ダカールスペックシートのうれしい感想

ギリシャで開催されているヘラスラリーに参加しているSilk.Riderさんからリアルタイムでこんなメッセージが届いた。

今日は350kmのステージを走り切ったぜ!
それなのにノグチシートの俺のお尻はなんともないんだ。
他のライダーはお尻を右や左にずらしながら辛そうだったけど、
もうね ノグチシート完璧! キングオブシート天才!!!

(すみません。訳は正確ではなく動画の勢いをそのまま言葉にしました)

会ったこともない遠い国のライダーがノグチシートを選んでくれて、結果ラリーを楽しく走ることができているということが職人として本当にうれしいです。
すべてがこういう結果になればいいんだけど・・
だから開発は止まることがないんです。
仕事をしていると色んなことが起こるけど、こういう声が聞こえるとますます頑張ろうという気になります。

 

 

久しぶりーのラリー参加

久しぶりにラリーに参加してきました。
知り合って30年近くになる友人が主催で「たまには来てよ」と誘われ、この20年近く国内のレースというか、こうしたイベントの手伝いはしたけど自分で走ることがなかったので、昔この友人と特訓をしたエリアでもあるし、たまには行ってみるかとなりました。
海外のレースを何十回も経験してきた彼の演出は素晴らしく、この1枚からもわかるようにホテル(ではないんだけど)の前にHQがあり、パルクフェルメもある。ヨーロッパの風が吹いてる感じ。
レストランからの眺めも最高なんです。
そして、コースはというと・・・・
こういうことです。
一歩間違うと帰れなくなります。
とは言え、きちんとコマ図に従い、ちゃんと指示された道を前に進めればやがてゴールは見えてくる。
このコマ図に指示された道を行くんだけど、登れと言われた目の前の道が、岩の壁にしか見えなかったりする・・・
登りきるとこんな素敵な景色が待ってるし、ここに来ないと次に進めないから人の手を借りたりしながらとにかく進みます。
町中をキャノンボールのように走るのではなく、ごく狭いエリアに設けられたステージのみで時間計測をして順位を決めます。
1日に3-4ステージがあり、それを2日間。トータルで時間の短い人が勝ちます。
友人の作るステージは、運転テクニックを競うものや、スピードを競うもの、地図を読んでオリエンテーリングのようにポイントを集めるステージなど、ただバイク乗って速いだけでは勝てません。
あっという間に2日間が終わってしまい、久しぶりにものすごく楽しい時間が過ごせました。

あけましておめでとうございます。

 

あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。

今年もたくさんバイクに乗って、たくさん仕事して、まだ知らないバイク以外の楽しいことも色々試していきたいと思います。

そして先ずはこれから。
2022ダカールがスタートします。

 

最近は車のカテゴリーの結果は気になっていなかったのだけど、今年参戦するアウディの電気自動車「RS Q e-tron」が気になってます。

ルマン24時間耐久レースで初のディーゼルエンジンでの優勝をしたのもアウディだった。
電気で走るラリーカーのドライバーはペテランセルにサインツと一流が揃ってるので何かしてくれそうな気がしています。
吠えるようなエンジン音が好きですけど、新しい技術がどこまで行くのかも楽しみです。

 

 

 

 

2022ダカールラリー モンスターエナジーホンダ CRF450RALLY

2022 ダカールラリー
サウジアラビアにて1/2スタートします。
ホンダ広報より引用

Hondaは、2022年1月2日よりサウジアラビアで開催される、FIM※1世界ラリーレイド選手権の開幕戦 ダカールラリー(Dakar Rally)2022に、株式会社ホンダ・レーシング(HRC)のワークスチーム※2「モンスター・エナジー・ホンダ・チーム(Monster Energy Honda Team)」で参戦し、3年連続での二輪車部門の総合優勝をめざします。

2022年のモンスター・エナジー・ホンダ・チームは、パブロ・キンタニラ(Pablo Quintanilla)選手が新たに加入し、リッキー・ブラベック(Ricky Brabec)選手、ホセ・イグナシオ・コルネホ(José Ignacio Cornejo)選手、ジョアン・バレーダ(Joan Barreda)選手の4名体制で参戦し3連覇に挑みます。2022年も皆さまからの熱いご声援をお願いいたします。

  • ※1FIMとは、Fédération Internationale de Motocyclisme(国際モーターサイクリズム連盟)の略称
  • ※2ワークスチームとは、マシンを製造しているメーカーが運営しているチーム。HondaではHRCが運営するチーム

チームにシートを供給して10年が経ちました。
当社の夢であった「ダカールラリー優勝マシンにノグチシートが使用されている」が叶い、今回は3連覇を目指す。
10年の間には問題が起きたり、今まで想像するしたことがなかった要望がライダーから出たり、そのたびに頭を悩ませながら材料の開発や加工機の入れ替え、加工技術などで解決し、そのおかげで当社のシートは自信を持ってお客様に提供できるものになりました。
おかげさまでその技術を生かしたシート作りは多くのお客様の満足につながっております。
たかがシートですがされどシートです。
座右の銘ではありませんが、20数年前にシート作りを始めた時にこう思っていたのが現実になっているというのは、当たり前のようで少し不思議な感じでもあります。

2022ダカールラリー用、ワークスマシンのシート。

 

HRC HONDAチームのシートのお手伝いを始めて今回で10年目となります。

早い段階で優勝が見えた時もありましたが、ダカールラリーはなかなか厳しくて念願の優勝は8年目。
そして、9年目の今年も優勝して連覇と言うかたちで勢いに乗っている。
10年間ワークスマシンのシートを作ってきて、いろんなことを学べました。
シート製作の基本的な技術だけではなく、素材の選定、素材の組み合わせ、シートに付帯する様々なこと。
レースの現場からダイレクトに届く問題や要望は、一般的なライディングでは出てこない内容で、それらに応えるためには一般的なスペックの材料より、ワンランク上の素材が必要になってきます。
何が言いたいのかと言うとただの自慢なのですが、正社員3人の小さな会社が世界的大企業の看板を背負って走るワークスマシンのシートを10年も手伝っているのは、少数でありながらも世界に通用する技術と知識を備えている証かなと思っています。
単なるバイクの1部品であるシートですが、それを作る当社には大きな責任があるといつも思っています。
これは、ワークスマシンのシートではなく全てのシートに言えることで、この姿勢は今後も変わることはありません。
2022のダカールラリーはどうなるでしょうか。
楽しみです。