気休めの緩み止め

KTMと言えば、一般国産車に比べてスポークが太くて緩まないって聞いたことがある。
ずいぶん昔に。
それが頭に擦り込まれちゃって、おまけに最近それどころかエアクリーナーの掃除すらやらなかったりしてるから、ラリー中のスポークの緩みなんて、言われるまで気にしていなかった。
「緩みますよ・・普通に緩みます・・メンテナンスフリーではないですよ」
と、店長の息子さん。
2代目です。
IBで走っていて、現在はメカとしてTRYで働いている。
まぁそりゃ乗り方が違うから!
と、思ったけど、ラリー中一度も緩まないってのはないだろうから、気休めにタイラップでスポークのクロス部分を締めてみました。
効き目があるないにかかわらず、これをやることでスポークに意識が行ったので、ラリー中も(たぶん)気にすることになるでしょう。
それに、持っているニップルレンチのサイズではダメなこともわかったし!
スポークがばらばらになって、荒野で佇む自分とバイクは見たくないからね。
そんなレベルで、今回のラリーに望んでいます・・・・

ヘルメットとブーツと・・

ジャケットだけ新品と言うわけにもいかず、身に付ける物は全て新品を買うことにした。
それに新品は気持ちがいいし、最新モデルはかっこがいい!
走りはおいといて・・先ずはかたちから入ろう!
速そうっ!
な、感じを出していこうかな。
ヘルメットはいつも被っているメーカーの物が、サイズ的にも安心だし、安全性も高い。
問題はデザインだ。
カッコいいのがいいに決まっている。
単色のヘルメットは、最初から考えていない。
そうかと言って、オリジナルペイントをする余裕もない。
既成 品でカッコいいものはないかと・・あった! 金色! ゴールド!


今まで赤や青を使う事 が多かったが、この色見て即決めです。
金運も呼ぼうと言う魂胆です。
ブーツは、アルパインスターの tech8  しかも白。


白いブーツって、一回履いてみたかったんです。
インナーブーティって、結構よさそうです。
パンツやジャージは、KTMのオレンジとジャケットのグレーに合う物にした。
入学式前の小学生の気分だ。
前日の夜のランドセルを背負ってみたくなるのと同じで、届いたヘルメットを被ってうろうろしたり、グローブはめてグッパグッパしてみたり・・
楽しくて仕方がない。
これで一通りのライディングギアは揃った 。

エアバッグラリージャケット

レギュレーションにネックブレイスの着用や、安全装備について書かれていない・・・と言うか、レギュレーションが良く分からないので、これも昨年の写真などを基に判断する。
ライダーはみな、ブレストガードや着用タイプのパッドをつけている。
首は、付けてる人もいれば、そうでない人もいる。
少しばかり首に不安を抱える私は、当社で販売している hit-airを持って行くことにした。
一度試せば(あまり試したくはないけれど)、このエアバッグジャケットの凄さがわかる。
転倒して投げだされた瞬間に、0.5秒でジャケットに内蔵されたエアバッグが膨張し、首から肋骨、脊椎、尾てい骨まで、防御してくれる。
試しに小さな土手登って、わざと捲れ上がって転んでみました。
バイクが体から離れた瞬間にバシュ!って体がエアバッグで締め付けられて、背中から落下したけど、たいしたショックがなかった。
やっぱり文では伝わりにくいな。
ちなみに hit-air 試したい人は当社までどうぞ!
じゃぁ、レース中に転んでエアバッグが膨らんだら、その後はミシュランのマスコット、ビバンダムみたいに膨らんだまま走ることになるの? と言う問題はないです。
収納は1分程度。
新たにボンベを装着して走れば、次の転倒でもまた作動してくれる。
トップライダーのように1分1秒を争うわけではないので、転倒してエアバッグが作動したら一休みだな。
心配なのは、タチゴケのように転んだ時に膨らむのはいただけないので、これはワイヤーの調整でなんとかしよう。
185 cmの私だと、XLサイズがちょうどいい。
ジャケットのモデルは
hit-air の「 motarrad]
肩、肘、脊椎、胸パッド内蔵で、ポケットも多い。
袖には、ばたつき防止が付き、 袖や背中についたベンチレーション機能で 砂漠の暑さ対策にもなる。
反射生地が多用してあり、夜の視認性も良く、事故防止につながる。
こんな感じにバイクと接続。
スタンディングでも邪魔にはなりません。

エアバッグは外せるので洗濯も簡単。

マップホルダーのステー

「ナビゲーションのステー」
前に書いた「簡単なステーがあるよ」と言われて知り合いから届いたステーが、何と言うかちょっと・・・だったので、急遽知り合いの溶接屋さんに新規製作のお願いをした。
しかも納期は2日でだ!
むちゃくちゃなお願いであるのは十分承知してるけど、今回だけはごめんなさい。
短納期の辛さはわかっているつもりなんです。
だから、図面はないけどタンクとCDIを外してバイクを持ち込んだ。
「現物合わせで、焼き色付いてもいいので、現物で溶接して位置合わせしてください。ここにこのような箱がつきます。角度はこの面が、地面と水平になるようにしてください。位置はこの辺りです。固定は、ここと、ここと、ここで、こんな感じでいいです。使う材料は鉄のフラットバーでいいです」
以上!
お伝えしたこと以外で分からない所は、ご判断ください。
文句は、言いません。
そして二日後、短納期で、しかも口頭で伝えたのみの説明で、ほぼ完璧な仕上がり。
やはりできる人は、違います。
助かりました。
遊んでいる人は、遊び心がわかっているから、ラリーと言う遊びも理解してくれて、ちゃんと長距離を走れて、壊れても直せる仕様にしてくれているんです。
大塚スポット工業の大塚さんありがとうございました。

マップホルダー

見た目の構造は単純なんだけど、単純なほどばらし難かったりする。
O リングが劣化してひび割れていたので、交換することにした。
幸い、いつのか分からないが工具箱にぴったりサイズの O リングが 2 本入っていた。
もちろん新品(何年経ってる変わらないけど、触った感じはまだイケル感触)
力ずくで折ったりしないように、慎重に作業を進めるが・・・・
ギュゥーー(緩める音・・のつもり)
グニン・・・
いきなり折れた・・・・・・・・ いや・・折ったんです。
やっちゃった・・


折れた物はしようがないんだ。
先ずはこのひび割れたOリングを変えて、ベアリングにグリスをさして。
このつまみは、当社扱っている クイックスチール のペーストで、くっつける事にした。
これは少量で、しかも混ざりが良く、固まりも早いので作業場などで使うには、重宝する。
パテは 携帯にはいいが 、ごく少量だと混ぜにくい。
まぁこれでいいだろう。(写真撮ってませんでした)
次はクリアカバーの磨き。
長年使われたおかげで、擦りガラスのように曇ってしまっている。
これも当社で扱う ブルーマジック で磨いてみた。
あらゆる金属のつや出しってのはわかっているけど、プラスチックもいけるんじゃいかと、表裏とブルーマジックを塗って磨く磨く磨く・・・・・。




写真で見てもわかるようにかなりきれいになりました。
研磨剤はごく少量入っているけれど、5ミクロン以下の粒子なので、傷も削ると言うより滑らかにして透明度を出す感じで、これはプラスチックのヘッドライトにも使えるのではないかと思う。
MDの整備はこれでOKだな。