カワサキ KAWASAKI W800のシート完成

前回ご紹介した、カワサキW800のシートが完成しました。

生地見本を当てて、お客様が決めた生地で張替たシートがこうなりました。

 

ライダー部を20mm程度上げてヒザの窮屈さと、ポジションの固定を緩和させる形状にしました。

車体に取り付かないと、なかなか全体のイメージが掴みづらいですね。装着写真を送っていただいたお客様の写真は、ナンバーや背景の処理をして掲載をさせていただきますので、今まで当社をご利用いただいたお客様からの写真をお待ちしております。

 

 

 

 

 

KAWASAKI W800

5-6年前に当社でBMW.R1150のシートの改造をされたお客様が「新しくバイクを買ったので、またお願いしたい」と来社されました。こうしたリピートのお客様が多くなってきたというのはほんとありがたいし、これからもシートなら野口にと言っていただけるようにしなければと思います。

さて、お客様のバイクは新車で購入されたW800。

新車では最近見なくなったタックロールの加工がされてます。私もW650に乗っていますが、跨った感じ、シートの先端の幅や高さなど小変更がされてますね。

お客様がまたがった写真です。足つき性に問題もなく、着座の高さも悪くはないんだけど、座る位置が固定されてしまう問題を解決したいとの事でした。後2-30mm後ろに座りたいのだけど、その位置で座っていても一番低い所にずれてしまう。ずれることでパンツが股間に食い込んできて不快。さらに、足つきがいいのだけれどずれて固定された着座位置で足を出すと、ちょうどステップに足が干渉して足が出しづらいなどです。

なので、もう少しシート高を上げて、タンデムへの傾斜を後ろにずらすことにしました。

一番低い所で25mm程度上げて、前後には地面に平行に盛る。シート幅はノーマルのままとして、シート前部は若干丸みをつける感じですね。シート先端から、後端までフラットにすることも考えましたが、シートベースの形状が下部でラウンドしているので、やはりそれに合わせて盛ったほうが見た目にぼってりした感じが出ないので良いのではないかと言う事になりました。

ノーマル表皮のタックロールは表面がフワフワした感じがします。これも好みなのですが、お客様の好みとは合いませんでした。なので、若干固めのウレタンとT-NETの挿入で腰のある座り心地に変更することになりました。

次に、アンコ盛をすると張替が必要になるため素材と色、デザインを決めます。当社のサンプルを見ていただき、座面にエクセーヌを使用し、サイド部分にはビニールレザーのコンビに決まりました。

実際に車体に合わせて眺めます。無難なのは黒なのですが、こうしてメタリックダークグリーンの車体にエクセーヌのタンより少し明るめのA-12を合わせてみました。これが、タンクのピンストライプにも合っていい感じでした。汚れの心配はありますが、当社で張替をする場合は、ウレタンに防水加工を施しますので、エクセーヌが汚れた場合は洗剤で洗っても良いです。洗った後に乾いたタオルで水気を切り、エクセーヌの毛足の流れに沿ってブラッシングするようにタオルで整えればOKです。なので、エクセーヌもアルカンターラもそれほど使用条件に気を使わずお使いいただけたらと思います。

完成したら、また写真アップしますね。