frm 52号  Magazine

frm 52号が先日発売されました。
frm52なんと言うことか、私が表紙です。バイクに乗り始めて30年以上経ってはじめてです。いつかは表紙を飾るライダーになりたいと、レース活動を盛んに行っていたときには叶わなかったことが叶いほんとうれしいです。三上編集長ありがとうございました。
frm52-9イタリアのカメラマン アレッシオ・コラディーニの素敵な写真と共に参戦記というか、色々書かせていただきました。
ちなみに表紙の写真の大きな写真はこれです。
大きな写真で見ると、少しは現場の雰囲気が伝わるかな。
_DSC0154-2

出版元でも書店でもBIGTANKでもアマゾンでもどこでもいいです、「是非、お買い求めください」

 

BIG TANK MAGAZINE

ビッグタンクマガジン4月号。
なんと表紙に私がトゥアレグラリーで撮影した写真を使っていただきました。
IMG_7172そして私の拙い文ではありますが、トゥアレグラリー参加のガイダンス的なものを掲載していただきました。
カラー4ページでたくさんの写真も掲載されています。
書店では買えませんが是非この機会にいかがですか?
ここで買えます!

この写真はエマージェンシー用に携帯が義務付けされている携帯電話(iphone)で撮影しました。
レース中は殆どこれで撮影してました。iphoneの砂対策はジップロックに入れているだけという簡単なものでしたが、レース中も帰ってきてからも問題は起きていません。

表紙の写真はDAY4 スターウオーズと名付けられたステージのスタート地点で撮りました。
その名のとおり映画スターウオーズの撮影で使われたセットが今も残っている所です。
IMG_6962IMG_6973表紙の写真の反対側から撮った写真
IMG_6971いい写真を表紙に選んでいただきありがとうございました。

 

トゥアレグラリーのおさらい その7最終日

現地でプロカメラマンにとって貰った写真が送られてきたので、こちらに掲載してあります。
http://a-seat.jp/bike/bike.html
キャプチャ

 

いよいよ、今日でラリーも終わりです。そして、また雨です。昨日ほどではないけれど、霧雨です。
最終日ぐらい抜けるような青い空の下でスタートしたかったな。
P3140231ヘルメットもかなり汚れました。砂だらけです。
ピットでコーヒー飲みながらくつろいでると、チームメイトが「野口、ちょっとちょっと・・」って呼ぶので近寄ると
66なにやってんだよ!!!!!!??
今日は最終日だからさ、景気づけにやっていけよ!ワハハハ だって。
当然、冗談なんですけどね。
これコーヒーに入れる粉ミルクです。
P3130218しとしと雨は降ってるけど、昨日のように風が無いだけまだいいかな。
最終日は30kmのルートを2周。
2台でスタートなんだけど、隣の彼は昨日ナビが壊れて一緒にゴールまで来た彼。
GPSは今日は大丈夫か?ってきいたら、バッテリーが切れてただけだった。今日はばっちりだぜ!だって。よかった。

最終日は楽かなと思っていたけれど、最後の最後までネチネチと責めてくるコース設定でした。
しかし、タイトな時間設定ではあったものの、最後の最後まで転倒も無く無事走ることができました。レースの順位は気になるけど、やはり怪我だけはしてはいけないというのが常にあって、別にそれがストレスになるようなことは無いんだけど、とにかく気を使って走ったことは確かです。
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IMG_7021全て走りきった後の気持ち良さは、走った者だけにしかわからないだろうと思う。
だからこのために走ってきたんだしね。
なんとも言えない嬉しさがこみ上げてくるんです。
もう走らなくていいと言う安堵感もあるのでしょうかね。走りたくてわざわざこんなところまで来てるのにね。不思議な感じ。でもこの感じがたまらないのです。普段感じる事のできない感動なんです。
無題33

勝った負けたもあるけれど、こうやっていろんなライダーとお互いの健闘を称え合うってのはなんとも気持ちがいいものなのです。

IMG_7060記念だってことでゼッケンカウルを貰っちゃった。 記念だからみんなにサイン書いてもらった。
P3140311P3140314IMG_7071

こんな安っぽい年号も入っていない完走メダルでもうれしいですね。

P3140301

やっぱりラリーはいいね。きつくてつらいこともあるけれど、とにかく楽しい。
今回はじめて1人でオランダチームに入って不安もあったけど、入ってしまえば何とかなるもんだ。正直さみしいってのもあったけどね。でも、同じバイク乗りだし、皆それぞれラリーを楽しむために来てるわけだから気持ちは伝わる。
確かにもっと会話が弾んだらとかあるけれど、英語ができるようになったら行こうなんていってたら死んじゃうよ。そうは言っても極端な話、バイクも初心者で英語もハローしか言えない状態で行くとレース中に死んじゃうかもしれないからそれも考え物ですけどね。
ちなみにレースなので結果をご報告。 30位でした。真ん中ってとこかな。
今回の経験は、また次に生かせる経験となったと思うし、今後やらなくちゃいけないこともわかった。経験は若いうちがいいってこともあるけど、人生経験積んでから得る初体験もなかなかいいものです。いい年して一人でオランダチームに仲間入るなんて心臓バクバクでしたもん。でも、終わってみれば、なーんだ簡単じゃないって思うようになる。こうした繰り返しが自分の精神的な筋肉となってこれからの人生を力強く進めるのではといつも思っています。
もっともっと遠くへ、野口シートに乗って走りに行きますよ!
ひとまずラリーのおさらいはここまで。期間中の応援、ならびに連載を読んでいただいた皆様ありがとうございました。
次はベルギーぶらりネタとかもボチボチ書いていきます。

野口のヘルメットカメラ
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オフィシャルビデオ
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最終日のフォトアルバムかここから

 

 

 

トゥアレグラリーのおさらい その6

昨夜の風は朝になっても止まず、そして風だけの音ではなくなにやら嫌な音が聞こえる
IMG_7001雨!!!!!
しかもけっこう大粒の雨
砂漠に雨
珍しくはないけれど、何も今日降らなくてもいいのに
IMG_7002しかも寒い。
が、レースは時間通りにスタートします。
しかも今日はそこそこ長い距離で、砂丘の中をかなり長い間走ることになりそう。ナビゲーションもさることながら、初日の悪夢がよみがえる。しかも雨。
雨が染み込んだ砂は硬くなってるけど、数センチ下はサラサラなまま。
先行者の轍が多いところは固まった砂で走りにくくなる。
しかし、轍がしっかり見えるので、1本だけの先行者の轍をトレースしながら走るには砂の状態もわかるので走りやすい。一長一短ですね。
P3130224チェックポイントに来ていたサービスからサラミを貰って食べるの図
体が慣れてきたのか、砂丘群はナビゲーションも走りも上手くいった。
午後からは晴れてきて気持ちよく走れました。
t3t2 5最終のチェックポイントを通過し、後は数十キロ先のゴールまでと言う所で、1台バイクが止まっていた。 どうしたのかたずねると
GPSは壊れ、トリップメータもなんだかおかしい。
お前が前を走ってくれ。
うーーーん・・そういうの苦手なんだよなぁ。
すごくプレッシャーに感じちゃうんだ。
しかも、ここからゴールまでってナビゲーションが難しいときている。
おまけにその人は速い部類の人だから後にぴったりついてくるし、もう転んじゃうよそんなプレッシャー与えられたら!
と言いたいが意地張って、走りにくい深い砂の轍だらけの狭い道を振られまくりながら進む。
やがて、なんだか怪しい雰囲気。
どうも道を間違えたみたい。
彼と私、日本語と英語とイタリア語(たぶん)でワーワー言う。
彼「道は無いけど、こっちの方向でいいと思う。GPSもそうだろ」
私「そうだけど、まだ10km以上ゴールまであるから、このまま突っ切るのは厳しいかな」
彼「このまま行こう」
そんなやりとりをしたつもり。
GPSの指す方向だけを頼りに地平線に向かって走る。
やがて、遠くに塔が見えた。
彼「ゴールだ!」と言った感じでガッツポーズをして一気に僕を置いて走って行ってしまった。
それは別にいいんだけど、とりあえず大きなロス無くゴールできてよかった。
ゴールに着いたら、彼はゴール手前でバイクを止めて待っていた。
お前が先にゴールしろよ。だって。へーー、わざわざそんな気を使わなくてもいいのにと思いつつ、紳士的だなぁなんて感心しちゃった。
Tuareg2014_Leg6_0686

残す所 あと一日!

野口のヘルメットカメラ
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オフィシャルビデオ
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 6日目のフォトアルバムはこちらから

 

 

 

 

トゥアレグラリーのおさらい その5

今日はネフタの町を離れ、スタート地のドーズへ戻る工程。距離は約400km。ハイスピードな設定かなと思いつつ、ルートの説明を読むとSilles Passと書いてある。ここって昨年も通ったガレガレの山越だよなぁ・。と目覚めから少し憂鬱なのは、昨夜ベッドで寝ていたらなにやら気配がするので目が覚めた。
なんと、そこには手に白い棒のような物を持った男が一人!!!!
うぉーー!!なんだよー!強盗?何で部屋の中にいるわけ?夢じゃないよ。
飛び起きようとしてベッドのヘッドボードに頭を打ちつけてすごく痛い。
そしたら、その男は手に持った白い棒を振りかざし
部屋のエアコンに向けて
ピッ♪
今晩は冷えるからねぇ、各部屋のエアコンをつけて回ってるんだ。と言ったと思う。
えーーーーーーーーーーーーーーーーーーー?
何で勝手に入ってくるの?
チャイムを鳴らしたにせよ返事がなかったらそのままにしておけよぉ。
レースだけにオカマ掘られてクラッシュ、リタイヤするかと思ったよ!
とにかくびっくりした出来事でした。

さて、後半5日目の始まりはこんな感じでした。

IMG_6942IMG_6944ネフタのホテルも居心地はよく、シャワーもお湯がちゃんと出ました。朝ごはんはいただけなかったかな。だって、ヨーグルトとパンとゆで卵しかなかったんです。
P3120199ホテルの敷地内も砂だらけです。
この日はとにかく砂嵐がひどく、ガレた山越え以外は殆ど強風か強風+砂と言う走るのにはあまりいい条件ではなかったです。
P3120214写真やビデオで見るとそれほどでもないのですが、ゴーグルしていないとまともに目も開けてられません砂嵐です。しかも、道も良く見えないレベルで砂がうねるように舞っているのでスピードも乗りません。地吹雪のようにうねる砂の上を走っているとまっ直ぐ進んでいるはずなのにフワフワと空を飛んでいるような錯覚すら覚えました。さらに、ゴーグルのスポンジを抜けて砂が目に進入してくるし、鼻の穴は砂がどんどん堆積して、もう大変な状況になってしまいました。
なかなか貴重な体験でもありました。
そして、本日メインのガレ場。
1IMG_7084この顔でそのガレ場をイメージしてください。まぁそれはけっこう急な斜面で岩も大きくいやらしいのぼりでした。写真は今月発売のFRMでも特集が組まれているイタリアンカメラマンのAlessioが撮ってくれました。カメラマンがいる場所と言うのは、ライダー転んだり転んだり転んだりするシャッターチャンスな場所なので、ライダーとしてはその期待に応えない走りをしたいものなのです。で、上手く上りきって嬉しくて絶叫してたらアレッシオが走りよってきてハイタッチ!やったじゃん!いい感じ!ってこの写真を撮ってくれたわけです。(私のヘルメットカメラには駆け寄るアレッシオが写ってます)この後は全然楽勝だからって言ってたけど、越えるまでそこそこいい感じの道が続きました。
Tuareg2014_Leg5_0274

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その後、また強風と砂の道を延々走り、あと少しでゴールと言うときに小さな砂丘が点在する中に一台のバイクが止まっていて、ライダーが僕を止めた。
2「バイクが壊れてしまった」
「助けを呼んでくれ」
「ちくしょー なんでこんなファ●クな場所で待たなきゃいけないんだ」
って1人怒っていた。仕方が無い、俺が君の立場だったら悪態すらつけずおなかが痛くなってしまっただろう。でも、今は違う。君の命は俺が預かってやるよ。
じゃぁ、先ずはレスキューシートに必要事項を書きなさい。と上から目線の言い方。

彼はレスキューシートを持っておらず、ガムテープにボールペンで書くという「あーー、それじゃ読めなくなってしまうよ」と思いながら、彼が書いたGPSのポイントと私のGPSが表示しているポイントと間違ってないか2人で確認して、彼の命の綱のガムテープレスキューシートをチェックカードに貼り付けて無事ゴールチェックでお願いをしました。
夜7時半ごろだったかな、ホテルのロビーにその日のリザルトが発表されるんだけど、僕の順位の備考欄に「あなたのCPSが必要です」と書いてある?CPS?CPSってチェックポイントスタートって言うことじゃんね。どういう意味?
そう思って近くを通ったオフィシャルに聞いたら、あぁそれGPSです。あなたのGPSのログを辿って№311の救出に行きます。だって。
えーーーー?まだピックアップされてないの?真っ暗だし、すごい風だし。あぁ彼は膝を抱えバイクの横でアルミシートを体に巻いてじっとしてるんだなぁ。
絶対いやだ。
無風でポカポカして星空ならまだ耐えられる。
今日のような天気は絶対いやだ。しかし、だいたいそんな時にトラブルは起こるものなのです。

外はすごい強風。明日の朝は風もやんでいい天気だといいな。

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