2022ダカールラリーが幕を閉じました。


2022ダカールラリーが終わりました。
後半の追い上げが一歩届かず2位。
HRCの3連覇はなりませんでした。


優勝はGASGASのサム・サンダーランド
以前はHRCライダーで、その後KTMに移籍して優勝。
今回が2回目の優勝となりました。おめでとうございます。

昔友人が四国のラリーで1週間戦って数秒差で2位になったときに
「2位以下は負けじゃ!」と、きっぱり言い切ったのが今でも頭に残っています。


とはいえ、負けたから何もないとは言い切れないと思っています。

ダカールファンとして、NXRから始まるホンダファンとして負けは悔しいですが、ノグチシートとしては10年もの長い間ワークスチームにシートを提供した歴史が出来上がったし


その間に培ったシート製作のノウハウはどこにも負けないという自負もあります。

トップ10の中に4台のノグチシートがあるというのは、シート屋のみの目線で言わせてもらえば、10位以内に入るライダーの疲労を抑え、ライディングの補助をしたという結果だと思っています。上位10台のうちのシェ4割と言えば聞こえはいいですからね。大企業みたいです。


いずれにしても、ダカールラリーでトップ争いをするライダーがノグチシートを信頼してくれているという誇りがあります。

ラリー中にメカニックがシートを洗っている写真。
一瞬を切り取った写真ですが、シート屋から見ても丁寧に洗っている感じが写真から読み取れます。
勝つためのマシンはどの部品をとっても愛おしいものであり、繊細であり、美しくなければなりません。
レースが終わるまで最高の状態を維持するのも大事なことです。

2022ダカールは終わりましたが、また次を見てよいものを開発していきたいと思います。また、こうした過酷なレースで培ったノウハウを使い、レースに限らずノグチシートが作るシートはこれからも皆様に愛されるシートにしていきたいと思います。

 

 

2022ダカールラリー モンスターエナジーホンダ CRF450RALLY

2022 ダカールラリー
サウジアラビアにて1/2スタートします。
ホンダ広報より引用

Hondaは、2022年1月2日よりサウジアラビアで開催される、FIM※1世界ラリーレイド選手権の開幕戦 ダカールラリー(Dakar Rally)2022に、株式会社ホンダ・レーシング(HRC)のワークスチーム※2「モンスター・エナジー・ホンダ・チーム(Monster Energy Honda Team)」で参戦し、3年連続での二輪車部門の総合優勝をめざします。

2022年のモンスター・エナジー・ホンダ・チームは、パブロ・キンタニラ(Pablo Quintanilla)選手が新たに加入し、リッキー・ブラベック(Ricky Brabec)選手、ホセ・イグナシオ・コルネホ(José Ignacio Cornejo)選手、ジョアン・バレーダ(Joan Barreda)選手の4名体制で参戦し3連覇に挑みます。2022年も皆さまからの熱いご声援をお願いいたします。

  • ※1FIMとは、Fédération Internationale de Motocyclisme(国際モーターサイクリズム連盟)の略称
  • ※2ワークスチームとは、マシンを製造しているメーカーが運営しているチーム。HondaではHRCが運営するチーム

チームにシートを供給して10年が経ちました。
当社の夢であった「ダカールラリー優勝マシンにノグチシートが使用されている」が叶い、今回は3連覇を目指す。
10年の間には問題が起きたり、今まで想像するしたことがなかった要望がライダーから出たり、そのたびに頭を悩ませながら材料の開発や加工機の入れ替え、加工技術などで解決し、そのおかげで当社のシートは自信を持ってお客様に提供できるものになりました。
おかげさまでその技術を生かしたシート作りは多くのお客様の満足につながっております。
たかがシートですがされどシートです。
座右の銘ではありませんが、20数年前にシート作りを始めた時にこう思っていたのが現実になっているというのは、当たり前のようで少し不思議な感じでもあります。

2022ダカールラリー用、ワークスマシンのシート。

 

HRC HONDAチームのシートのお手伝いを始めて今回で10年目となります。

早い段階で優勝が見えた時もありましたが、ダカールラリーはなかなか厳しくて念願の優勝は8年目。
そして、9年目の今年も優勝して連覇と言うかたちで勢いに乗っている。
10年間ワークスマシンのシートを作ってきて、いろんなことを学べました。
シート製作の基本的な技術だけではなく、素材の選定、素材の組み合わせ、シートに付帯する様々なこと。
レースの現場からダイレクトに届く問題や要望は、一般的なライディングでは出てこない内容で、それらに応えるためには一般的なスペックの材料より、ワンランク上の素材が必要になってきます。
何が言いたいのかと言うとただの自慢なのですが、正社員3人の小さな会社が世界的大企業の看板を背負って走るワークスマシンのシートを10年も手伝っているのは、少数でありながらも世界に通用する技術と知識を備えている証かなと思っています。
単なるバイクの1部品であるシートですが、それを作る当社には大きな責任があるといつも思っています。
これは、ワークスマシンのシートではなく全てのシートに言えることで、この姿勢は今後も変わることはありません。
2022のダカールラリーはどうなるでしょうか。
楽しみです。

 

 

VEGAS to RENO 2021 JCR/HONDA

ベガスtoリノが開催されました。
HRC CRF450RALLYでダカールの覇者、昨年の本レースの優勝者リッキー・ブラベックが参戦。
先月作ったリッキー専用のウイングシートが装着されています。
右のシートは今年新たなチーム員となったキンタニラ選手のシートです。

ピットではノグチシートの工具巻きやスペアタイヤカバーが活躍してます。


そして、リッキーのピットはジョニーキャンベルレーシングのスタッフ。
バハ1000で何度も優勝を経験した熟練のスタッフたちが、それぞれの役割をテキパキとこなしていきます。

ここにもテーブルの上にノグチシートの工具巻きです。




連覇はなりませんでしたが、2022ダカールに向けてこれからの調整が勝負かと思います。

 

 

 

破れたシート CRF450RALLY

5月にメキシコのソノラ砂漠で開催されたソノララリー。
優勝はリッキーブラベック3位にコルネホとHRCの活躍が目立つレースでした。

最終日に現地からこんな写真が届きました。
犬にでも齧られたのか?という冗談はさておき、シートに欠陥があったのか気になるところでしたが、理由を聞いたら大きな問題ではなくホッとしました。
ついでに何枚か写真を撮ってもらい、今まで対策をしてきたところを検証させてもらいました。秘密の黒い布もちゃんと仕事をしてるようです。
どこの会社も同じかもしれないですが、問題が起きると過剰にそれに反応して、なぜそうなったのか、対策はどうするのか、二度と起きないようにするには・・・等々、書類や会議でうんざりすることがあります。
勿論今回の破れに関しても、ライダーが「破れないように対策をしてくれ」と言えば対策をします。しかし、そうでない場合は無闇に仕様は変えません。
破れた理由もわかっているからです。別の対策をすることで本来の性能が損なわれては意味がないのです。
なんてことを考えていたら
ワハハ ってな感じでこんな写真が届きました。破れた理由も書いてあるし。
優勝ライダーの余裕か、チームの余裕か、いずれにしてもこういうノリは好きです。
それなら周りにいる、そうそうたる面々のサイン書いてくださいとお願い。
3位のコルネホ ジョニーキャンベル 引退して戻ったかと思ったら5位に入ったケンドル メカのエリックやゲージ そして謎の人。
この車両は一旦日本に戻すから、シートはこのまま付けて戻すねと。
日本に届き、シートを見た担当から連絡があり、シート送りますと言うことで先日届きました。


一言添えてあるのがうれしいですね。
超一流のチームの面々がこういうことをしてくれるとやる気も出ます。
そして、届いたシートは分解。
破れたところのウレタンは別として、やはり実戦とテストで酷使されたシートの中身はとても気になります。一般のユーザーが使うレベルの数倍のストレスがシートにかかっているので細かく確認です。
接着部、ウレタンのへたり、衝撃吸収材T-NETのへたり、全体の形状、シートエッジの状態などなど見るところはたくさんあります。
自分で書いてしまうと嘘っぽくなってしまいますが、どこも問題は確認されることはなく、接着剤、ウレタン、工法どれも現状のままで問題なく安心したところです。
問題が無いと一言で書いてしまうと簡単なのですが、ウレタンとウレタンを接着することは簡単なのですが、接着方法と素材の性質が悪いと、接着面はそのままに。その横から破断していきます。なので、ウレタンの接着はなかなか難しく、今までさんざん失敗も重ねてきた結果なので、こういう結果を基に安心して作業ができるので無駄なストレスもありません。

極限のレースにシートを提供するメリットとして、耐久性と乗り心地性能の実験結果が得られると言うことです。さらに、トップライダーのリクエストに対する加工技術の向上や、一般ではリクエストされない乗り心地のリクエストに対する答えの用意などによって、一般のライダーの要望に広い範囲で応えられるようになることが挙げられます。必然的に製品は良いものとなっていきます。

今回の破れたシートは良く目立つところに飾っておこう。