BMWのシートは、モデルに限定されず様々な注文をいただいております。
その中でもR1200、R1150、R100などは他のモデルに比べて多く注文をいただきます。
今回はR1200GS。私も所有したいバイクのひとつです。
今回のお客様は、定年されてからバイクに乗り始めて4年目。奥様とツーリングを楽しまれているそうです。
リタイヤ後の素敵な生活スタイルだなぁと、お話を聞かせていただきました。
今回の依頼は、ライダー部の足つき性向上と、奥様の座り心地向上です。
特に、タンデムシートはしっかりカスタムしたいと言う事で、詳しく不満点を聞かせていただきました。
お尻の痛みと乗車中に着座位置がずれることなど、それら問題点を踏まえたうえで、タンデム部はシート前部を35mm上げ、シートエンドに向かって傾斜をつける。
横断面方向では緩やかなかまぼこ状にしてフィット感を出してみることにしました。
ライダー部もタンデム部も大きな形状変更となるため、一気に完成まで持っていかずに、途中で形状確認をしていただきより理想に近い形に仕上げていきます。
表皮はエクセーヌを使用。車体のカラーに合うかどうかを反物を並べて合わせていきます。
メールでの打ち合わせが多いですが、大きな変更をする場合、実車を前に打ち合わせができるとお客様にも出来上がりが想像できてよいですね。
お二人が楽しいツーリングができるように、頑張って作らせていただきます。
なかなか、完成後の装着写真がないので、今までのお客様でも装着写真があればどんどん送ってください。
このブログでご紹介させていただきます。
bike@a-seat.jpまでよろしくお願いします。
BMW R60 /5 シート再生
BMW R60/5のシートの再生の依頼を受けました。
このバイクは1969年で私と同じ年です。
41年前とは思えない位、良く磨き込まれたとても綺麗なバイクです。
京都から自走で来られたお客様のお話を聞くと、故障知らずだそうです。
しかし、思いつくたびにご自身で色々と試行錯誤されてシートの改造をされたが、これだけは何度やってもしっくりこず自分の誕生日(打ち合わせに来られた日)に、自分へのプレゼントとして当社でのシート改造を決められたそうです。
タンクとの合わせ面や全体的なフォルムを確認するためにバイクは当社で預かることになりました。
先ずは外観
ライダー部分が下がり、サイドのモールもなんども取り外しをしたために変形しています。
シートベースは若干サビが出ていますがしっかりしています。
表皮をはがします
前半分がこうなっていました。
お客様の苦労が見えます。
ウレタンを入れ替えても接着しなかったり、表面がでこぼこだったり、硬さがノーマルベースと合わないとフワフワしたり、極端に沈んだりして居心地が悪くなってしまいます。
今回はシートベースのみを再利用してウレタンを全て新品に変えました。
ボトム部に高硬度のウレタンを敷き、衝撃吸収材T-NET、そして上面には適度な弾力を有するウレタン。
最後に全体を防水加工して、エクセーヌとビニールレザーのコンビで張替え。
変形したモールは破棄して、後部のモールのみ再取付しました。
快適性を最優先にして、オリジナルにはこだわらないと言うお客様のご意見によってこのような仕上がりとなりました。