とあるショップにて

久しぶりにお邪魔したバイクショップに、当社のシートが付いたバイクが置いてあった。
ショップの社長曰く「たまたま当店で新車を購入されることになったお客様の、下取り車についてましたよ」と言うことでした。

アルカンターラで張り込まれたシートで、裏側からはT-NETの挿入が確認できる。
このように、一般の方がしばらく使用したシートは、普段検証する機会があまりないのでシートの裏側まで見せてもらった。
表皮のたるみもなく、テンションも均等を保ち、クッションの感じも問題ない。
どのような使われ方だったのかまではわからないけれど、アルカンターラの質感も上品さを保ったままだったので、これからもさらに安心してお客様にご提案ができます。

そのショップには、さらにもう一台当社のシートが付いたバイクが置いてありました。
いろんな場所で、当社のシートを装着したバイクを見ることができるように、もっともっと皆様に愛されるシートを製作して行きたいと思います。

スーパーカブのシート

日本を代表するバイクの一つと言えばHONDA スーパーカブではないでしょうか。
私が初めて乗ったバイクもカブでした。
小学生の頃、夏には親父が運転をして荷台に私、前には弟という3人乗りで田んぼの水を見に行ったりしました。
祖父は地元で初めて「白いタンクに赤エンジン」の赤カブに乗って勤めている会社の通勤に使ったと言うのが自慢でした。

これはもう博物館でしか見られませんね。
国内では実用車として郵便配達や新聞配達、出前の配達などに使われるバイクとして一般的には知られています。
そんな実用車としてのカブですが、シート改造の依頼は多くてカブで旅を楽しむ人が思ったより多いんですね。
以前BE-PALの連載でシェルパ斎藤さんが四国88ヵ所をカブでまわるという企画に協賛させていただいたこともあります。白く塗られたボディに白いシートでした。
【掲載雑誌を探したけど見つかりませんでした】
2005から2007まで北京-ウランバートルに挑戦した愛媛銀行の行員ライダーのカブのシートも改造させていただいた。

チェックポイントで待っていると、深夜遠くからポッと薄暗いヘッドライトが見えて、見えても中々近づいてこないカブのスピードを気の毒に思いつつ、その根性に感動した覚えがあります。
その他グーグルで検索をすると今まで改造したカブのシートが何点か出てきますね。
一般のカブと郵政カブのシートは外見は同じなんですけど、やはり乗る距離が恐ろしく伸びる郵政カブはシートの中が少し違っていました。写真が無いので、今度改造する機会があったら撮ってお知らせします。
のんびりしたスピードで燃費の良いカブで旅をする方のお手伝いができたら嬉しいです。

世界一周のシート

彼とは2004にバイク屋さんの紹介で知り合い、その縁で世界一周のシートを作らせてもらいました。
世界一周中にスペインで合流してダカール見物を楽しんだりもしました。

スペインのスペシャルステージで、スタートを待つカミオンを後ろに見ながら飲むビールは贅沢な時間だったなぁ。
既に旅も終えて4年が経過してます。
まだHPが残ってました。
地球ぶるるん旅行
そんな彼が海外に転勤する事になり、バイクを預かる事になりました。
スタート時はこんな感じでした。

約30ケ月。10数万キロを走破したシート。製作から6年経過しました。


ビニールレザーは表面がこすれてテカリが出ています。
紫外線にさらされ続けたビニールレザーは色が飛び、少し硬化もはじまってます。
ステッチの糸は擦り切れています。
しかし、縫製はほつれていません。
クッション性もまだまだ良好です。
今度、カバーをはいで中を確認してみようと思います。
当社で製作したシートがライダーを支えて無事旅を終えて今度は当社がそのシートを検証することで、また新たなアイデアや技術を生みます。
こうした実績の一つ一つがとても大事なことだといつも思っています。