レカロシート張替

レカロシートの張替依頼を受けました。

写真では分かりづらいですが、表皮もウレタンもばらす前から劣化しているのが分かります。

先ずは、ばらします。

モールドウレタンが割れていることはよくあります。特に乗り降りする側のウレタンの破損は多いですね。

割れたところにパッチを当てるだけの補修では、直ぐにまた割れてしまいます。なので、当社独自の補修方法で、再整形して張替後も快適に使用できる補修をしています。せっかく張り替えたのに直ぐに形状が崩れるのは嫌ですからね。見えない部分の手間仕事が一番大事なのです。

よく破断するラバーマットも新作します。家具などに使われる材料ですが、純正品より耐久性があり、伸びもなく、弾力は維持します。当社のオリジナルラバーマットのみの販売もしておりますのでお問い合わせください。

そして完成

今回はエクセーヌでの張替となりました。ステッチは赤糸でシングルステッチ(もちろんダブルステッチも出来ます)アルカンターラより安価なエクセーヌですが、風合いや耐久性などは同等です。

ラコタのシート製作 

地球連邦軍会議です・・

先日お知らせした、地球連邦軍のジープ「ラコタ」の1/1実動モデルを製作している方々が当社へシートの打ち合わせに来ました。

ベースとなるシートは米軍払い下げのシートです。車体への取り付けも完了しており、あとは如何に、形状や色をアニメの実車に近づけるかですね。

このように取り付けられています。

資料となる絵は残念ながらここでは公開できませんが、アニメの世界の物とは思えないほどの詳細な資料が大量にあります。その資料と現物を照らし合わせて、新作したほうが良い部分などを打ち合わせます。※地球連邦軍の方々は、ガンダムの版元から承認を得てこのプロジェクトに取り組んでいます。

実際に座れるものにしなければ意味がありません。絵の通りに作ってしまうと座れないこともわかっています。それらの問題をクリアしつつ理想に近づけていきます。

地球連邦軍の幹部の方々が、遅れながらも続々と遠方より打ち合わせに参加してきます。この情熱に圧倒されます。

シートの形状などの方向性が決まったら、次は色です。

当社で取り扱っているビニールレザー数百種類の中から、アレが近いコレがいい、いや表面のシボはもっと荒いほうが良い・・それだとツヤが強すぎる!・もう少し緑が入った物はないんだろうか・・・・と、意見がたくさん出ます。これだけ色が有ると絞り込めないんですよね。しかも、一般的な家具に張込むことを前提としたビニールレザーカタログなので、軍用に流用すること自体難しいんです。

そうは言っても決めなければ進めません。色を絞り込んで、張り込んでからどうしても気に入らなければまた張替ればいいな。

寸法を決めて、いよいよ製作開始です。車体の造作には及びませんが、シート屋として地球連邦軍に認めてもらえるシートにしたいと思います。

地球連邦軍ジープ 「ラコタ」 1/1モデル 

この題名を見て、また?と思う人も居るかと思います。そう、昨年シートを作らせていただいたジオン軍ジープ「サウロペルタ」の実働、実物大モデルを作った人たちが、また作っています。

昨年のホビーショウの出展して大きな話題となった「サウロペルタ」

今回の製作は、地球連邦軍のジープ「ラコタ」・・だそうです。(ごめんなさい。ガンダム世代ではありますが、前回のサウロペルタ同様よく分かりません)今回の製作過程を見る限り、前回より増して高度な造作が進んでいる模様です。前回の造作も相当高度な物なので、今回の完成車はそれ以上の期待が持てそうです。もちろん今回もホビーショウへの出展は決まっているそうです。

ラコタのベース車はパジェロ

ラコタのプラモデル。上のパジェロが、この写真になる!・・のか?

奥にはかなり進んだ車体が見えます。手前は銃座ですね・・・・・細かなデティールにこだわってこそのレプリカですからね。分かっている人たちが作る物は見ていても楽しいです。製作ブログはここからどうぞ。

で、本題です。今回もラコタのシートの依頼を受けました。さてどんなシートになるでしょうか。作るほうも楽しみです。

 

BRIDEフルバケ T-NETでクッション製作

WR250のシート改造でお世話になったお客様から「フルバケットシートの座面を何とかして欲しい」と依頼を受けました。

ノーマルのウレタンは厚み30mm。高級な家具に使われている密度の高いウレタンです。

密度が高く、ヘタリにくいウレタンではありますが、こうして指で押さえると簡単に底付(お尻が硬いシートベースに当たっている状態)をしてしまう硬度です。底付をしないように硬いウレタンにしてしまうと、今度は板の上に座っている感覚となり、ノーマルの柔らかいウレタンで底付きをしている状態と変わりがなくなってしまいます。

座り心地に関しては好みがあり、ノーマルでも十分だという方も多く見られます。しかし、今回のお客様にはこのクッション性能は合っていないようでした。なので、ノーマルのウレタンはそのままで、新たにクッションを新作しました。

黄色く見えているのがT-NETです。このT-NETが底の部分に来ます。10mmのT-NETと、高弾性のウレタン20mmの構成です。厚みは同じなのでアイポイントも変わらず、もちろん全てのポジション変更もしなくて良いです。断面で見てみましょう。

シートに入れたものと同じ厚みと構成です。同じように指で押さえると、20mmのウレタンはノーマルウレタンと同じように沈みますが、弾力あるウレタンの沈み込みでお尻全体を支え、T-NETが底付きする部分の圧力を全体に逃がします。

なので、この厚みでも分厚いクッションのような浮遊感を得ることが出来ます。オートバイの場合でも、理屈は同じです。(少し大げさな表現ですがお許しを)

ちなみに、ダカールでクラス優勝をしたランドクルーザーも、ほぼ同じ仕様です。(ほぼ、と言うのは選手それぞれの厚みの好みなどに合わせて一つずつ仕様を変えているからです)

完成したクッションをロードスターにセットされた座席に取り付けました。座った途端に違いが分かると、お客様に喜んでいただけました。

野口装美ではフルバケットに限らず、車のクッションの新作から張替、フィッティングの相談など承ります。

 

 

 

 

 

 

TOYS 4 MEN ラリーニッポン

DVDが届いた。
桐島ローランドさんからだった。

TOYS 4 MEN
テレビ番組の制作もかねて出場するラリーニッポンの出場車両、フェアレディーのシートを以前修理させてもらったことがありました。

その時の仕事はここから
車購入から、修理、ラリーの模様などを納めた番組がCSフジテレビ(←放送予定が載っています)で放映中だそうです。
番組内容
粋な大人の男たちによる、大人の男の遊び方を徹底追求した番組「TOYS 4 MEN」がフジテレビワンツーネクストに新登場!プライベートでも仲が良い真木蔵人、大鶴義丹、桐島ローランドと、映画やバイクメーカーのプロモーションライダーであるマルチライダーの佐野新世が、本気の男の遊び方とその楽しさを伝えてくれる。


壊れていて、とても長距離を乗ってられないシートでしたが、ゴムベルトやウレタンの変更で長距離も可能なシートにカスタム。それを番組内で紹介してもらいました。
それにしても同年代の男たちが楽しそうに遊んでいる姿は、見ていても楽しい。
羨ましく思う前に、自分で遊び見つけてどんどん外に出なくちゃいけませんね。
何もお金かけて遊ぶだけが遊びじゃないですからね。
次回作は何で遊ぶんだろう。

と考えながらエンドロールを眺めていたら、おぉーーーー社名入れてもらってる!
ありがとうございました。