トゥアレグラリーのおさらい その2

今日はガフサという町までの移動。移動といってもしっかりスペシャルステージはあるわけで、ダラダラ走るわけにはいけません。スピードが出せる場所でも、正直怖くて普段の2割減のアクセルの開け具合です。なので、バンバン抜かれます。抜かれるけれど、絶対に休まず止まらずコンスタントにある程度の速度を維持すれば、そこそこの位置でゴールできるのもわかっているつもり。
IMG_6893朝、自分のバイクを見たらこんな看板が立てかけてあった。しっかり宣伝してるねぇ。
IMG_6899スタート前の光景
IMG_6904この日はガレた山岳地帯を走ったかと思えば、スケートリンクのようなまったいらのドライレイクを走ったりでした。
IMG_6902チェックポイントではサービスカーが待機しており、ガソリンの補給や水の補給、軽食を用意してくれています。なので、サービスチームを利用しない場合は馬鹿でかいタンクで走らなければなりません。このレースの場合150km程度の航続ができれば問題ありません。実際自分の場合フロントタンク11Lで、ほぼこれのみでいけました。やばそうな時だけリアタンクに5L入れたときもありましたけどね。リアタンクは18L入るのでフルに入れるとけっこう重いです。
IMG_6909ゴールすると早速メカのジェラルドがマシン整備に取り掛かってくれます。この日はブレーキホールの取り回しが悪く、フロントフォークが沈んた時にホースがGPSのアンテナに干渉して引っかかり、走りながら何度も外していたのですが、また引っかかったなとホースを外そうと思ったらGSP本体が壊れてしまった・・。朝「GPSのデータの件は悪かった、今日はちゃんとデータを新しくしたから大丈夫」と渡されたが一日で完全壊れるってなんなんだよう。しかたがない、まだおろしたてだもんな。俺が実験してやってると思うことにする。
P3140239なので、ポケットに持っていた予備をこのようにセットし、以降ゴールまでこの仕様。
ホテルは快適でした。
IMG_6906IMG_6907IMG_6908シャワーを浴びて翌日のマップをセットしに行くと、ボスの奥さんのモニークが「ここのホテルの料理はとっても残念な料理なので、今日はうちらチームはここでバーベキューよ」だと。
IMG_6919IMG_6917彼は総合4位に入ったライダー。ライダーも一緒になって料理してる。
このチームはビールサーバーも持ち込んでおり、ビールも大量にトラックに積んである。
レース中はお酒を控えようと思ったけど「野口はビール好きか?」と聞かれれば「ものすごく!」と反射的に答えたら。よし、うまいビールの注ぎ方を教えるから、次からはこうやって飲んでくれ。良いか泡は絶対指2本だぜ。って、なんといか酒飲みの講釈は世界共通みたいだ。
P3140230 ハンバーグ、ステーキ、チキン、ベーコン、ベークドポテト、新鮮野菜のサラダ。特性ソースなどなど。すごく美味しい。腹いっぱいになるまでいくらでも喰ってくれってボスが言うのでハンバーグにステーキにチキンと、ほんと普段食べない量の肉を食べてしまった。
IMG_6921ホテルの駐車場はこんなトラックで溢れていて、ラリーの雰囲気はばっちり。いい感じです。

DAY2 野口のヘルメットカメラ
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オフィシャルビデオ
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トゥアレグラリーのおさらい その1

トゥアレグラリーのレース期間中は、出来るだけ毎日報告を短く書いていました。
もう一度、簡単だけどビデオも七日分それぞれ編集して、その日あったことなどをアップしていき たいと思います。
もうしばらくラリーの話にお付き合いください。

現地には前々日に入りました。
マシンはレンタルで2012KTM450EXCと聞いていた。なので、それに合うシートを作りサービスチームに送っておいたけど、結局出発までお願いしておいたシートの装着写真は届かなかった。少し不安を感じつつも、当日コレがお前のマシンだとコンテナから出されたバイクは新車のフサベル。しかも、このサービスチームが来年のダカールでレンタルするつもりのマシンだそうで、そのテストも兼ねているとのこと・・・テストって・・。まぁここで騒いでも始らないので、自分に合わせるためのセッティングをと思ったけど、低いハンドルを交換することすらできず、その他いろんな所は「別に優勝狙うわけじゃないし我慢するか」と言う事で、まだ取り付けられていない部品をメカニックが切って貼ってしているのを眺めていました。

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ちなみにコレがわがチームメモツアーズのサポートカミオン。先のダカールラリーもこのトラックで7台のライダーをサポートしたそうです。トラックの中には生活用具一式がつまっています。これについては追々説明していきます。
トラックの横にはツアーメンバーの名前が印刷されています。

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IMG_6855前日は車検。車検はゆるいものでごく簡単に眺めるだけ。
厳しかったのはエマージェンシーキットと電話。電話は当日知ったのですが(事前の連絡文を読んでいなかった)2つのキャリアが切り替えられて、ちゃんとそのどちらからもコールできるか検査する人の目の前で見せながらしなければなりませんでした。たまたま、日本から持って行ったアイフォンがその2つのキャリアを選択できたのでよかったのですが、シムロックのかかった日本のアイフォンの場合シムを買っても使えないわけですよね、もし片方のキャリアが使えなかったらと思うとぞっとします。たぶん、携帯電話をその場で買うとか何とかしたと思うけどね。それにしても、当日知ってびっくりした。
IMG_6858車検後ホテル前の砂丘を少し走ってみた。まぁ、このために来たんだから当然嬉しい。明日から7日間チュニジアの大地のどんな所を走るのか期待に胸が膨らむ。
P3080109レース初日、バイクのプロクラスが横一線に並びルマン式スタート。
スタートラインに並ぶ前にGPSを眺めていると、何かおかしい・・。ポイントには全て名前がついているんだけど、自分のGPSが表示している次のポイント名前と、実際のマップに表示してある名前が違う。2個目も3個目も違う。近くのライダーに聞いてみても「なんかおかしいなぁ」程度の反応。昨日メカニックが「GPSは今年のデータに書き換えてあるから問題なしよ」と言っていたので確認をしていなかった。でも、実際には「去年の!」データのままだった。スタートまで20分。慌ててホテルに帰って、今までいろんなレースに出たけど予備と称する物は一切持ってきたことなかったのに、今回はたまたま日本から自分のGPS(今年のデータインストール済み)を持ってきていたので、慌ててガムテープで取り付けた。これで、何とかスタートに間に合ったと言うわけで、かなりヒヤッとしました。
P3080111コースは短いけれど、柔らかい砂と小刻みな砂丘。なかなか距離を稼げない設定で、とにかく体力的にきつい日でした。
しかも、フロントフォークのトップについているアジャスターから何故かサスペンションがストロークすたびにオイルがジャブジャブ溢れ出てくる。
そのために、ウエアーはオイルまみれ、水筒のホースもオイルまみれ・・オイルまみれなので当然舞った砂が口に入れる場所にたっぷりつく、喉が乾いてホースを咥えると、砂とオイルが口の中に広がり、それはもうテンションの下がり方と言ったらありませんでした。
IMG_6888それでも何とか規定時間内にゴールできたのでよかったです。
初日から相当タフだったのでこの先が怖くなりました。
それよりもオイルでベトベトになったジャケットやパンツをこれから着続けなければならないと言う憂鬱さに夕飯があまり喉を通りませんでした。
これが私のヘルメットカメラで撮ったDAY1の映像
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こっちがオフィシャルビデオ
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帰って来ました。I arrived my home

楽しかったラリーもこれにて終わりです。海外チームに一人で入る経験は貴重なものになりました。やはりもっと英語を頑張らねば!(^^;; チームと言ってもアマチュアの集まりですけどね。ラリーを楽しむ人たちの年齢層はやはり少し高めですね。やはり、多少の余裕ができる年齢だからできる遊びなのかもしれません。とはいっても、もっと若い子で溢れると楽しさも変わってくるだろうなと思います。
いづれにしても、期間中にコメントをいただいたり、影ながら応援してしていただいた皆様ありがとうございました。
見てもらってる!という気持ちがかなり頑張りにつながりました。
この経験はまた次のステップのための糧となることでしょう。動画を今回はたくさん撮ったので、まとめてアップしていきます。
さあ、明日からまたトレーニング開始!
野口英一

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DAY7 GOAL!

やったぜ!無事完走!7日間で百回以上心臓が口から飛び出すくらい転倒の怖さがあったけど無転倒で怪我なく終了です。あー楽しかったーーー!この瞬間を味わうために7日間走ってきたようなもんだもん。あっという間の7日間でした。サポートしてくれたメモツアーの皆も親切で居心地がとても良かった。もちろんチームメイトの皆もいい人ばかりでした。レンタルマシンのフサベルもとても良かったです。
体力も日々のトレーニングのおかげか、問題ありませんでした。あったといえば三日目くらいまでお腹の調子が悪かったくらいです。総じてうまく行った感じです。
そうそう、一番大事なこと。
走りながらシートについて色々考えてました。こんなにシートと対話したのは久しぶりです。対話と言っても自己満足のようなこともありますが、快適とはなんぞやということについて今迄以上に思うことが有りました。とにかく今回も前回のラリー同様問題なしどころか、新しく試した素材がとても良く今後のシート製作に大きく役立つと思います。
さて、少しだけ余韻に浸って、次のためにあれもこれもがんばるよーーーー!

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DAY6

風の音で目が覚めて、また今日も砂嵐確定だなと思ったら、どしゃ降り!!砂漠なのにどしゃ降り。カッパなんて持ってきてないし。しかも強風で寒い。
雨が降った砂丘越えもなかなか手強い。固まった砂が固いわだちとなって走りにくさ三割増し。いいこともあって、前走者のわだちのトレースがしやすく、柔らかい場所が一目でわかる。
それにしても今日のコースは深い砂の一本道が延々続いたり、ナビゲーションが難しい砂丘群のもかなりの距離があった。ぐったりです。でも、今日はこのラリーで一番いい走りができたかな。砂丘群も わりと 流れるようにはしれたし。殆どを一人で走ってナビゲーションも上手く行った。まだ今日のリザルトが出てないけど少し楽しみ。さて、残りあと一日!

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