古いカメラ AIRES 35-ⅢB

古くから付き合いのある協力会社で、作業を手伝っていたときの事。
カッターナイフの刃を探して棚を除くと、埃の塊になったこのカメラを見つけた。
埃は付いているが、錆はほとんどない。
各部は動くが、こういったものは触った事がないので、果たしてそれが正常なのかどうかが分からない。
とりあえず、これは使う事もないと言う事なので預かる事にした。

AIRES 35-ⅢB
アイレス??
聞いたことがないメーカーです。
調べてみると・・・
アイレス写真機製作所
へー、このモデルは1957年製なのか。
53年も前のカメラ。
そういえば、僕が子供の頃にも革のケースの入ったこんな感じのカメラがあったな。
とりあえず、外は磨いてみた。
磨いては見たものの、カタカタ音がするし、シャッターの切れも悪そうに思える。
なにより、レンズの内側が汚れているのがどうしても納得いかない。
机の引き出しを開けると、精密ドライバーセットがあるじゃないか。
さて、



向きがありそうな部品は片っ端から撮影。
カタカタ行っていたのは、のぞき窓のガラスの接着剤がはがれでした。
肝心のシャッター部分までは結局たどり着けず・・・
まったく分解の仕方が分かりません。
内部を見れば見るほど、精密なギアの組み合わせや絶妙なクリアランスにワクワクしながらの分解掃除でした。

レンズ部分の分解は、これ以上やると力ずくでの破壊行為になる可能性があるので、ぐっと我慢して再組み立て。
なんだか分からないが、この1枚の紙だけ余りました・・。

偶然、机の中にあった24枚取りのフィルムを装填して、外に出てみた。
シャッターが、カシャッ!では無く
ニィィィーーーーカッッチャ・・
とねばっこい動きです。
やはり分解しなきゃです。
レンズやシャッターは、もう少し調べてから手を出そうと思う。
落ち着いた気持ちで集中してやる時間を作らなければいけません。
こういうときに限って、あれもこれもと忙しかったりするんです。
おそらく30年以上は寝たままだった機械を、力技でいきなり起こせばへそ曲げるのは確かな事ですからね。
少しの時間、このままで眺めていよう。

写真が取れたらまた報告します。