ミニチュア椅子

まだ一つも持っていないけれど、いつか沢山並べてみたいと思っているのがVITRAのミニチュア。
ミニチュアといっても、完成度は高く、お値段も・・・。
日本だとここで買えますね。
椅子は座ってなんぼ。と言うのはもっともですが、見て楽しめる椅子があるのも事実ですね。
製造中止でここでも買えないミニチュアがあって、海外のサイトで見つける度に連絡をとるんだけど、決まって在庫なしとの返事の後、それががサイトから消える。
その繰り返し。もう何カ国の取り扱いディーラーに問い合わせたか・・
そのミニチュアは、3年ほど前だったかオークションで驚くほどの価格をつけて落札されたコレ

まぁプレミアがついたから欲しくなったと言えばそうかもしれないけれど、実物見たときは衝撃的でしたね。
とりあえず椅子には見えません。貼ってあるアルミ板と、それを止めているリベットが飛行機のようだった。
円高だし・・と言う事でebay眺めていたらミニチュア椅子が色々出てました。

先日オットマンを修理させていただいたクッカプーロのカルセリ。どうしようかなぁ。
と、他も見てたら、こんな物も出ていた。

スタルクのスツール。
これは実物で本物。$4,100
以前演奏用にという事でハイスツールを作らせて貰ったのがきっかけで、これが気になっていたんです。
サックスの演奏用にぴったりではないでしょうか?もたれかかるように腰掛けて、ステップに足引っ掛けて・・
何よりこの椅子のたたずまいがいいですね。
バレリーナが踊ってるみたい。
話がそれました。
今回はミニチュアの話です。
このような精巧なミニチュアはVITRAしかないと思っていたけど、ある木工展に行ったときに見つけたミニチュア椅子。それはハンス・ウエグナー宅が1/5スケールのジオラマになっていて、屋根がついていないので上から覗けるけど、腰をかがめて窓から中の部屋を覗くと並べてある椅子やテーブルなど、まさに本物の家なんです。
それを製作した方は、個人で特注家具を作っている傍ら、趣味で製作しているとのことでした。
他にも自宅に沢山あるという事だったので、後日無理を言って工房を覗かせていただいた。
小さな納屋のような工房の二階に、それらがずらーーーっと並んでいました。
その時撮った写真が全て飛んでいってしまい手元にないのが残念ですが、木の椅子、金属の椅子、張りこみの椅子。ウエグナーをはじめ有名なデザイナーの椅子が沢山並べてありました。
それが縁でウェグナーに招かれ、彼の自宅にまで行ったという写真まで飾ってありました。

僕の手元にはその作品を並べて撮影したポストカードしかありませんが、この写真だけ見てもその完成度は分かるかと思います。
フィンユールの椅子なんて、木部の曲線がたまらないんです。
張りこんである革やファブリックの質感も完璧です。
と、アレもコレも殆ど手にとって見せて貰いました。
これらの椅子を作るための道具もまたミニチュアだったりするんですね。
現場には期待以上の発見が沢山あります。
それらの全てを見せてもらって、沢山お話が聞けたことはずいぶん時間が経っても忘れないものですね。
また機会があればお邪魔したいと思っています。
ちなみに僕が持っている唯一のミニチュア椅子はこれ。

雑誌の付録についていたポニーです。