DUCATI ドカティ 900SS 

社外品のシートカウルを装着されたDUCATI 900SS。

現在装着されているシートは、Cスポと呼ばれるゴムの発泡品のみでできています。クッション性はほとんどありません。この材料は、ロードレーサーのシートによく使用されていますね。路面からの衝撃や振動などはダイレクトに感じることができますが、ツーリングではお尻に対して優しくはありません。なので、今回はシートベースのみを再利用して、クッションの新作から表皮はアルカンターラで張り込むことになりました。

座面は10mm厚みを増すことで全体的な形状はそのままということに決まりました。
しかし、シートストッパー部がカウルの小物入れの蓋を兼ねており、その蓋の部分に張ってあるスポンジが若干小さく、斜めについているので、上図のように指示をいただいた。
なので、この部分はシートベースを新作して裏側からボルトで固定できるようにした。そうすることで微妙な位置変更も可能になります。

完成です。座面のアンコ盛に加え、衝撃吸収材T-NETも挿入されております。表皮はアルカンターラの黒。パンチングのコンビです。

早速 お客様よりインプレをいただきました。
山に涼みに行くのも兼ねてワインディングばかりを狙ってを200km強程、殆ど休憩もせずに一気走りしてきました。やはり、前のカチカチシートと違って、座り心地が言うことなし、ギッャプがダイレクトにお尻に伝わってこずgood かなり快適になりました。クソ暑いのにお尻が蒸れなかったのもシートの効果??ただ、前のシートに比べて最初の頃は、若干滑るような感じはあったのですが、後半からは慣れたのかあまり気にならなくなった。快適なシートのおかげで、ライディングが楽しく、殆ど休憩もせず乗り続けていたが、流石に後半になって、お尻が少々痛くなりました。でも、今までの痛さとは種類の違う痛さで、そんなに苦痛ではない痛さでした。休憩もせず乗りつづけて、まぁ、あんな形のシートやから仕方がないか・・・BMWみたいに1000km一気に走ったって
楽チンのバイクとは違う訳で… 

このような評価をいただきました。ありがとうございました。

追記
表皮のデザインを決めるときに、こうして仕上がったシートにラインを何本か引いて写真を撮り、それをお客様に見ていただいて決定することも可能です。

ちなみにこの写真はシートの防水(止水)加工を施した状態です。なので、使用した表皮材のアルカンターラのパンチングとパンチング無しのコンビでは水を含みますが、中まで染み込むことはありません。シートベースには空気の出入がしやすいように空気穴を新設させていただきます。

 

 

 

 

DUCATI  ドカティ ストリートファイターのシート

 

 

 

ふんだんにカーボンパーツが取り付けられたドカティ ストリートファイター。排気音よりも乾式クラッチの音が印象的でした。さて、自走でシートの相談に来られたお客様は、以前にも当社でシート加工をされた方です。

その時は、表皮はそのままにできるだけローダウンする。と言うものでした。そのとき再利用した表皮がボロボロになってしまったので、新しく作ると言う事で、新品のシートを背負っての来社でした。

先ずはそのボロボロになったシート見せてもらいます。

このシートを加工させてもらったときには、この表皮の感触が良くて、手に入らないかと問い合わせをしたくらいです。極細スエードのようなネオプレンゴムの発泡が極々細かい感じのような、お尻にしっとり吸い付くようないい感じで、表皮自体にも伸びもあり防水カバーとしても利用できるかなと思っていました。

しかし、1年経ったくらいで、表面がこのようになってしまったということでした。スキン層といわれる部分が剥がれ落ちています。エッジに近い部分は基布といわれる裏地が見えてしまっています。これは、パンツとの相性にもよると思いますが、他の要因も絡んで1年でこのような結果になってしまったのだろうと思います。全てのシートがこのようになっているわけではないでしょう。

そして、打ち合わせの結果、ノーマルシートを10-15mmアンコ抜きをして、サイドもシェイプ。エクセーヌの赤と黒のツートンで張替をし、座面後部にストリートファイターのロゴを刺繍。

先ずは刺繍の試作です。試し打ちをしてもらって、大きさや糸の送りや打ち込み量を確認します。

シートストッパーは接着です。特殊な接着剤でつけます。カバーがカーボンなので、傷が付かないように厳重に保護をしています。

ワンポイントの刺繍もいい感じです。

エクセーヌの色と逆色のステッチもいい感じです。ツートンのカラーのつなぎラインは色々と変えることが出来ます。デザインやステッチなどお気軽にご相談ください。