2025ダカールラリーのシート CRF450RALLY


今年もこの季節となりました。
2025用ダカールラリーのシート製作です。

2025ダカールラリーを走るホンダチームの5人のライダーそれぞれに合わせた
「ダカールスペック」シートを提供します。


写真でも分かるように形状がライダーの好みに合わせてあります。
世界ラリー選手権では今年ホンダがマニファクチャラーズチャンピオンとなりました。


2025のダカールは連覇が期待されます。

ノグチシートも今年で13年目のサポートとなります。
パートさん含めて7人の会社で、なかなか長くやってきたもんだと自分でも感心してしまうところです。
おかげさまで色々と知識と技術と、さらには素材も向上してハイクオリティなシートを一般のお客様にお届けできるようになりました。
2025ダカールでHRC復帰後4回目の優勝と連覇を強くお祈りします。

グリップシートカバー(仮称)販売します。

春ごろから進めていたテストも良い感じで、ネガティブな要素も無いと思われるため、グリップカバーをテスト販売をすることにします。
国内のハードエンデューロにいかがでしょうか。


国内のハードエンデューロでは「タマイチ」を達成。


先のモンゴルのラリーで優勝したトニーがギリシャのラリーで使用し優勝。
さらに
ダカール2回優勝のリッキーブラベックもベガス-リノで使用。

当然私自身も自分のバイクで試してそのグリップ力を確かめています。


今回の販売は2種類
B-61とB-42。
上の写真のハスクバーナに張ってあるものはB-42がベースです。
ベースとなってるビニールレザー自体にもグリップ力がございます。
全方向に延びるバイク用非発泡ビニールレザーですので、わりと張りやすいです。


販売に当たっての条件がございます。
* 張り込みはご自身でお願いします。張り方指導はしておりません。
* カバーは写真の通り900x450の1枚物なので汎用となります。なので、ご自身のシートの寸法を確認して注文してください。
* 最近のKTM ハスク ベータ CRF YZなどのモトクロス エンデユーロマシンであれば張り込みできると思います。
* あくまでもレースを目的としているため、耐久性やその他の問題においても  補償いたしかねます。
*業販はしておりません。

価格 1枚/¥10,500 税別
お支払いは代引きのみ ¥1,500 税

ご注文は 問い合わせフォームから、備考欄に「グリップカバー購入希望」として、色、枚数を書き添えてご連絡ください。

仕様及び販売価格については予告なく変更する場合がございます。

ハードエンデューロ及びハードな山遊びにどうぞ。

 

ダカールスペックシートの証

何年前なのか忘れてしまったけど、雑誌の取材を受けた時に手っ取り早くノグチシートの性能を説明する言葉として「ダカールスペック」という言葉を使った覚えがあり、それが記事として載ったのですが、その記事がどの雑誌だったのか思い出せない・・・
2020 2021 2024と過去3回ダカールラリーで優勝したHONDA CRF450RALLYのシートは全てノグチシートでした。
2013からダカールの現場に復帰したHRCのシートを今も作っており、そのシートは毎年アップデートされています。
ちなみにダカールスペックを語るうえでこういった写真が伝わるかなと思い載せてみました。ダカールのトップライダーの走りは1日でタイヤをこのようにしてしまうほど激しい走りです。その走りを支えるシートと言えば伝わるかなと思います。

ダカールスペックシートは基本的に衝撃吸収材T-NETとノグチシートオリジナルウレタンの構成であり、そこにライダーの好みによって形状を変えたりしています。

ダカールスペックという言葉で説明をするようになって数年で、お客様からも「ダカールスペックでお願いします」という言葉を聞くようになりました。
オフロードに限らずオンロードバイクでも、シート形状などが違ってもダカールを走るシートと同じ性能が良いというお客様は多いです。
今までは、衝撃吸収材T-NETを挿入したシートにはこのステッカーを裏に貼っていました。insideTというのはT-NETが入ってますよという感じです。要はインテルインサイドってステッカー見て思いついたというのが正直な話です。
このステッカーをダカールスペックに変えたらどうかなと思って作ったのがこれです。

こんなステッカーの偽物が出ることは無いのは分かっているけど、右上に透かしのようなノグチシートのロゴも付けてます。
これからはダカールスペックのご依頼を受けたお客様のシートの裏にはこのステッカーを貼ります。
普段は見えないところに貼るので、お客様の自己満足につながればいいなと。
このロゴを新たなブランドとして進めるつもりはないのですが、もしそうなったらという時に色々お試ししてます。
ジャケットに貼ってみたり
バーパットにプリントしたり
ワッペン作ったり。

毎日同じシートを作っているわけではないのですが、こうした新しいことをすると少し変化があって、ほんの少し楽しくなります。
しばらくしたら呼び名が変わってたりする場合もありますが、またその時はかっこいいネームを考えることにします。

 

TE250iのグリップシートカバー

先日、ハスクバーナのTE250iを購入したと書きました。
となればシート改造です。
エンデューロマシンなので、これでツーリングをする気はないので、とりあえずカバーを取り付けます。(先日100kmほど乗ったんですが、意外にノーマルでもそこそこ行けると感じたのでしばらくはこのノーマルウレタンで乗ってみます)
既に国内のハードエンデューロにテスト的に投入しておりますし
ギリシャのヘラスラリーでは優勝したマシンに装着されて、その耐久性なども実績として積み上がってきています。
私自身がハードエンデューロに出るかどうかは別にして、そんなシチュエーションの山遊びは好きなので、本格的な軽くて遊べる2STバイクに装着して確かめようと思います。
休みの日の早朝にコソコソと現場で一人作業です。
ちなみにノーマルシートはこんな感じ。それなりのグリップ感があるカバー地になっています。
見た目は賛否あろうかと思いますが、これは効きます。
B-42のビニールレザーの色も車体に合って良いです。
急な斜面でしっかりお尻をホールドするので、その分ステップへの荷重がかけやすくなります。
マディのモトクロスでも威力は発揮できるかと思います。
そしてこの滑り止めの利点は、素材が柔らかいのでリブ加工されたものより硬さが無いことなんです。違和感というべきかもしれません。これも好き嫌いがあると思うのですが、違和感がなくグリップが強いというのは今までそれほどなかったと思います。
何時売るんだ?と聞かれるのですが、まだ未定です。売らないかもしれないし、暫くお試しですね。

これと同時に作ったのがこれ
HRCのCRF450RALLYのダカールラリーシートでは衝撃吸収材T-NETが挿入されており、当初からずっとそれは変わりません。
何年か前の取材時に、この衝撃吸収材T-NET加工を施したシートを「ダカールスペック」として掲載いただきました。
それ以降、ダカールラリーでライダーのお尻を守り疲労軽減をする衝撃吸収材T-NET加工されたシートをお客様に「ダカールスペック」としてご提案させていただいております。


衝撃吸収材T-NETが入ったダカールスペックのシートにはこのステッカーを貼っていたのですが、ダカールスペックと呼んでいるのだから、ダカールスペックというステッカーに変えようといろいろ検討してる最中なんです。

社内のにわかで構成されたデザインチームでこんなロゴを作ってみたわけです。
スラムダンクってこんなロゴじゃなかった?とか意見もありましたが、なんかいい感じなのでいろんなところに貼ってあーだこーだ考えてます。
もう少ししたらシートに貼るステッカーもできますのでまたその時にはお知らせします。

 

 

2024ダカールラリー後のシート確認 KTM450RALLY-Replica.

今年のダカールで完走を果たした池町選手のシートが来ました。
ダカールラリーで使用するという事は、一般的な使用から考えると数年分のストレスをシートは受けます。
シートは受けたストレスを吸収してライダーをサポートします。
そういうシートでありたいと30年以上続けて作っています。
丈夫で長持ち。だけでは意味が無いと思っているのがノグチシートの考えです。
「集中力を維持し続けることができる快適なシート」常にこれが製作の第一と考えています。
ワークスのようにスペシャルなシートを何個も用意できないので、極力トラブルが起きないようにシートを製作します。
今回のオーダーは「できるだけ足つき性を確保しつつ、あとはいつものように快適であれば良いので任せますよ」という事でした。
寒いうえに雨の多いステージでもあるため生地はグリップレザーの組み合わせとしました。
ウレタンの仕様は「HRCと同じ衝撃吸収材T-NETが挿入されたダカールスペック」です。
ではシートを見てみましょう。
これ以上はクッション性の確保ができないと判断したところまで高さを下げて、シート前部は足を出しやすく幅をシェイプ。
外観からは形状の崩れもなく、触った感じも良好。
シート先端にひっかき傷が少し。厚みのある非発泡レザーのおかげでひっかき傷が広がることはありませんでした。
ステッチの糸はパラフィンコーティングの糸を使用しているため、どの部分でも擦れて細くなったり切れている部分はありませんでした。当然縫製のホツレもありません。
生地の表面が見た通りざらついていますが、その生地に施した転写プリントは1mmの剥がれも浮きもありません。
チャックカード入れのマジックテープもしっかり生きてます。
これがバカになってしまうと、チェックカードが逃げ出してペナルティを受けることになってしまうので、マジックテープは知っての通りA面、B面がくっつく仕組みなのですが、それぞれをどちらに取り付けるかにも意味があります。
自分自身でラリーで使って出た答えなので間違いはないと思っています。
マジックテープの素材も砂、泥、いろな要因に邪魔されてもしっかりつくものを使用しています。
ウレタンがへたったり、張り込みが悪いと裏を見ればそれが良く分かるのですが、こちらも問題ありません。カバーは全体にしっかりとした「張り」を維持しています。
カバーをはがしてみました。
水の侵入はもちろんないですし、防水コーティングの剥がれや変形など全くありません。
どこを触っても、防水コーティングとウレタンはしっかり接着されたままであり、ダカール後とは思えないほどウレタンのクッション性は保ったままでした。
池町選手の感想は
「見た目の薄さからは考えられないほど快適でした」
と言ってもらえたので、一言「良かった」これに尽きます。
本番であり実験でもあるこうしたシート作りは、良い結果を踏まえて今まで以上にお客様へ強く提案できるものになってきます。
今まで全てが成功だったわけではありませんが、失敗も含めて今のノグチシートがあるのだと思っています。

最後に完走した池町選手のインタビュー記事をどうぞ