椅子張りの講師

これで3回目となる森林文化アカデミーでの椅子張りの講師。講師といっても、椅子張り全ての技術を持っているわけでもないし、フレームのことなどは正直よく分からない。なので、私にできることは、会社で使っているさまざまな材料と、縫製技法や張り技法のサンプルを持ち込んでの話と、椅子に布を「貼る」のではなく「張る」ということの実体験。の二つで1.5時間x4コマやってきました。

この学校にある広いウッドデッキが好きです。

午前中は見たり聞いたり触ったりの座学であっという間に終わってしまった。ウレタンの説明や生地の種類を喋っているとあっという間に時間が過ぎてしまった。今回は生徒さんがなんと一人だったので、やりにくいかなと思っていたけど二人で会話しながらだったので何の苦もなかった。

昨日は台風一過で気持ちのいい天気で、昼休みにこの椅子に座ってぼんやり。いい所だわ。

さて、午後からは椅子と言うか「座面の制作」オーソドックスな「ボウズ張り」です。ボウズ張り専用のプレス機でウレタンを圧縮して張り込みます。実際ボウズ張りをするときにこの機械を使わないと座面にしわが寄りやすくなってしまいます。

チップウレタンとスラブウレタン(写真の白いウレタン)の2層にします。極々一般的な座面のウレタン構成です。

ボウズ張りで、丸い座面というのは簡単なようで難しいです。シワを全周均一に取って行かなければなりません。一箇所で無理やりシワをとると、その部分が凹んだり、しばらく使っていると表面にシワが出たりします。

生徒さんの指には絆創膏が・・・・今回の授業で既に2ヶ所ヤラカシテしまいました。それでも、一生懸命話を聞いてくれて張りをしております。

完成写真を撮り損ねました・・・

次は四つの角がそれぞれ違うRで出来た座面。ピン角から80Rの角です。シワの取り方や、仕上がりの雰囲気を見てもらいます。

生徒さんは本革で挑戦。

で、あっという間に時間。これも完成写真撮り忘れ・・。

講師という立場ではあったけれど、楽しい時間をすごさせて貰いました。卒業したら木工をやっていくという生徒さんのちょっとした知識になったならうれしいです。