドライバーが一緒の会場で食事しながらお話ししたり写真が撮れるからなんです。
ダカールの監督に挨拶したら「リッキーとエイドリアンが野口さんと話がしたいと言ってますので、直ぐに帰らないでくださいね」というので、いやいや、それが目的で来てるので色々話をさせてもらいますよと、ガタガタの英会話6級レベルの僕が返事してました。
先ずは写真撮ろうよと何枚か
ダカールライダーの二人は他のライダーと比べても頭一つ大きい。しかも威圧感がある。けど話ととてもいい人。一流のプロというのはこういうものなんだなとあらためて思った。
やっと直にリッキーに2020ダカール優勝おめでとうが言えたし、エイドリアンに関しては初めましててで、略歴を話してくれたので聞いたらフランスの超有名なサンドレースのルトゥケで3回優勝、5度のホールショットを取ったそうで、面白いエピソードを色々話してくれました。

マルク・マルケス選手 言わずと知れたモトGPライダー

トニー・ボウ選手 インドア アウトドア含めて30回の世界チャンピオンという怪物です。まさに敵なし。

昨年26年の現役から退いたものの、まだ現場で活躍中の藤波さん。顔を覚えていてもらえるのはうれしい限りです。インスタなどでアフリカツインに乗ってモロッコの砂丘を飛んでいるのを見たのでその話ができて楽しかったです。

そして現在日本人唯一のF1ドライバー角田 裕毅選手。

まさかここで会えると思わなかったインディ500を2度制した男、佐藤琢磨選手。
めちゃくちゃうれしい。
FB観れる人ならこれを見て欲しいです
今までこれを観て何度気分上げたことか。
とまぁ、少し酒も入り赤く、にやけた顔がお見苦しいですが、こういう機会に恵まれるのというのも今まで頑張ってきた結果なのかと思います。

これからも頑張ろう。

余談ですが、現在もてぎのコレクションホールではダカール優賞マシンが展示してあります。
CRF450RALLY 懐かしい2stのEXP そしてバハの王者XR600

Special seats for the 2023 DAKAR RALLY [HRC CRF450RALLY]


2023ダカールラリー用シートの製作が大詰めです。

その前にFIMクロスカントリーラリー最終戦となったアンダルシアラリーでベバレンが優勝しました!

さらにモンスターエナジー・ホンダ・チームとしてマニュファクチャラーズFIMクロスカントリーラリー世界チャンピオンの称号を獲得しました。
ライダーの年間チャンピオンはガスガスのサムでしたが、2位にはリッキーブラベック。

おめでとうございます。

世界一のチーム及びライダーたちと仕事ができていることに誇りを感じます。

CRF450RALLY
1回でいいからこれに乗って砂丘を越えてみたいなと思っています。
さて話は戻り、と言っても毎年恒例の投稿となっていますが、飽きずに同じ内容になりますが今年も書いて置きます。

HRCライダーのシートです。
こうして並べると違いが分かりやすいです。
リッキーとベバレンの形状はサイドが張り出したウイングシート。同じように見えますが微妙に違います。カバーの素材も全く別物になっています。
生地のグリップの強弱を色々試した結果です。

コルネホとキンタニラはノーマルっぽく見えますが、高さ、幅、角度まったく別物です。
どれ一つとして、金型で成形されたウレタンをそのまま使用したものはありません。
当然ながら中身はダカールスペックの構造となっており、衝撃吸収材T-NETもインストールされています。

こうした形状はホンダから図面で来ることもあれば、テストやレースの現場からライブで簡単な図面が届いたり、直接シートに書き込んで指示が来る場合もあります。
図面などは載せられませんが、指示の一例
ウイング部分のトップを前へ10mm前へ・・って、幅を5mm 高さをあと7mmとシビアな変更が逐次送られてきます。

こうした細かな対応ができるのもノグチシートだからと自負しています。
プライベーターは別として、KTM GASGAS HEROなどのワークスでここまでライダーに合わせたシートの装着は無いですね。
(もしやってるとすれば僕の認識不足です。ごめんなさい)
シートのオーダーができるよと言えば、どのライダーもオーダーするでしょうけど、チームにそのオーダーを聞くシステムが無ければ装着されているシートにそのまま乗るしかないですからね。
サスやエンジンのセッティングにプラスして、ポジションのセッティングの一つとしてシートは大きな役割を担っています。
シートによってライダーのポテンシャルが上がることを目指しているのがノグチシートです。
裏側の黒い生地はケブラー繊維の生地です。こうした処理も理由があってのことなのです。

写真には出せませんが、ノグチシートはシート以外にもマシンに装備する小物の製作もしています。軽く小さく安全にと言う工夫を凝らした小物の製作は出来上がると、とてもシンプルで誰でもまねができてしまうものなのですが、その形の理由が分からず同じものを作ると使えないものなってしまいます。
こうした仕事が田舎の小さな製造会社の生きていく一つの術ではないかと思っています。

2023は3回目の優勝目指して頑張ってほしいです!