東京モーターサイクルショー 

モーターサイクルショーでは、普段見ることのないバイクに触ったり跨ったりできるのでシート作りには参考になります。
IMG_3515先ずはとにかく跨る。シート高の表示と足つきの関係。同じシート高なのに車種によって全く足つきが違う。シート幅が違えば当たり前なんだけど、実際跨ってその違いを体感することで色々とシート形状のアイデアが湧いてきます。
IMG_3512標準シートを削ったローダウンシートもいくつかありましたが、カタログ上は低いものの低くなる前より内股への干渉が大きくて乗り辛そうだなと思うものもありました。
ハスクの701のようにシート改造ができない作りのシートも、実車を見ないとわからないところです。
ウレタンの硬さも、手で触る感触と座ったときに感じる硬さの違いを確かめるのも楽しかったです。各社それぞれいろんな硬さをバイクによって設定していて、とても参考になりました。
IMG_3497座面の滑り止め加工や
IMG_3500切り替えのパターンなど、参考になるものが多いです。
IMG_3505今回、ウルトラスエードで張られたシートが多く目につきました。
IMG_3499滑り止めレザーのテクスチャーも様々で、これも現物を触って色々と確かめることが出来ました。
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ロゴ印刷や刺繍の技法など、各社色々と工夫があり、とても興味深いです。
こうしていろいろ眺めていると。もっと知りたいことがたくさん出てきて、それを調べつつ当社の技術に落とし込んでいけたらと思います。
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タイヤのメッツラーのブースでは故戸井十月さんが5大陸走破で使用したアフリカツインが展示されていました。
IMG_3502 IMG_3503長旅でシートの座面はボロボロになっているけど、これはこれで旅の軌跡の一つとしてこのままでいいかな。

年に1度はこうして色々眺めて触ることは大事ですね。知ってるようで知らないことばかりです。
と、仕事の目ばかりではなくて、最新機種を含めいろんなバイクを見るのは楽しいです。

 

 

 

モトグッツィV7Ⅱ シンイチロウ アラカワ

東京モーターサイクルショーに行ってきました。

 

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目的は色々あるんですが、先ずはノグチシートの作品を真っ先に見ること。先ずはSHINICHIRO ARAKAWA氏プロデュースのMOTO GUZZI V7Ⅱ
v7stone_1ベース車はこれ。このマシンがSHINICHIRO ARAKAWAによってカスタムされます。もちろん当社の担当はシート。
ちなみに今までもアラカワ氏プロデュースによるマシンのシートを作らせていただきました。
キャプチャ細かな指示がシートと共にきました。
異素材の組み合わせ、刺繍の配置、ラインの合わせなど通常のシート作りより手間がかかります。
手間をかけただけの結果が出ないと意味がないので、慎重に作業を進めます。

なにせ実車に合わせながらできないので、指示書とシートに記されたラインのみが頼りなのですから。
image2image4image6シートを送り、完成したという車体の写真が送られてきました。
17351138_1439552666086347_522421117_nタンクのブラックとシートのエナメル、そしてタンクから流れる巾3mmのラインとの合わせ。いい感じです。
このマシンはイタリア語で”Lucciola Blu”(青い蛍)と名付けられ展示されるそうです。なるほど、だからシートの最後尾が黄色だったんだ。
しかし、写真だけでは分からないところもあり、東京モーターサイクルショーのMOTO NAVIブースに行ってきました。
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IMG_3491IMG_3488不安だったこのエナメルからサイドへの流れもバッチリ。
IMG_3492やはり現物を見ると、次への課題も出てきますし、頑張った達成感もより一層湧いてきますね。なかなかお会いする機会がなかったアラカワさんにも今回お会いできて挨拶が出来たのも良かったです。

東京モーターサイクルショーネタはもう少し続きます。

 

ウルトラスエード パンチング加工 Punching mesh

昨年までウルトラスエードのパンチングタイプはメーカーが作っていましたが、理由は分かりませんがパンチングタイプは今後作らないと連絡が来ました。
その為、当社で在庫していた分が終り、今までの間パンチングを希望されたお客様には大変申し訳なく、パンチング無しで張替をすることに納得いただいておりました。

しかし、相変わらずパンチングタイプの問い合わせが多いので当社で作ることにしました。

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先ずはウルトラスエードにパンチング加工を施します。この加工をする加工屋さんは多いのですが、ただパンチングするだけだと写真のように穴から向こうが見えてしまいます。

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当社で防水コーティングしたシートの上に乗せてみます。
パンチング加工したままだと、白いコーティングシートがパンチング穴から見えてしまいます。
これだとかっこよくないし、最高級素材のウルトラスエードの価値が下がってしまいます。

IMG_3457なので、パンチングしたウルトラスエードにバッキング加工を施して透けて見えなくします。こうした加工することで強度も上がります。

IMG_3458上が加工済みで下が未加工です。こうして並べると違いが良く分かると思います。
透けて見えないほうが絶対に良いです。

色々試してみて、これでいけると判断しましたので、今まで黒/ダークグレー/赤の3色しかパンチングがありませんでしたが、今後はウルトラスエード全色及びA-スエードも全てパンチング対応させていただきます。
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2-600x450image5-1パンチング単体ではなくパンチングを組み合わせることで、より一層シートのカスタム感が増すと思います。

宜しくお願い申し上げます。

 

 

 

BMW R100GS

BMW R100GSのリフォームの紹介です。

持ち込まれたシートはカバーは経年劣化で硬化しており、表面のウレタンも劣化が進んでいました。
劣化部分を取り、オリジナルウレタンでアンコ盛りして青の部分はウルトラスエードで張り込みました。

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無題

 

サイドの白部分の切替は、右の手掛け部を基準にしました。

青と白のバランスはこれが良い感じかなと思います。

R100GSの場合、タンクの上に乗っている部分と座面との間に1か所切替を入れさせていただいております。ノーマルのこの部分は1枚で張られていますが、皺の発生があるためそのような方法をとっています。

お客様からは、硬さグリップ共に満足ですという評価をいただきました。

だいたいのバイクは黒のシートが一番似合うといつも言ってるんですが、こうして見るとR100GSの青/白は黒より良いと思います。

皆様の参考になれば幸いです。

 

 

CRF450RALLY Seats after the Dakar rally 2017

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2017ダカールラリーが終わって1か月。
今回使用したシートが南米の美味しいワインと共に戻ってきた。
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IMG_3293ジョアンとリッキーのシート。
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ジョアンはウルトラスエードのカバーだけど、リッキーは滑り止め効果のあるビニールレザー。
先ずは外から見てみる。
IMG_3294チェックカード入れは、チェックカードの出し入れをしなくてもスタンプが押せるように穴があけてあります。ジョアンが使った耳栓がまだ入ったまま。
フラップの開閉をしてみてもマジックテープの強度は問題なく、ホルダーの破れなどは無い。
IMG_3295一方、ビニールレザーのカバーにカードホルダーを取り付けたリッキーのほうは本体に問題はないものの、ここに裂けがあった。対策をしたつもりではあったけどまだ甘かったです。
しかし、レース中に不具合となるまでの裂けではなかったようなので良かったです。

IMG_3296ジョアンのシートは当社が出荷したままの状態だったけど、リッキーのシートの裏を見ると手直しをした後があったので、早速はがしてみた。
IMG_3298多分、シートの角に違和感を感じて、この部分を削って角のRを大きくして太腿内側から裏側への当たりを弱くしたんだと思います。

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これはジョアンのシート。最近雨の多いダカールだけど、シートの防水コーティングによってシートに水の侵入もなく、コーティングそのものもしっかりしたまま。
接着があまかったり、接着剤が多すぎても特にサイド部分のコーティングの剥離が起きることがあるんだけど、最近ではほぼない。こうした結果によって、作るほうも安心してユーザーに製品がお届けできます。

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こうした写真を見ていつも各ライダーのポジションを見るのですが、シートカバーの擦れ具合や先ほどの防水コートの汚れ方で、一番荷重をかけている部分などが分かります。
IMG_3299シートベースとフレームの当たり具合もライダーによって違います。
どこに一番クッション性を求めるのか、前後左右にどのように動くのかシートからたくさんの情報を得る事が出来ます。
IMG_3301ウルトラスエードの耐久性も改めて確認できるし、ロゴプリントについても同じように耐久性を確認できました。

どれだけ完璧だと思っても不安は付きまとうもので、想像で考え得る問題はあらかじめ解決はするけれど、だいたい問題と言うものは想像外で起こるものなので、こうして事後に確認ができると今後の製作においてちょっとだけ不安なことが消えるので本当にありがたいです。レポートやライダーの言葉も欲しいけど、一番語ってくれるのはやはり現物ですね。

さて、今回リッキーに使用したB-36はメーカー廃盤となってしまったのですが、最近メーカーから在庫分が少し発掘されたので、売り切りですがご希望の方に使用することができます。CRF250RALLYのシート改造にいかがでしょうか。