トゥワレグラリーの動画など

自分が走っている写真と言う物はほとんどありません。オフィシャルページで1枚だけ見つけました。

下は動画から切り抜いた写真。

上の動画はここからどうぞ

 

上の画像クリックで動画に飛びます。
あとね、これ。DAY5のビデオ。この日は同じところを4周して、最後に100m以上はあるでっかい砂丘の上に登ると言うステージ。ビデオ観てもらうと分かると思うけど、かなり急でなかなか手強いヒルクライムなんです。斜面というか壁にはたくさんのバイクが刺さっています。そして、登れなかった人は自分の足でヒーヒー言いながら登っていくんです。

そこを1発クリアーした僕は頂上で一人絶叫していたんですわ。登りきって転んだけど、バイクはそのままにガッツポーズして、サッカーのゴール決めた選手のように近くの選手と握手したりしてたんです。で、カメラクルーが来て「どうよ今の心境と、このラリーは」と聞かれて、それまでのテンションがやや下がって、モゴモゴとつたない英語で答えたわけです。そしたらカメラマンが「よーーし、次は日本語で喋ってくれ」と言うわけでこんな喋り。次は走りよりもとっさの気の利いた一言がいえる男を目指そう。
そして、少し落ち着いてから撮った写真がコレ

ふふ、友人から貰ったお守り人形のバックに、砂壁に刺さったバイクたち(^^)こういうことして気持ちを落ち着かせるんですよ。

チェックポイントは、砂丘ステージの場合こうした急なのぼりのてっぺんにあることが多いです。ここはバイク専用コース。そこを眺めていたら、下りてきてたオフィシャルが写真を撮ってくれた。
ちなみにチェックを受ける上はこんな感じ。

尖った砂丘のてっぺんにバイクを止めます。緑色のバイクはギリギリ登れずリアタイヤが半分埋まってます・・・。
涼しそうな格好をしているオフィシャルに「やぁ元気か?水飲んでるか?」と言われて次のチェックを目指します。

最後にこれ
画像クリックで動画に飛びます。
DAY6の プロクラスのみが通るガレ場。ラインが2本しかないので大渋滞・・・。助けを請うと助けなければいけないのは万国共通のルール。時間が惜しいので気合一発でクリアーの瞬間が映ってました。知り合ったイギリスの友人が送ってくれました。ゼッケン85です。

私が撮ったその他の動画はここにあります

オフィシャルページの動画

 

トゥアレグラリーで使ったシートの話

ただいま!帰ってきました。結果はプロクラス33位。砂丘ステージでの低速転倒はありましたが、それ以外のハードな路面での転倒はなし。したがって、体の疲労は少し残っていますが、元気そのものです。遊びに行って汚しててはいけません。まぁ危ないことは何度もあったけどね。

レースのレポートと言うか、感想などはどこかで発表できるといいなぁと思っています。勝手に書いて送っていいですか?編集長!

シート屋なので、先ずはこれを書かないことには次の仕事に移れません。自画自賛といわれる内容かもしれません。しかし、自分自身でお客様に提供しているシートを過酷な現場で試す事がきたことは本当に良かったと思っています。ラリーに限らず全てのフィールドで、野口シートが最高のライディングをお約束できるようにしていきたいと思っています。
今回のトゥアレグラリーで使ったシートは、少しまえのブログで書いたけどもう一度おさらい。
2010KTM530EXCの純正シートをベースにT-NETを全体的に挿入し、弾力あるウレタンでアンコ盛りをした。アンコ盛りの量は低いところで15mmアップ。シート後方の厚みの差はノーマルと殆どありません。シート幅は、あえて格好を優先して10mm広げた程度。実車に装着してまたがると、185cmの身長の私でかかとが少し浮く程度でした。
シートの角度は地面に平行より若干前下がりでしたが、違和感は感じませんでした。私の走行姿勢の殆どが座ったままで、着座位置は高速ダートを走るせいか、後ろから15cm程度でほぼ固定されてました。
ちなみにその部分のシートの厚みは30mm程度です。クッション性能はその厚みだと期待できないのですが、T-NETのおかげで全行程中お尻をずらして座ったりしなくても良かったし、お尻にできものができることもなく本当に快適に走ることができました。特に中盤以降は全く気にすることもなく、また、座面に使用したアルカンターラのおかげで蒸れることも全くありませんでした。一日だけ雨が夜に降ってシートが濡れましたが、かまわずそのままスタートで 30
分もたたないうちに乾いてました。
今までシートの長距離のテストは何度もしていましたが、私自身がラリーで試すことで、今まで以上に長距離走行に対するシートの方向性がより一層明確になってきました。
また足つき性については今までの考えを少し改める必要も出来ました。
今回のラリーは2,500kmと距離は長くないけど、テクニカルな部分が随所に織り込まれてました。大きな岩のガレ場、狭いウッズ、高い段差がある枯れ川を何度も越えたりなどなど。もちろん、砂丘も様々な顔をしていました。なので座り心地もさることながら、足つき性についてずいぶん考えされられました。コース全体を占める足つき性の重要な部分はわずかではあるけれど、そのわずかな部分が疲労や成績につながる場合があります。私の場合は、185と言う身長にずいぶん助けられたけど、テクニカルなセクションでは足つき性の悪さで相当苦労している人を何度もみました。単純に低くすれば足つき性は上がるけど、クッション性能は落ちてポジションも悪くなります。なので、ラリーの場合は快適性を優先してあんこ抜きはお勧めしていませんでした。バタバタ脚を出すなら押したら良いと考えてました。しかし、押すまでもなくほんのちょっとのきっかけが欲しい足つ
き性が重要だと言う事に気づき、これについては少し考えて製品にフィードバックしたいと思います。それ以外にも、シート表皮の素材、シートの断面形状やチェックカード入れなど、ラリーで試して良いことを思いついたのでこれも早くフィードバックして行きます。ラリーバイクを一通り見てきましたが、シートを交換したり、自作したりしている人は全体の一割程度でした。KAHEDOという初めて聞くシートメーカーもありました。触ってみましたが、柔らかい感じはいいのですが、沈みすぎる気もして・・・その他は自作ですね。自作するほとんどが分厚く柔らかいウレタンで盛って、幅も目一杯広げる方法がとられてました。表皮はバックスキンを使用していました。それらを見て、まだまだシートの可能性はたくさんあるなと一人現場でほくそ笑む私でした。

 

 

 

トゥアレグラリー用のシート

今回のラリーはKTM530で走ります。

 

このマシンに13Lのガソリンタンクを取り付け、メーター周りにはナビゲーションに必要な機器を取り付けます。その辺りの改造は、既にドイツで進んでいるので心配することはありません。

そして、今回のラリーで一番重要なパーツ。自分が座るシートですね。これを持っていかないことには意味がありません。常々シートの感触や長距離テストは行ってはいるものの、実際のラリーで自分が試したことはもうはるか昔。もちろん今でもいろんな方から現場でのインプレを貰って(前回のJCRの件もいい例ですね)、それを製品にフィードバックしてはいるのですが、やはり自分で体験してより多くの情報を得てきたいと思っています。

さて、シートの改造内容です。写真に寸法などを記載しました。

私の身長は185cm、体重は75kg(風邪で朝練サボっていたけど体型は維持されてます・・)
ノーマルシートの高さだと足に少し余裕があるのでアンコ盛。一番低いところで15mm程度です。幅は一番狭いところで10程度。厚みを持たせることでクッション性を向上させ、衝撃吸収材T-NETの挿入で長距離の疲労を軽減する。
表皮はアルカンターラ+B-16. トップライダーのように常にスタンディングで走ることはないので、シッティング時にお尻の蒸れを軽減するのと、お尻に対してタッチがソフトなので座面をアルカンターラとしました。B-16はKTMのオレンジに合うので、ロゴを際立たせるためもありアクセントとしてこの切り替えしを入れました。
スタートまで、あと11日。着々と準備は進んでいます。

 

 

KTM 450 RALLY REPLICA SEAT 完成

二回のフィッティングテストを経て、ようやく完成しました。お客様の地元が雪が多いところということもあり、時間をかけて何度もやり取りをして形状を詰めていきました。

前回の作業については前のブログをご覧ください。

Part ①       Part ②

最初の形状変更では、着座位置の前後長をなるべく伸ばす方向でと言う要望がでましたが、高さを維持したままでは厳しいことも判明。

重要なところはCの部分を下げられるかと言うことだったが、実際には5mm強下げ、シートのショルダー部をなだらかにすることで変化をつけることができました。

↑と言う、お客様の写真と共に形状OK!の承認をいただきました。
表皮はエクセーヌのブルーとブラックの組み合わせ。以前も同じ組み合わせでKTM640ADVの シートを張らせていただいております。

白い車体にブルー&ブラックのシート、そして砂漠と青い空が良い感じなんです。

チェックカード入れも同色のビニールレザーで、ラリーレプリカと同じ形状で製作。しかし、このチェックカードの使い方が私にはよくわからないのです。何故このようになっているのか・・。絶対意味があるはずなんです。その意味が知りたい。実際は透明部分をスタンプが押せるように切り抜いて、一度チェックカード入れたら後は入れっぱなし、スタンプも押しっぱなしと聞いたけど、最近のCPはスタンプばかりでもないから・・あーーわからん。今度現場で見てこよう。

お客様より
 今日シートを受取り早速バイクに取り付けてみました。スポンジ状態のシートとは明らかに違うエクセーヌに滑り感が絶妙で、早く走り出したくてたまらなくなりました。

お客様のブログでもご紹介いただきました 【北狐RACING・外伝、『ゆるぅ~く行こうぜ』】

いよいよ、戦闘開始ですね!向こうで暴れまわってください。期待しています。

 

 

 

2012  トゥアレグラリーに参戦します。 

あけましておめでとうございます。
本年も宜しくお願い申し上げます。

有限会社野口装美/ノグチシート
代表取締役 野口英一

さて、私野口は今年3月に行われるトゥアレグラリーに参戦します。
既にエントリーは済ませ、今は練習あるのみです。マシンはKTMの450か525か・・まだ決まっていません。
レース期間中のことは、ミサイルファクトリーの小川さんとチームカイザーにお任せしてあります。
このラリーではカイザーは自らも走り、何度も優勝経験があります。小川さんもよく知っている人なので、安心してサポートを任せられます。*当社のお客様も以前カイザーのサポートで参戦されました。
そして、バイクが決まり次第シートを作ります。もちろん自分用のラリースペシャルです。シート屋が自分のシートに座らなくては意味がありませんからね。過酷なシートの実験はそうそうできないし、自分自身でいろんなことを確かめられるのも楽しみです。

シートのテストも重要だけど、こうしたワクワクする遊びから少し遠ざかっていたので嬉しくて仕方ないのです。だって楽しそうじゃないですか。この楽しさを知らずしてシートも語れません。理由なんてそれだけです。(でもちょっと怖いんですけどね)砂漠を走っている自分を想像するだけで、ニヤニヤしちゃうんですよね。とにかく行かなきゃ分からない!それだけです。このブログの読者の方は、少しだけ応援してください。よろしくです。

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今年はJCR/HONDAへのシートサポートも決まり、何かと楽しく忙しくなりそうです。憧れていたアメリカのオープンエリアを、思い切り走ると言う夢も現実となってきました。夢と言う言い方は大げさですね。いずれにしても今まで思い描いてきたことが現実になってきたことは事実。
そうそう、思い描いてきたと言えば、これを忘れてはいけません。搭乗できる対戦型ロボット クラタス 今年はいよいよ動き出します。(・・はず、です。倉田さん頑張ってください)この操縦席のシートを作らせてもらえるので楽しみです。コクピットに乗り込んで、敵を討つイメージ満点です(^^)

とにかくイメージは大切なんです。

と、コタツでみかん食べながら書いています。

元旦

さて、先ずはダカール!