2012のダカールを走ったシートの修理

2012のダカールラリーはホンダワークスがダカールに参戦する前年のレースです。
2011にダカールラリーで9位に入ったアメリカンライダーのクイン・コーディは2012にゼッケン9を付けてさらなる上位を目指しての参戦でした。

名前が定かではないですが、確かこれはヨーロッパのHT Rallyというチームのキットだったのではないかと思います。
ジョニーキャンベルレーシングチーム(JCR)もマシンのセットアップ等のお手伝いをしていた中で、割と期限ぎりぎりでシートも作ってくれないかという依頼でした。
その時のレースの結果はというと以下の動画

ケガをしましたが、致命的なものではなくて本当に良かったです。
マシンが戻ってきたときの写真です。


マシンはそのままJCRのピットで眠り、たまにラリーマップの製作などで動態保存されていました。
そして最近、JCRからこのマシンを借りているであろうDAVIDさんから「シートが破れてしまっているので張り替えてもらえませんか?」ということで、10年ぶりにシートが戻ってきました。
なんだか、いろんなプレゼントも同封されていた。ありがとーー!
破れてはいるけれど、乱暴な扱いをされていたわけでもなさそう。ウルトラスエードの状態も良く、毛羽立ち、毛玉、擦れなど見当たらなく良好です。
糸のほつれも、糸切れも見当たりません。
EVA防水コーティングの密着も問題なし。コーティングとウレタンの接着面の破断も起きていません。当然、水の侵入もありません。
ウレタンの状態もいいのでこのままウルトラスエードで張り替えて発送です。

完成写真はマシンに取り付けてから送ってもらうとするかな。

マシンがリフレッシュされて完成したようです。

応急処置をされていたカウルや、塗装が剥げたタンクの再塗装などして完成


いい感じです。

 

 

 

 

Vegas to Reno Race 優勝!

アメリカで行われたベガスtoリノでHRCのリッキーブラベックが優勝。

今年はコロナで各地のレースは殆どが中止で、ラリーも同じように開催されていません。ダカール前哨戦のモロッコラリーも無くなってしまいました。

そんな中で開催されたベガスToリノでダカールの覇者リッキーブラベックが優勝したのは嬉しいです。
開催のギリギリで製作したリッキー専用のシートも活躍してくれたようです。
サポートピットでは当社の製品も多く使われていて嬉しい限り。
スペアのタイヤを運ぶバッグ。ディスクを痛めたり、スプロケで何かを傷つけたりしないように補強が入っています。
工具巻きもしっかりセットされています。

こういう挑発と言うかジョークは好きです。
速くないとできませんけどね。

リッキーブラベックの周りには、今年のダカールのチーフメカニックやバハのレジェンドのジョニーキャンベル、更にはケンドルノーマン ジミールイスとそうそうたるメンバーが裏方で支えています。とても素晴らしいチームだと思います。

ダカールが開催されるのか、まだ不透明ではありますが2連覇に向けて弾みが付けばいいなと思います。

 

 

ダカールラリー優勝 DAKAR2020 WIN!!!! 

2013にダカールラリーに復帰したホンダ。

ダカールラリー総合優勝おめでとうございます。
優勝ライダーのRicky Brabec. そしてライダーを支えたスタッフの皆さん。お疲れ様でした。

復帰参戦が決まった時からシートの開発と製作に関わらせてもらい、8年目にして優勝をものにできました。
長かった。
長かった故に嬉しさもひとしおです。
オリジナルウレタンの開発や、ライダーの好みの変化への対応。
シートを試すためにアフリカのラリーへ自ら参戦、チームに帯同して砂漠でのシート調整、ライダーがシートの微妙な感覚について説明できない言葉を感じるためにラリーと深く関わってきました。
サポートする以上当たり前のことではありますが、試行錯誤の連続でした。

8年間で作ったシートの数なんて数えてはいないけれど、作った数だけの進歩があったと思います。
一流のチームと一流のライダーが勝つためのアイテムとして選ぶものなので、それに応える性能は常に期待以上を狙わなければなりません。
ライダーの”This is KING OF SEAT”という声が聞こえてきそうな写真です。
写真を見る限り、ウレタンの変形、カバーのヨレ、ロゴすべて問題ありません。


ダカール優勝車にノグチシートが付いてるなんて、まるで夢だった話が今ここにあります。
ラリーシートで世界一になりたいと半ば冗談で言っていましたが、歩んできた結果が出たので今日は本当にうれしい日です。


ダカールのシートだけが特別ではありません。
これらを通して得られたノウハウによって作るシートは現在オーダーを受けているシートでも同じ素材、同じ加工を施しています。

ダカールスペックのシートをたくさんの方々にこれからもお届けできればと思います。

HONDA KTM ハスク GASGAS トップチームがレースが終わった後に、お互いの健闘を称えあうこういう写真が好きです。だからラリーはやめられないんです。走るフィールドも重要だけど、何日も戦いを続けた後の達成感や安堵感がたまらなかったりします。
いろんな人がいろんな趣味を持っているけど、僕はこの趣味がまだ当分続きそうです。

 

これからも ノグチシート をよろしくお願いいたします。

代表取締役 野口英一

 

 

 

 

 

CRF450Xのシート

今回紹介するのはCRF450Xのシート
アメリカのデザートレースではまだまだ第一線で活躍しているマシンです。

ジョニーキャンベルレーシングのシートのサポートをして、バハ1000を優勝したのはもう6年も前の話だけど、でもそのおかげでいまだに現地から問い合わせをいただきます。
943103_547282455313780_972933511_n1今回も同じシートが欲しいとアメリカから注文をいただきました。

高さは20mm上げて、ウルトラスエードで張込、シートにチームの刺繍を入れてほしいという事でした。
先ずは刺繍入れてるところから。
YouTube Preview Image

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CRF1000L AfricaTwin in Vegas to Reno  アフリカツインの改造シート

少し前に書いたアフリカツインのシート配達のブログ

アメリカで行われた「Vegas to Reno」 と言う2日間のレースで使われました。
ライダーはジョニーキャンベル、サイクルニュースのRennie Scaysbrookさん。

日本からRIDER誌編集長の三上さん、そしてアフリカツイン開発の一員である今井さん。

バハ1000と同じように途中でライダー交代しながら走ります。

 

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シートの汚れ方を見たところ、やはりフラットにしたシートは正解だったようでです。実際ライダーからも「腰を引いたりしたときに、引っ掛かりがなくとても快適だった」と言う声をいただきました。

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給油、交代地点の風景はまんまバハ1000ですね。

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重量級マシンで無事ゴールおめでとうございます。

なによりライダー全員の顔がレースの楽しさを物語っています。

シート配達して、ほんとよかったと思う写真です。

FACEBOOKのサイクルニュースやJCRのタイムラインでたくさんアフリカツインの写真が流れたおかげで、5件も海外から問い合わせがありました。あのワンピースのシートは買えるのか?シートを高くしたいんだけど。ジョニーと同じのがいい。など、やはり注目度は高いようです。

さて、9/4はRIDE AFRICA TWIN
私も参加します。シート持って行きますので、現地で試乗いただければと思っています。
こちらも楽しみです。